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6話  俺と少女と風のレイピア

実は今話の文字数は1234文字だぜぃ!!

え?どうでもいいって?


では、1234文字の本編をどうぞ。

俺たちは灼熱の砂漠の中を、馬車に揺られながら進んでいく。

会話のない車内。おそらく1時間くらい揺られたところで、鈴が鳴った。

これは、馬にまたがっている商人さんから、魔物の接近を伝える鈴だ。

障害物の少ない砂漠では、早くから魔物の接近に気づくことが出来る。


俺は重い腰を持ち上げ、立ち上がろうとした。

その時、その女はすでに馬車から飛び降りようとしているところだった。

なんとも行動が早い。


「さてと・・・お手並み拝見と行きますかねっと」


俺も馬車を飛び降りた。





遭遇した魔物は『デザートボアー』という魔物だ。

温度変化の激しい砂漠の気候に適応するため、異常に脂肪が厚くなったイノシシだ。

やや防御力が高いものの、攻撃は突進ばかりで単純だし、そんなに驚異的ではない。

そのデザートボアーが全部で3匹ほど。

おそらく、俺一人でも何とかなる程度だ。


俺は少し重心を落として刀を引き抜く。

とても奇麗に手入れの行き届いた刀が鞘から姿を現す。

『名刀ヤマト』と人々はこの刀を呼ぶ。

刀の説明は省略させてもらうが、とりあえず素晴らしい刀なんだよ。うん。

実は、詳しい事は俺も知らない。


馬車は少し離れたところで停車した。


横に立つ女も懐から武器を取り出す。

細身の長剣。いわいるレイピアというやつだ。

切断能力はないが、突きを専門とした貫通力の高い武器だ。


デザートボアーは3匹。一列に並んで、こちらに突進してきている。


「2匹は俺がやる。その間、一匹を引きつけておいてくれ」


俺は、女に話しかける。

身長150センチにも満たないであろう小柄なレイピア使い。

攻撃力よりも、ヒットアンドアウェイ型の戦い方をするのだろう。

しかし彼女の回答は俺の予想とは大きく異なるものだった。


「三匹」


「え?」


その一言は俺が聞いた、彼女の初めての声だった。

幼さの中に力強さも感じるような声だった。


「三匹ともウチの獲物やねん」


そういうと彼女はレイピアを持った右手と、右足を大きく後ろに引いた。

体制をグッと低くし、技を唱える。


竜巻突きトルネード・フェンシング!」


右手のレイピアに風が渦を巻きながら集結する。

そして一気にレイピアを突き出すと、針のようになった風の塊が放たれた。

その風圧は技を受けたわけでもない俺をふらつかせるようなものであった。

突進してくるブタさんは三匹とも風に巻き込まれて、空中で何度も回転しながら

地面にたたきつけられた。


すごい威力だ。

一匹に狙いを絞って放っていれば、ぶたさんを一撃で葬り去っていただろう。


そして、その突風は彼女のかぶるフードをめくるには十分すぎた。

ところどころ赤に染められた白毛のショートヘア。

幼い顔立ちで、頬にはそばかすがちりばめられていた。

女というより少女という表現が適切かもしれない。

行き過ぎると、幼女と呼んでもおかしくないくらいだろう。


「早くしないと、ホンマにウチが三匹とも倒してしまうで!」


そう言うと少女は、屈託のない笑顔を浮かべて走り出した。


「お、おい!待てよコラ!」


俺は慌てて、その後ろを追いかけた。






明日は体育祭!早く寝よう!(すでに23時w)

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