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回葬電車の車掌録  作者: 花籠ちりか
1/21

introduction

 今日も私は電車に乗る。

 隣にいるのは運転手。

 ガタンゴトン、と静かな電車に乗ること数十分。

「——来たよ」

 後ろを振り返ると、車内は明るくなっていた。

 女の人が、一人。

 フラッシュバックする光景。


「——今日も、行くのか」


 こうしていても、過去は変わらないとしても。


「——行くよ」


 未来は、変えられる。

 この手で、変えられる。


「——そうか」

 運転手が、呟くようにして言う。

「なら、行け。今日は近い。十分もあれば着く」

「ありがとう」


 本来ならば、これは忌み嫌われる仕事。

 だけどこの人は許してくれる。

 本来ならば、これは許されない仕事。

 だけどこの人は隠してくれる。


「早く、行け」


 私はうなづく。

 帽子を被り、鞄を肩にかける。


「行ってくる」


 車掌室から、一歩踏み出す。

 未来を変えるために。

 後悔する人を減らすために。


「——私のような人を、減らすために」

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