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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

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「朝起きたら……■■■■■■■■■■■■■■■になってしまった!?」─【天空神たちの遊戯と人の営み】─

(注)これは私が思いついた実験的作品です!パソコンでのご高覧を推奨いたします!

バラバラに表示されていたり、読み上げソフトなどでは不適なことも考えられます。

もし不愉快なことが起こりましたら、まことに申し訳ありません!m(__)m


タイトルの■は、物語の最後に消滅します!( *´艸`)<たぶん今の段階では分からぬはずw


(追記)

自分のパソコンでは正常に表記されましたが、スマホでは少し乱れていましたね~スマホの方、申し訳ございません!m(__)m<11月1日に修正してみました!どうでしょうか!?

 「……今日こそ、越えてみせる……」


──初め、そこには形なき沈黙があった。


沈黙は、やがて自らを支えるために、よっつの角を作った。


角は線となり、線は面となり、面は数となった。


広すぎず、狭すぎず。


その世界は、揺ぎ無き ”十と二十の▢ (四角)” でできていた。


吹く風もなく、渦を巻く海もない世界は混沌を生み出し、混沌は秩序を欲した。


──混沌とは我ら人である。


そして、人の願いを受け、天空の神々が緩やかに集い来た。


(地上に我らの躯を積み重ね、混沌に秩序を与えよ……)


大地に一歩でも足をつければ、どんな天空神も動かぬ躯と成り果てる──この世のことわり


その秩序の始まりは、”彼らの慈悲(落下)”とともにあった。


(……されど人よ、我らの住まう天上は禁則の地である……)


無言で交わされる、人と神の誓約。



この世界に現れた最初の神──その身は真っすぐで、どこにも影を許さなかった。


名をイ(I)といい、天を割り、空を貫く一本の矢のごとく、闇を切り裂いて大地に落ちた。


──次に、輪の神が現れた。


名をオウ(O)といい、黄金の方形の衣をまとい、静かに沈みゆく。


安定と停滞を司る者。


彼が落ちるところには、平穏が生まれる。


だが動かぬ平穏は、やがて退屈を呼んだ。


──そこに、交わりの神が舞い降りた。


名をティ(T)といい、三つの翼と一本の脚をもつ。


均衡と不均衡を司る神。


イとオウの間に立ち、彼は調和をもたらす者であり、また、混乱を呼ぶ者でもあった。


──やがて、炎の神”エル(L)”と、氷の神”ジェイ(J)”が対をなして降りる。


片や熱く、片や冷たく。


片や右に、片や左に。


二柱は互いに絡み合い、世界の形を変え続けた。


──そして最後に、風の双子が来た。


エス(S)とゼット(Z)。


その姿は映し鏡。


流れるように、交わるように。


ドン、ドン、ドン……。


彼らは一瞬の隙を滑り抜け、秩序の裂け目から世界を整えた。


そして秩序が完成し、線が満たされ、一行の光が走る。


七柱の神々がそろったとき、地上は光に満たされ、天空は沈黙した。


だが、その調和は永遠ではなかった。


なぜなら、彼らは常に落ちてくるものだったから。


一段が消えるたび、神はひとつの記憶を失い、また天へ還っていった。


「……来る……」


──そして、遊戯の名のもとに落ちてきた次の形


 ■■■■


──それは原初に現れた神の姿──”イ(I)”


