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リクエスト イン ザ ホール!(特に意味はない)  作者: KKSY
第一部 勇者パーティー加入から追放まで。
6/11

幕間

「それで、アリサのパーティーには後誰が居るんだ? どっかで戦士が居るとは聞いたけど、斥候役が居ないんじゃただのくそ雑魚なめくじだろ?」


「まだここに居る人と戦士くんだけだよぉ? このパーティー結成してからまだ日が浅いし。ねぇ、アリサちゃん?」


「はい。今はまだ、神託に従ってメンバーを集めている段階です。残るメンバーは後三名。南の国に居る武闘家、デルス・イグニス。森の守護者、オーレリア・ルサーシャ。東の国に居る貴族、ミレニアム・フォン・ラッセルシュガー」


「お? デルス・イグニスは知ってる。確か武芸大会の覇者にして賞金王とかいう奴。行商人がたまに特産品と一緒に話してくれたな」


「その人です。まずは所在が確かなデルス・イグニスを勧誘しに南の国に赴くつもりです。他の二名に関しては、新たな神託が下るまで、こちらで情報収集に勤しむしか有りません」


「女神様の神託もぉ、ちょいちょいいい加減だよねぇ。レストくんだけだよぉ? ここに居るってはっきり言ったの」


「そうなのか?」


「ライネの言う通りです。まるで、貴方の存在が一番重要であるかのようでした」


「加護のない俺がねぇ」


「前にも考えたよね。加護がないからかも知れないって」


「けれど、結局何故貴方なのかは判然としていません。時がくれば、分かるのだと期待しましょう」


「うーむ。まるで分からん。他にはなんか言ってなかったのか? 俺である理由っぽいこと」


「他には、確か魔王を終わらせる存在、と」


「まーた抽象的なー。どう解釈すりゃーいいのよそれぇ」


「ちょっとぉ? わたしの口調真似ないでくれるぅ?」


「…………。兎に角、まずは戦士さんと合流しましょう。一ヶ月も放置してしまいましたし、変ないじけ方をされても迷惑ですし」


「……なぁ、アリサと戦士とやらは仲悪いのか?」


「うーん。二人は同じ前衛だからねぇ。スタイルが噛み合ってないんだぁ。一度魔物の討伐依頼を請け負ったんだけどぉ、酷かったよぉ?」


「そんなにか」


「戦士くんは超絶パワーファイターなんだけど、猪突猛進でねぇ。当たれば凄いんだけど、外すと辺り一面が酷い有り様に。それでアリサちゃんと衝突してるの。もっと環境を大事にしなさい、て」


「成る程。んで、アリサは?」


「アリサちゃんはぁ、前衛も後衛もこなせるオールラウンダーぁ。豪快な戦士くんとは真逆で、ちまちま攻めていくスタイルかなぁ。敵の攻撃を確実に迎撃してからぁ、一撃を入れていく感じぃ」


「堅実的だな」


「アリサちゃんらしいよねぇ。だからこそ、二人の息が合えばなぁとは常々思ってるよ? きっと上手く噛み合えば凄いもん」


「ふーん、そうか。成る程、成る程」


「んー? どうしたのぉ?」


「なんとなぁく、自分の役目が分かってきた感じぃ」


「まぁーねぇーるぅーなぁー!」


「…………」


「ひぃ!? とんでもない悪寒がぁ!?」


「うん。嫉妬深いアリサもグッドだ」


「言ってないでなんとかしてぇ! 怖い、怖すぎるよぉ!」


「ほれほれ、アリサ。膝枕をしてやろう」


「……はふぅ」


「相変わらず逆なんだよねぇ」


「それで、ライネはどうなんだ? 魔法使いなんだろ」


「ふっふっふーん。わたし、これでも学園を首席で卒業できる予定だった優秀な魔導師なのさぁ」


「ん? 予定?」


「卒業する前にアリサちゃんに引き抜かれちゃったの。よよよぉ」


「え、学園的にOKなのかそれ」


「わたし、優秀だから学費免除して貰ってたんだぁ。貴族じゃないわたしが貴族様御用達な学園に居たからそりゃぁもう厄介払い的な感じぃ?」


「おう、取り敢えず見た目に似合わず逞しい事は分かった」


「でしょぉ?」


「好きなタイプだよ、ライネ」


「そうそう、ライネちゃんは罪作りな女なのだよぉ。もっと好きになるがいい、がぁーはっはっはっはぁー」


「んで、結局どういうスタイルなのお前」


「さらっと話を戻すところ、嫌いじゃないぜぇ。まっ、大体行けるからさ。魔力が許す限りどんな役目だってこなせるよ。攻撃、防御、支援、なんでもござれな便利屋さんなのだぁ」


「ほほぅ? 便利な女だな」


「都合のいい女は嫌いかぃ?」


「好みではある」


「うぅーん、脈なしかぁー。アリサちゃんしか見えてないよこの人ぉ」


「おう。二桁は産ませる」


「っ!?」


「あのさ、後ろで桃色空間作られると気まずいんですけどぉ?」


「脊髄反射だ、許せ」


「愛妻家だねぇ。よかったねアリサちゃん。レストくんは絶対浮気なんかしないよ。寧ろされたら監禁とかしそうだよ」


「監禁……」


「なんでときめいてんのさぁ。なんでもありかよぉ」


「わたしの全てをレストさんへ捧げたい」


「なんかもぅ、いいです」


 そうして、一行を乗せた馬車はノーディウス王国に在る都の一つ、ノウスへと辿り着いた。

 某友人に「お前さんがラブコメを書いた作品読んだ事ないんだけど大丈夫なの?」と言われたのですが、作者自身もその辺心配です。

 個人的に、ハーレム物が苦手である事もそうなんですが、誰かとお付き合いをした経験が無く、どうしても童貞の妄想日記になりがちで、読み返すと消すんですよ。

 なもんで、「こいつぁひでぇ」を突っ走るしか道がなく、勇者ちゃんがこんなキャラに……。

 なお、最近開き直りました。

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