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01 ミズーラ郊外での戦闘1

自分の中で、この話を書かないと本編が書けないような考えになってました。

なので書いた。これが終わったら、本編も完結させるように頑張って書こう。

解説、補足事項


ノース:異世界から来た魔族。魔王軍前四天王。当初金属鎧を着て人を殺していたので金属鎧殺人鬼と言われている。こちらの世界で魔王になったが本人に魔王の自覚無し。死んでも復活アイテムを所持しているため、自身のLVと引き換えに復活可能。下がるLVや復活までの時間は損傷度による。復活後はしばらくの期間、能力が10分の1となる。復活の場所はランダム。死に過ぎてスキルを忘れたりスキルランクが下がったりして、異世界時よりも弱体化している。


 しかし、ここ最近急激にLVが上がり始めている。本人はLV上がる理由を理解していません。LVが上がったので飛び道具耐性のランクをあげて銃による攻撃が効きにくくなってます。


 近接戦闘や弓による遠距離攻撃が得意。魔法が不得意というよりも物理戦闘特化タイプ。銃の知識は有。多少地球の知識は有るが、ほぼ理解していないのと同等。得た知識で勘違い多数。空間収納に異世界のアイテムを多数所持。また地球上で倒した人間や動物の死体、銃や弾薬、目につく色々な物や故障した車などを多数所持。



グレース:アメリカ北方軍(USNORTHCOM)司令官。女性。金属鎧を着た殺人鬼の武力面、直接的な対応での責任者


 アメリカ首脳陣は金属鎧を着た殺人鬼を宇宙連合に属していない星の宇宙人、アメリカの一般人や世界の人々は単純に宇宙人の可能性を疑っています。


 どこに出現するか分からないため、即時対応が出来るように金属鎧殺人鬼に関する報告をするサイトを国として運営している。そこを見れば素早く対応することが可能だが、フェイクを書き込む者もおり逮捕者も出ている。




本編はここから。



2018年2月1日


MUO(マウンテンホーム空軍基地)待機ルーム内 MST(山岳部標準時間)AM2:50


 パイロット達が交代までの時間を潰している。カードゲームに熱中していたり、TVを観る者、音楽を聴きながら筋トレをする者、三交代制で何時でも出動出来るように待機中だ。カードに負けたパイロットがカードをテーブルに叩きつけて愚痴をこぼす。


「はあ負けた負けた。これもAKが出ないのが悪い。そしたらこんなに負けなかったのに」

 煮詰まった不味いコーヒーを飲み、顔をしかめながら。


「それは関係無いだろ。しかし毎日毎日ただ時間を潰すのは堪えるぜまったく。待機する意味あんのかね? 今のところ3回位だったよなAKが出てきたの?」


「どうやらそうでも無いみたいだぜ、こちらが認識していない頃に何回か現れて死んでいたらしいぞ?」


「どっちにしても殺せる程度なら、別に出てきてから出動でもよくない?」


 ブーブーブー、けたたましい電子音が響き、黄色いパトランプが光る。緊急出動のサインだ、一瞬で緊張感を取り戻したパイロット達はブラックホーク及びアパッチガーディアンに向かい発進準備を行う。

 ブラックホークは兵員輸送用ヘリで、乗員4名と兵士11名が搭乗可能だ。しかし今回は1分隊が12名であるため、乗員を1名減らしての運用となる。


 7分後には特殊部隊隊員が完全武装でヘリに乗り込んでくる。そしてスポット2(四足歩行ロボット)2体が機体側面に取り付けられた。アパッチガーディアン2機が先行し、その後に準備が整ったブラックホークが順々に合計3機飛び立ち、ヘリ内部ではブリーフィングが行われていた。


「目的地はモンタナ州ミズーラ郊外だ。AKが出現した可能性が高い。分かっていると思うが作戦の概要を説明する。AKを捕捉する事。捕捉したら生け捕りを最優先とし、無理であればその場に留める事、それが不可能な場合のみ殺害しても構わないが事前に許可を得ること。

