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4話  俺と通り魔と迫る影

前半は、主人公が登場しません。


対人戦闘があります。


グロ注意・・・!

リューヤが異世界に来る約18時間前―――




「やばいな・・・早く宿屋を探さないと」


少年は走っていた。

広場の時計は7時を指していた。

もう完全に太陽は沈み、空には月が出ていた。


日本と違い、電気がない世界。


電気はない代わりに光を放ち周りを明るく照らす魔法がある。


少年はLV7のサポートマジシャン。

サポート系の魔法に長けた職業だ。


少年は5日ほど前にこの世界に到着していた。

この世界は地球と時間の進み方が違うようだ。

こちらで1週間たっても、地球では1日しか立っていない。


浦島太郎の逆バージョンのような感じだ。


だからゲーム開始が1時間違うだけで、プレイ時間は7時間も違うことになる。


その時、少年を照らしていた光が消えた。


「10分くらいしか効果がないのか」


少年はつぶやきながら、魔法を唱える。


光源ラディウス


すると体から50センチくらい離れたところに、球体があらわれた。

その球体は電気さながらの光を放つ。


少年は街についたのはいいものの、宿屋が見つからず右往左往しているうちに

真っ暗になってしまったのだった。


そのうえ住宅街に入り込み完全に迷ってしまっている。


十字路が続く道。似たようなレンガづくりの家。


「ここさっきも来たような・・・」


似たような道が永遠と続く住宅街は、そんな錯覚を持たせる。


そんな時、看板を見つける。


『ここは宿屋―――だといいですね☆』


誰だよこんな看板たてたのっ!

紛らわしすぎるよっ!

っていうか結局何屋なんだよっ!


変な看板にツッコミながら少し歩くと


「お困りですか?」


突然声をかけられた。振り返ると男が立っていた。


見たことない男だ。


顔は忍者のようにマスクで覆われていて、素顔が見えない。

身長は少年よりも高いが、全体的にほっそりとした印象を受ける。

黒い外套のような物に身を包んでいる。

ナ○トに出てくる暁のような感じだ。


「宿が見つからず困っているんです」


悩みを打ち明けると、男はこちらに近づいてくる。

宿を教えてくれるんだろうか?

この世界にもいい人はいっぱいいるん―――


男は地面を蹴り、一瞬でこちらとの距離を詰めてくる。


「な、なに・・・!」


反応する暇もなく男との距離がなくなる。

そして、横腹の激痛。


少年はおそるおそる自分の横腹に目を落とす。

そこには、ナイフが刺さっていた。


ドクドクと血が流れる。

布の服が赤く染まっていた。


男は懐からもう一本ナイフを取出し、少年を切りつける。


暗い住宅街に少年の悲鳴が響く。


男は少年からナイフを引き抜くと、ナイフを捨てて走り去る。


少年は地面に倒れて、意識も闇に落ちた。















俺たちは2人の門番について歩いていた。


状況を整理してみよう。

俺たちは異世界にやってきた。

魔物と戦闘をして、やっと街にたどり着いた。

門番に呼び止められて、なぜか連行されている・・・


やっぱりおかしいっ!

必死に普通だと思おうとしてるけどおかしいことには変化なしっ!


現在俺たちは『メルタン市』と呼ばれる都市にいるらしい。


この世界にはいくつかの国に分かれており、30年ほど前は戦争をしていたらしい。


その国の中のひとつである『バルバ民国』に俺たちはいる。


つまり、バルバ民国のメルタン市にいるということだ。


『メルタン市』はかなり発展した都市のようだ。

広場の時計は5時半を指しており、日が傾き薄暗くなっているというのに

道には屋台が立ち並び、威勢のいい声で野菜や魚などを売っている。

この大通りは人どおりが多く、ときどきすれ違う人にぶつかってしまう。

みんな普通の服なのだが、ときどき鎧を着ている人がいる。

ここは中世ヨーロッパ風の異世界のため家はレンガで建てられている。


この俺たちを連行している門番の人はこのメルタン市に雇われた兵士らしい。

さっき自慢げに話してくれた。

「門番を任されている兵士はエリートなんだぞ」って言ってた・・・


そんなことよりさっきから気になっていることがある。

ジーパンをはいている人がいるのだ。

時代がゴチャゴチャになってるしっ!


大通りを20分くらい歩くと大きなコンクリート製の建物が見えてきた。


「あれが中央役場だ」


俺の隣を歩いていた兵士が教えてくれる。


「お、おい。ちょっといいか」


すると今度は、ヒロの隣を歩いていた兵士が口を開いた。


「すまん。小便がしたい。トイレに行かないか」







というわけで大通りから路地に入り共同トイレに行くことになった。


トイレは一般家庭には普及しておらず、みんな共同トイレを利用するそうだ。


賑やかな大通りと打って変わって静かな住宅街。


十字路が続く道。似たようなレンガづくりの家。


「ここさっきも来たような・・・」


似たような道が永遠と続く住宅街は、そんな錯覚を持たせる。


「ここはメルタン市の中でも倉庫が多くある地区だからな。人がいなくて当然だ。」


すると看板が立っていた。


『ここは宿屋―――だといいですね☆』


ふざけんなっ!

なんだこれはっ!

静かな住宅街だから余計目立つよっ!


「そこは本当に宿屋なんだぞ」


紛らわしいわっ!

あと、☆が腹立つ・・・


変な看板から目を離して、道の向こうを見ると。


カラスが団体で何かをあさっていた。


「ゴミの不法投棄か?珍しいな」


兵士の一人がつぶやく。


俺たちが近づいていくとカラスは飛んでいった。


そしてカラスが群がっていたところには、カラスのせいでグチャグチャになった

人と思われる死体が転がっていた。


俺は、思わず吐きそうになった。

生ゴミのような嫌な臭いが漂ってくる。

血があちこちに散らばり、服は破れている。

顔は人かどうかすら判別できない。


「また通り魔事件か・・・」

「ひどいなこりゃ」





そんな俺たちの後ろには、男が忍び寄っていた。



最近シリアスばっかだなー


コメディーを入れていかないといけないな・・・


現在、反省中でございます。

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