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僕の私の夢は超イージーモード。だった・・・  作者: ma-no
三章 夢が繋がった理由

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36 宇宙人の対応策


「また突拍子の無い事を……」

「ですよね。余計僕達の話は信じられ無くなりますよね? とりあえず昨日見た夢の話をしますね」


 宇宙人が一連の事件の大元と聞いた石坂の疑いの目が強くなっているが、蒼正は宇宙人の話を覚えているだけ正確に伝えた。


「これが宇宙人の攻撃か……しかも実態を持た無いだと……まったく頭に入ってこん」


 石坂はまたお手上げ状態になったので蒼正が補足しようとしたら、純菜が変わると前に出た。


「宇宙人と話をしてから、私達も信じられ無かったので少しだけ調べて来ました。まず、NASAの発表……」


 純菜の内容は、インターネットに載っている程度の情報。朝の内に蒼正と手分けして調べた物だ。

 NASAの発表では、地球から宇宙に放っている電波に返信があったとのこと。ただし電波には何も情報が含まれていないので、本当に宇宙人からの返事かは精査中になっている。


 次に出した情報は、電子機器の不具合。日本では毎日決まって深夜帯に何かしらの不具合が起こっており、それは世界でも同様の不具合が出ているといくつかの記事を見付けた。

 最後は、夢の事件。こちらも世界中で被害が出ており、現地時間の深夜帯に集中している。しかし、蒼正と純菜は外国語に詳しく無いので、見付けた記事はそこまで多く無い。


「これが私達が出来る限界です。後は警察が調べて上を説得して下さい」

「確かに説得材料にはなるが、材料なだけで説得はどうなる事やら……ちなみにだが、上を説得って、どの規模の上だ?」


 想定外の質問が来たので純菜は蒼正を見たら変わってくれた。


「アメリカ政府ぐらいですかね?」

「出来るか! 日本政府でも無理だ」

「いや、宇宙人と戦える兵器を作れるのアメリカぐらいでしょ?」

「お前達の言い分では、宇宙人は幽霊みたいな物だろ? んなの誰が殺せるんだ」


 石坂が苛立ちを見せる中、キラキラした目でやり取りを聞いていた山下が立ち上がる。


「EMP! 電磁波爆弾なら効くんじゃないですか!?」

「あん? 電子機器を破壊するってヤツか?」

「それです! 宇宙人は精神エネルギーの集合体じゃないですか? 電子機器にも干渉してるんなら、何かしらの影響ありますって! 中性子爆弾でも効きそうだな~」

「真面目な話をしてんだ。都市伝説は忘れろ」


 妙にテンションが高くなっている山下を石坂が叱ったその時、部屋の外がわっと騒がしくなった。なのでクールダウンついでに山下に聞きに行かせて、プラス、飲み物を持って来させる。

 しかし山下を追い出したら、1分もしない内に駆け込んで来た。


「先輩! 大変です! アメリカ大統領が暗殺されました!?」

「は??」

「こ、これ見て下さい!!」


 山下がスマホをテーブルに置くと、ニュース映像がテロップ付きで流れていた。蒼正達も見ていたが、逆からでは字幕が読み難いので自分のスマホで動画を探し、純菜は関連の記事を探す。


「これはやっちゃってるね」

「うん。馬鹿が現れたか~」


 純菜の確認と蒼正の返事の声が聞こえた石坂は顔を上げた。


「これも夢絡みか?」

「でしょうね。寝室で滅多撃ちとなってますし」

「犯行はアメリカ時間の午前三時……深夜帯だから、容疑者はアメリカ人か……」

「そうとは限りませんよ? 大統領なんて世界中の人から恨まれているだろうし」

「その通りだ……見付けようが無い。でも、これでちょっとは聞く耳を持ってくれるか……」


 セキュリティーが厳しい総理大臣と大統領が簡単に物証も無く暗殺されたのだから、超常現象や宇宙人説でも少しは信じてくれるのでは無いかと考える石坂。

 後はもう少し蒼正達と喋ってから、重い腰を上げた。


「協力、感謝する。何処まで出来るか分からんが、人類が生き残れるように頑張ってみるさ。また話を聞く事もあるだろうから、その時は協力してくれ」

「はい……あ、生きていればで」


 蒼正の言い方に石坂は首を傾げた。


「何か問題が起こっているのか?」

「まぁ……僕達、宇宙人に命を狙われていまして……」

「はあ??」


 もう話を終えようとしていた石坂は今一度着席。刑事の顔になって問い詰める。


「いや、夢の中に宇宙人が居るなんて知ら無いじゃ無いですか? だから何人も殺してたらしく、恨まれちゃって」

「ブッ! ハハハハ。そりゃ仕方無いな」

「笑わないで下さいよ~。そっちもなんとかしないと地球が滅ぶんですからね。ちなみに心の綺麗な人は、宇宙人と同じ集合体で生きられるらしいですよ。刑事さんは……無理かな?」

「刑事は正義の味方みたいな物なのに、なんでだ?」

「石さんは疑り深いからですよ。それじゃあ綺麗な心とは言い難いですからね~」

「山下!」

「「あははははは」」


 蒼正は笑われた仕返し。石坂の問いは山下が処理してくれたので、こんなに危機的状況なのに笑いが起こるのであった。


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