 しかし殺害は最後の手段だ。奴は死ぬとどこかに消えてまた別の場所で行動を開始する、一度見失うと再度捕捉するまで人が死に続ける絶対に殺すな。

 今回は金属鎧を着用していないらしい。そのため見分けるのは体形となる。身長は約7.2フィート(約220cm)、体格はスモウレスラー位の巨体であるため見分けは付けやすいが市民の中にも同サイズの人間がいないとも限らない。間違って市民を攻撃するようなドジは踏むな」


「流石に間違いようが無いですよ」

 副官が分隊長に答える。


「しかしあれですね。鎧を着ていないという事はM4カービンでも良かったんじゃ無いですか? HK417だと殺傷性が高すぎるかと」

 通信兵がぼやいている。M4カービンは約6ポンド(約2.7kg)、HK417は約10.8ポンド(約4.9kg)、倍とまでは行かないがやはり重いと行軍に影響が出てくる。しかし金属製の鎧には5.56x45mm弾では有効的なダメージを与えられないため、7.62x51mm弾を使用する銃を使う方針だ。ただでさえ通信装置を背負っているので重量は少なければ少ないほど良い。


「そそ、M4カービンでも良かったよね。重いんだよねこれ」

 工兵担当が相槌をする。


「とはいえ、何も無いところから大型の盾や鎧を出して装備する可能性もある。なので油断はするなよ」

 分隊長が注意を促す。


「そのくらいで文句を言うな。俺の代わりにこれ持って走れよ」

 分隊支援火器担当が汎用機関銃であるMk48を工兵に見せつける。約18.4ポンド(約8.3kg)もある機関銃だが、機関銃の中では若干軽い方だ。バックパックにも大量の弾丸が詰め込まれているのでさらに重さが増している。


「いやいや俺だって通常装備以外にも持ってるんだから、勘弁してよ」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


コロラド州 コロラドスプリングス MST(山岳部標準時間)AM3:00


 コンコン。ノックのような音が暗い寝室に響く。コンコン。再度ノックの音が響いた。


「グレース司令。よろしいでしょうか?」

 従卒が入室を求めている。ベット脇の時計を見るとまだ3時、起きる時間では無いが緊急の要件なのであろう、上半身を起こして入出を許可する。そして敬礼と詫びの後に聞きたくない一言が聞こえた。


「コードネームAK、コンディションレッドです。至急司令本部までお願いします」


「分かったわ。15分後に出るので車の用意を」

 コードネームAKとは金属鎧を着た殺人鬼の事だ。コンディションレッドは実際にどこかで活動を始めた可能性が非常に高い状態を示す。しかしまだ頭が寝ぼけている。今日は休みの予定だったので夜更かしをしたため一時間しか寝ていない。


 強制的に目を覚まさせるために、シャワー室へ向かい少し熱めのシャワーを浴びる。体をタオルで拭う、短く切りそろえた髪はタオルで拭けば直ぐに乾く。

 そしてクローゼットを開き一瞬着る服を考える。内勤用の制服にするか、戦闘用の迷彩服にするか、迷彩柄の戦闘服を選び袖を通す、雰囲気も重要よね。車で報告を聞きながら最低限の化粧をする。



USNORTHCOM(アメリカ北方軍)司令部 MST(山岳部標準時間)AM3:40


 司令本部に入る、グレースの入室を告げようとする兵士を遮り、室内の全員に伝わる様に腹の底から大きな声で伝える。


「そのまま続けて。作業を優先しなさい」

 本部内では、対応を行っている兵士たちと三方の側面にある大型モニタや中型モニタ等が目に入る。そして本部中央にある司令用の机に向かう、司令用の机の周りにいる士官が敬礼をするので、それに敬礼を返す。顎を軽くしゃくると士官が状況説明を始める。


「モンタナ州ミズーラ郊外で、AKと思われる通報がありました。現地警察からも弓矢での攻撃により複数人の死者が出ているとの連絡も来ています。それと現地の衛星写真です」

 正面の複数あるモニタの内容が一度消えて、衛星写真に切り替わる。


「これがAM1:00の画像です。続いてAM2:00、AM3:00の画像になります」

 最初の画像は何の変哲もない山間部の写真、続いて火事と思われる明かり、そして最後の画像では火事と思われる範囲が広がっている、しかも、北、南、南南西の三方向に。風向きという事も考えられなくも無いが、三方向というのは不自然な広がり方とも思える。


