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8話 キャンプファイヤーの準備

 夕方、キャンプファイヤーの準備を進めるため、俺と綾乃は予め用意された薪の束を一輪車に載せて運ぶ。


「城咲さん、後どれくらい運べばいいんでしたっけ?」

「多分、後3往復くらいかな」

「マジですか……」


 なんで、薪を置いてる場所へキャンプファイヤー会場がこんなに離れているんだよ。しかも会場が小高い丘の上にあるから並大抵の奴だったら一往復でヘトヘトになってしまうぞ?


 多分一緒に団結して運んで、絆を育むなんて目的があるかもしれないけどな。


「それにしても、城咲さんは平気なんですか? 全く息が上がってないですけど」

「まぁ昔から鍛えてたからな」

「すごいですね……。私もうヘトヘトです……」


 そう言って、綾乃は会場近くにあるベンチへ座った。


 城咲は昔から肉体改造を行っていたようで、体力には自信があるらしい。なのでこれくらいの運動は朝飯の前のようだ。


「どうやったら、そんなに体力つくんですか?」

「まぁ、日々のトレーニングの積み重ねかな……」

「なるほど……。私も始めてみようかなぁ」

「最初は軽いジョギングから始めた方が良いと思うぞ? 急にがっつり始めると体を壊すかもしれないしな」

 

 こんな偉い事を言ってるけど、全くやった事がない。全て城咲の記憶から掘り出して語ってるものだ。


 当の俺はと言うと、ずっと部屋で引き籠ってエロゲーやる毎日だったしな。


「わかりました。アドバイスありがとうございます。えっと……良かったらまたアドバイスとか聞きたいので……その……ⅬUNE交換しませんか?」

「あー、いいぞ。別に」

「ありがとうございます」


 俺はスマホを取り出して、綾乃画面に表示されるQRを読み取ってフレンド登録する。


 嬉しいな。まさか悪役なのに綾乃とⅬUNE交換できるとは。真っ当に生きてると良いことあるもんだな。


「可愛いアイコンだな。これ熊の人形か?」

「そうですよ。お気に入りの熊の人形なんですよ。寝る時にいつも抱いて寝てるんです」

「へー。そうなのか」


 そう言えば綾乃の部屋のスチルにも熊の人形がたくさん置いてあったな。抱いて寝るほど好きだったんだな。


「そういえば、話は変わりますけど、私のおすすめした異世界転生の漫画読んでくれました?」

「あぁ読んだよ。ちょっと読み始めたら面白くてさ……。1日で全巻読み終えちゃった」

「すごい……。あれ今15巻くらいありませんでしたっけ?」

「そうだね。でもすごく面白くて15巻が短く感じちゃったよ」

「わかります! 面白い作品ってあっという間に読んでしまいますよね!」

「確か昔、60巻くらいあるのを、朝から夜までかかったけど全巻読んだこともあるぞ」

「へぇすごいですね。良かったら私のおすすめはまだありますので、今からⅬUNEで送りますね!」


 2人で夢中になって話していると、先生が丘の上にやって来て「お前ら早く薪を取りに来い!」と怒鳴られてしまった。


「す、すいません!」

「怒られちゃいましたね……」

「そうだな」

「じゃあまた後で送っておきますので、見ておいてください!」


 その後俺達は、また薪を運ぶ作業再開するのだった。


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