表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神エ師  作者: 小笠原雅之
2/13

仇討ち

尊堂の頬をかすめたのは一枚のカードだ。

その頬に赤い線が走る。

尊堂はそのことを気にする風でもなく、背中の壁に刺さったカードを手にとる。

「フン、またぞろか……」

カードを飛ばした方向を見ると、そこには傾いたファッションの存在が一人。

「ソンドーさんだよねぇ」

「違うといったら……」

「違わねーよ。俺見たもん。この前、フレーバー兄貴をテメーが潰したとき……」

「……あれか」

尊堂は右頬に大麻の葉の絵を彫りこんだエ師の顔を思い出す。

一週間前だったか? それとも二週間?

横目で件の御曹司様を確認する。

腰を抜かしてる。

「まあ、そうだろうな」

「フレーバーって言うのか、あいつ。顔は覚えてた」

「ざけんなよ……」

尊堂の前に飛び降りてくる。右手にペンを握り、一息に空中に鳥の絵を描く。

それはたちまち具現化、燃える白鳥となり尊堂に飛翔してくる。

紙一重で回避。

「ここはテメーの処刑場だ。火刑だ火刑、せいぜい苦しめや…」

「いまは取り込み中なんだが……また後にしてくれないか」

傾きのペンはさらに三匹の鳥を描き、燃えて飛翔させ、尊堂のジャケットのすそを少し焦す。

そのうち一匹は隣で尻餅をついている御曹司様にいったが、空中にあらわれた障壁にはばまれた。

「しゃーねえ……」

尊堂はペンを握りしめていた。

そのペンがたちまち描き出したのは、竜、亀、虎の三匹。

竜は青い蔦を放出し、亀は水流を浴びせかけ、虎は金色の弾丸を射撃する。

対する相手はやはり炎の鳥を描くが、蔦を防ぎきれず、その足にからまれて転倒する。

尊堂は、その隙に、さらに追撃を試みる。

しかし──

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