表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

"僕"の懺悔

昔から親しまれる童話に、赤ずきんがありますよね。

怖い狼に騙されて、赤ずきんが食べられてしまう話。

これは、僕と魔物とあの子のお話…

あの日、僕は森に迷い込んだ。

親と喧嘩して、かっとなって自分から森に逃げ込んだ。

その時はまだ何も知らない子どもで、こんなことになるだなんて思っていなかったんだ。

喧嘩の理由は、僕が森に入ろうとしたことを親に咎められたこと。

森は僕にとって入ったことのない道の領域で、どうしても入ってみたかった。

冒険したかったんだ。

それなのに、親はそれを許してはくれなかった。

二人はこう言っていた。


『あそこには魔物がいる。だから、誰も入ってはいけないんだよ』


そんなものはいない、僕はそう反論した。

そして、父さんが言うことを聞かない僕を殴った。

だから僕は森に逃げ込んだんだ。

森に入りさえすれば、どうにでもなると思ってた。自由になれると思ってた。


今ならわかるよ、二人がどうして僕を止めたのかって。

どれ程僕を心配してくれていて、愛してくれていたのかって。

あぁ、ごめんなさい。ごめんなさい。

これからは言うことを聞くよ。約束する。

いい子にするし、お手伝いも勉強もしっかりやるから。

だから助けて、ここからだして。

あれが来るよ、魔物が来る。

あのとき、あの子の言うことを信じればよかったのかな?

あの子は僕を助けようとしてくれてたんだ。

なのに僕は、あいつを信じた。

信じてしまったんだよ…

僕がバカだったんだ。

ほんと、頭の悪いただの間抜けな子どもだ。

謝るよ、ごめんなさい。

今度こそ信じるから、嘘つき呼ばわりなんてしないから。

だから助けてよ、お願い。お願い。






誰カ、僕ヲ助ケテ



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