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「BGM」
年が明けてから、弊社の社内でBGMが流れ始めた。熊谷さんというおっちゃんがsportifyで適当な音楽を見繕って流してくれる。無料プランなので15分くらいに一度の間隔で「sportify premium」への移行を促す宣伝や、コンタクトレンズのCMが大音量で流れてくる。たまに小声で「うるせえ」と言う。
今日のお昼は、洋楽を優しく歌う女性歌手の声が社内に響いていた。癒されると同時に、この曲どっかで聞いたことある気がするんだよな...と1分くらいモヤモヤしていた。曲はサビに入る。
「いっつまい〜〜キスちゅう〜キス〜ゆう〜アイウィルぎーぶゆーおーるまいらーーー」
キテレツだ!!!!!「はじめてのチュウ」の英語バージョンだ!!!I will give you all my loveは原曲でも英語なので、答え合わせが簡単である。モヤモヤが晴れた僕は、サビの最後の「ビーインらぶウィズゆう」を心で唱えてから、仕事に復帰した。僕は真面目で仕事熱心な新入社員なので、職場で熱唱したりはしないのである。
「260のバイオリン」
友達の家にバイオリンがあり、軽く弾かせてもらった。弾きながら興味本位でバイオリンのお値段を尋ねたところ、バイオリン本体が200万円、弓が60万円ということだった。
震える手でバイオリンを机に戻した。
「保留」
ガムを噛みながら仕事をしていると、電話がなった。ティッシュを一枚引っこ抜いてガムを吐き出してゴミ箱に捨てるという作業をコンマ1秒で済ませ電話に出たところ、相手はkさんという若くて綺麗なお嬢さんであった(1,2回会ったことがある)。どうやらおじいちゃん社員に用があるらしい。
少々お待ちくださいというと、相手から「はい」と返事があった。すぐさまおじいちゃんに繋ごうとしたのだが、保留ボタンを押すタイミングと、kさんが「ありがとうございます」と言うタイミングが重なってしまい、「ありがツッてってってっテレテーン〜〜〜!!てれてってってれて〜〜〜ん!!!!テレてってってれて〜〜〜(ヴィヴァルディの春)」になってしまった(伝われ!)。
今野さんごめんな。悪気があったわけではないので許してほしい。ヴィヴァルディ聴けて嬉しいでしょ???ねえ???
「モバイルPASMOデビュー」
この度私はモバイルPASMOデビューを果たしました。一応親切にご説明申し上げますと、PASMOは関東のご当地交通系ICカードである。「で〜んしゃもバースも〜パースーモ〜」のCMでお馴染みのあのPASMOである。知らない人は自分の無知を恥じるとよい。
paypayとかのように、QRコードを改札機に読み取らせて通るのかなと思っていたのだが、ネットの説明を読むと、電源の入ったスマホを近づけるだけで改札が開くらしい。俄には信じがたい。
昼休み、飯を食ってた人々に、モバイルPASMOもしくはSUICAの使い方を聞きに行った。しかし、みんな(全4人)磁気カードを愛用し、モバイル化している人は誰一人としていなかった。おじさんたちは嬉々としてカードタイプのPASMOorSUICAの良さを熱弁し(薄くて軽い、スマホは落としたり充電が無くなれば詰むetc...)、ただかっこいいからと安易にモバイル化した僕を馬鹿にしてくる。これはPASMOハラスメント、略してパスハラであろう。なんかカスハラっぽくなった。
帰り道、駅の改札でモバイルPASMOによる改札の通過を試みる。すでにカード版のPASMOは情報が吸い取られてもぬけの殻であるため、モバイルPASMOを使うしかないのである。
周りに迷惑をかけぬよう、人がいなくなったタイミングでスマホを改札にくっつけようとしたが、くっつける前に改札機が反応してゲートが開き、心の準備ができていなかった僕は大層驚いた。いちおうスマホでモバイルPASMOアプリを開いてはいたが、アプリ開く必要もないらしい。
原理は全くわからないが、めっちゃ簡単だった。拍子抜けである。