再び イ(I)は天より落ち、静かに大地を目指した。



■■■■ ■■■■ 

■■■■ ■■■■

■■■■ ■■■■

■■■■ ■■■■


大地では、すでに天空神たちの躯が眠っていた。


    ■

    ■

    ■

    ■


■■■■ ■■■■■ 

■■■■ ■■■■■

■■■■ ■■■■■

■■■■ ■■■■■


空気は止まり、時間はひとつのブロックの落下と共に緊張の渦に呑まれる。


目の奥には、子どもの頃に夢中になった無限の積み木の記憶がちらつく。


大袈裟に言えば──彼の手の動きひとつで、地上の秩序が揺らぎそうだ。


天の塊が、下の塊に触れた瞬間、すべてが光った。


衝突の瞬間、沈黙が鳴った。


シャキーン……。


音は波紋となり、世界を縦横に走らせた。


そして、消える──四段が無に戻る。


それは死ではなく、次なる始まり。


空いた空間は、また呼ぶ。


──落ちてこい、と。


空の彼方で形たちはざわめく。


■■

■■

──角を欠いたもの。

■■■

 ■ 

──尖ったたもの。

■■■

──曲がったもの。

  ■

■■■

──歪なもの。

 ■■

■■

──対をなすもの。

■■

 ■■ 


──どれが次に落ちるのか、誰も知らない。


けれど確かに聞こえる。


あの高い場所から、また、ひとつ──


音もなく、闇を割って落ちてくる。


常人の反応速度を超えた神の堕天。


彼は、指先に神経を集める。


手のひらの汗、呼吸のリズム、心臓の鼓動。


それは、まるで世界の秩序を握る神の指先。


一瞬の判断が、積み重なる世界を壊すか、救うかを決める。


そして、その空白が次の神を呼ぶ。


光が弾け、世界が消えた。


すべての形は、完全になり、完全は、すべてを無にした。


音も、影も、神の名も。


そして──。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



窓の外では、朝日が昇る。


光はやさしく、ゆっくりと、積み上がった夜をひとつずつ、溶かしていった。


そして、また一日が始まる。


──チュンチュン。


小鳥の声が、朝の隙間を縫うように聞こえた。


まだ少し眠い目をこすりながら、私はリビングへ向かう。


「……また、つけっぱなし」


画面の青白い光が、夜の残り香みたいに部屋を照らしている。


テーブルの上のカップには、すっかり冷えたコーヒー。


そして、その向こうに──彼。


背中を丸めて、コントローラーを握りしめたまま。


目は乾いて赤く、でもどこか澄んでいる。


まるで祈りの儀式でもしているようだ。


「……あなた、朝よ」


「……うん……もうすぐ、終わるから……」


ピピピッ。


小さな音とともに、画面の数字がズラズラと積み上がっていく。


私は近寄って、その桁をぼんやり見つめた。


たくさんの数字。


桁数がどれだけなのかも、正直よく分からない。


「ねえ、それ……何点?」


けれど、超高速で落ちるブロックを瞬時に当てはめる技を見れば、それが“すごいこと”なのだと分かる。


「……たぶん、世界を超えた……かな?」


——その言葉の意味は、よく分からない。


その声には、不思議な充足感があった。


私はため息をつき、キッチンへ向かった。


コンロに火をつける音が、パチリと鳴る。


──思えば、この人は昔からこうだった。──


小学生のとき、理科の実験で誰も望んでいないのに、原子モデルまで描いて説明していた。


中学の時には、英語以外に三ヶ国語ぐらいをマスターしていた。


高校では夜通しギターを弾いて、指が血まみれになっても弾き続けた。


それは大学でも変わらず、教授より先に答えを出して困らせていた、と聞いた。


──そして、私へのアプローチも──


台風の夜、傘もささずに駅で待ってた。


全身びしょ濡れで、ギターを弾きながら、たくさんの言葉で愛の歌を唄っていた。


世界で初めて出来た合金の指輪──決して錆びず、柔軟性と強度を兼ね備えている唯一の物らしい──を掲げて、「君がいないと、世界が完成しない」って。


そう言われて、「……世界一のバカ」って泣き笑ったのを、今も覚えてる。


──だから結婚した時、覚悟はしていた。


何かに夢中になると、世界のすべてを忘れてしまう人だと。


──そして彼が朝を迎えたとき、世界を変えてしまう人だと。


最近は、何やら大きなプロジェクトを任されているらしい。


「責任重大だ」と言いつつ、夜遅くまで資料を見て、やがて正解を探すようにテトリスの世界(天空の神々の遊戯)へ潜っていく。


──ロックの音が、まるで頭の中の思考を整理するリズムのようだ。


──積み上げて、崩して、また積む。


彼にとっての世界は、きっとそういう構造なのだろう。


でも、私には分かる。


どんなに夜を越えても、この人は朝に戻ってくる。──私のいる場所に。


私はトーストを皿にのせ、彼の背中を見ながら小さく笑った。


「……ねえ、次のプロジェクトも、そのブロックみたいに、うまくハマるといいわね」


彼は、夢の中のような声で答える。


「……そうだよな。この世界は、いつか“完全”を夢見るけど、その夢を見てるうちは、まだ消えないんだ」


まぶしい朝日が、窓から差し込む。


画面の中でも、外の世界でも、ブロックの光が静かに溶けていく。


私はコーヒーを入れ直し、彼のカップに注いだ。


──この人は、きっと今日も世界を少しだけ、まっすぐにして消していく。


「……終わった……」


彼が呟き、コントローラーをそっと置く。


……ピ。


画面が消えた。


テレビの黒が、闇のように部屋を覆う。


そして、彼が立ち上がろうとしたその瞬間──ぐらり。


「ちょ、ちょっと!」


私は慌てて駆け寄り、ふらつく身体を支えた。


腕の中の彼は、体温こそあるのに、まるで現実に戻ってきたばかりのように頼りない。


「……世界、回ってる……」


「当たり前でしょ。あなたが回しすぎたのよ」


冗談めかして言うと、彼は少し笑った。


その笑顔──昔から変わらない。少年のままの無邪気さを宿している。


額が触れ合う。


デコボコな二人の身体が、ゆっくりと重なる。


息の中で混じりあうのは、夜を越えた安堵と、これから始まる朝の匂い。


「……おはよう」


彼が笑う。


「おはよう、世界一のバカ」


私も笑う。


目覚めのキスを交わす。


それは、眠れぬ夜を越えたふたりだけのリセットボタン。


──完全なんて、きっとない。


でも、デコボコのまま重なれるのが、いちばん美しい形なのだ。


──そう、私は想う。




「朝起きたら……■■■■■■■■■■■■■になってしまった!?」─【天空神たちの遊戯と人の営み】─

             ⇓

「朝起きたら……というかテトリスしてたら朝になってしまった!?」─【天空神たちの遊戯と人の営み】─



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Aju様の■を使った画期的な作品、『朝起きたら特定機密になっていた』

https://ncode.syosetu.com/n2568lg/

を拝見して、「これでテトリスを表現できるのでは?」と思った次第ですw( *´艸`)


もう一つは■を闇に見立てて、闇の中で文字(行動・擬音など)だけ浮かび上がる作品を作ったのですが、読み上げソフトを使った場合どうなるのか?が分からぬ為にボツ行きです~(;´・ω・)<良ければ、読み上げ結果どうでしたか、お伝えくださいませ~(願い)


実験的な作品でしたが、お読み下さり、ありがとうございました!(;´・ω・)<熱中しちゃうことありますよね?w


三連休ですが、皆さま無理しちゃいけませんよ~?(*人´▽`*)<ちゃんと休んで下さいね~?♡

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― 新着の感想 ―
これはまた新しい「まなパ神話」でした(^ω^)
またもや壮大なスケールかと思ったらオトナのセンチメンタリズムに流れたような気がして、でもブロック遊びだったのね(*´艸`*)かわいい
 途中で気付きはしたものの、やはりこの試みはユニークで面白いです。  文字や記号等に秘められた可能性というか先入観を打ち壊す作品のひとつとして楽しませていただきました。他になければインパクトNO.1だ…
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