秋海棠
どんなにきみを見つめても
私の眼差しは届かない
どんなにきみを想っても
私の想いは届かない
どんなにきみへの愛を囁いても
私の声は届かない
知っているよ
きみが見ているのは私ではないこと
知っているよ
どれだけ願っても届かないこと
それでも
きみへのこの気持ちは
止められないから
苦しくて 苦しくて
棄ててしまいたい
そうできたらどんなにか楽だろう
きみへの想いは
膨れ上がって止められない
私ひとりじゃ 抱えきれない
でも きみの世界に私はいない
きっときみは私を知らない
交わらないふたつの世界
それでもいい
気付いてくれなくてもいい
どうか きみを見つめていられるように
どうか きみを想っていられるように
どうか きみへの愛を囁いていられるように
それだけでいいから
交わらないと知っている それでも
きみを想っていられる私でいたいから
シュウカイドウ(英名:hardy begonia)
シュウカイドウ科シュウカイドウ属の花。別名、ヨウラクソウ(瓔珞草)。八月から十月にかけて、白色や桃色の花を咲かせる。原産地は、中国、マレー半島。花言葉は、恋の悩み、片思い。
以上、第四回「秋海棠」の解説でした。花言葉を元に書いてみました。好きな「きみ」が見ているのは自分ではない、という感じで書いてみました。
今回の季節、秋です。今、二月です。季節感!! もっと大事にしなきゃとは思うのですが、難しいですね。
この調子で、季節感無視しつつも頑張っていきますので、よろしくお願いします。
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参考資料
・国吉純監修『想いを贈る花言葉 ちいさな花物語』、ナツメ社、二〇一七年