第三〇話
本編 第三〇話です。
四月三〇日一六時三〇分
香澄さんと里恵、琴音と一緒に旅行に来た。観光名所や記念撮影を済ませ、現在旅館に着いた。やはり、香澄さんの伝手ということで有名な旅館だ。私もそうだが、いつも香澄さんと一緒に住んでいる里恵がその旅館の規模に驚いている。
「香澄さん・・・本当に間違っていませんよね・・・」
「あらっ、里恵。あなた、いつから私を疑うようになったのかしら・・・」
香澄さんは驚く里恵を楽しむかのように里恵に詰め寄った。
「あらっ、かっちゃんじゃない」
「あらっ、久しぶり。元気そうでなによりだわ。今日はよろしくね」
そうしている内に着物を着た女性が建物から出てきた。その女性は香澄さんを『かっちゃん』と呼んでいる。話を聞く限り、旅館の女将さんのようだ。
「今日は遠くからありがとう。この子、可愛いね。うちで働いてほしいわ」
「ダメよ。この子は渡せないわ」
「ふふっ、冗談よ。さっ、入って」
その女性は里恵を気に入ったが、香澄さんがそれを止めた。女将さんに誘導され、今晩泊まる部屋に案内された。
「じゃあ、食事は一八時に持ってくるわ。それまで、温泉なり、周辺を散策してみるのも良いわ」
女将さんはそう言って、部屋を出た。
「じゃあ、私は少し、くつろぐかせてもらうわ」
香澄さんはテーブルにあるお茶と饅頭を口にした。
「じゃあ、里恵。温泉に行かない?」
「良いですね。琴音も行く?」
「美幸さんとお姉ちゃんの二人でどうぞ」
琴音も香澄さんと一緒に饅頭を食べ始めた。私は里恵と一緒に入浴所に向かった。
続く
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