「そしてAK報告サイトに投稿された画像や動画がこちらです」

 犬のような形をした火の塊が移動し家に近づく、しばらくすると家が燃え始める。そして矢で殺された人達の画像、確かにこれは間違いなくAKの仕業であろう。


「作戦規定に従い、最寄りの拠点、MUO(マウンテンホーム空軍基地)に待機させていた特殊部隊3分隊をブラックホーク3機で送りました。ガーディアンを2機随伴させています。到着予定時刻はAM5:05です。武装は対AK装備及びスポット2です」


「AKの場所は特定できているの?」


「いえ特定出来ていません。火の手中心地から南と西側は現地警察がヘリとパトカーで警戒しているので、それ以外の方向、北に3km、東に3km、南南東2kmの三か所に分かれ、そこから捜索します」


「後詰の部隊は?」


「MUOから特殊部隊1分隊とガーディアン2機が1時間55分、1時間30分でそれぞれ到着可能です。

 BLV(スコット空軍基地)から3時間で中隊及びハンヴィー(汎用輸送車両)4機が空挺降下可能です。追加1時間でもう2中隊派遣可能です。


 援軍要請候補は、MUOからACC(空軍司令部)管轄、ストライクイーグル。GFA(マルムストロム空軍基地)から、AFGSC(空軍グローバルストライクコマンド)管轄、爆撃機、イロコイ(兵員輸送ヘリ)。AFSOC(アメリカ空軍特殊作戦コマンド)のスプーキー II(輸送機タイプのガンシップ)。モンタナ州兵管轄、ストライクイーグル、ブラックホーク及びストライカー歩兵中隊が要請可能です」

 ACC、AFGSC、AFSOC、州兵は管轄が異なるため、命令という形式での指示が出せない。USNORTHCOM(アメリカ北方軍)は常備部隊が少なく、今運用している部隊も他の軍組織からの借用したものだ。更に支援が必要な場合は、緊急事態と判断し強制的に組み入れるか、一度ペンタゴンに依頼あるいは相手の組織に要請、いずれにしてもあまりやりたく無い対応となる。


「殲滅だけなら現状派遣している部隊だけで可能ね。BLVの部隊はいつでも出動出来るよう機内で待機、ACCとAFGSC、州兵には援軍要請の可能性を伝えて。周辺の状況は?」

 正面モニターに映し出された衛星写真の拡大率が下がり広範囲の地形が表示された。南西と南側に書き込みが表示され、明らかに市街地と思われる光が多数映っている。


「都市部まで南に最短距離で2マイル(約3.2km)、ミズーラ空港まで南西に6マイル(約9.6km)となっており、都市部に入られると厄介です。都市部側への道には遮蔽物が無いので、近寄れば警察で発見出来るはずです」


「現時点で見つかっていないという事は、北かまたは東の山間部に移動した可能性が高いという事かしら?」


「はい、そのように考えています」


 司令本部の正面から向かって左側面にある複数のモニタには、今回出撃している特殊部隊全員のコンデションとヘリに取り付けられた映像が表示されている。特殊部隊の戦闘服はウエアブルで心拍数などが分かる仕組みになっている。それらを視界に入れながら、グレースは士官に向かって話しかけた。


「今度こそは逃さないわ。殺さない様に注意して行動するように」

なんで地球にノースが来ているのか、気に成る方は原作を読むともう少し理解度が高くなるかもですが、原作長いし、話が全然違うので、同じノリを期待されるとガッカリします。ちょーがっかりする。でも爆笑は出来ないけど、ニヤニヤ笑えるような箇所は出てくるから楽しいかも(個人の感想です)。


軍隊もメートル法使うみたいなので、距離はメートル法にしました。

ただ飛行機の場合は海里になるんだろうか?


AFSOC(アメリカ空軍特殊作戦コマンド)は、GFA(マルムストロム空軍基地)には居ないらしいんですけど、まあフィクションですから。

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