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花詩集  作者: 葵枝燕
32/37

水仙

他人は皆

僕を嘲笑(わら)


あいつはおかしい

あいつは気持ち悪い

あいつは自惚(うぬぼ)れている

そう言って


何がおかしい

なぜ嘲る


自惚れが そんなに悪いことか


自分自身を愛することが

そんなにもおかしいことか


それなら

そうやって僕を嘲笑う

お前達はどうなのだ


自分を愛していないのか

自分がかわいくはないのか


僕も お前達も

結局のところ変わらない


誰よりも 何よりも

愛しいのは かわいいのは

自分自身だ


それの何が悪いのだ


誰も彼も 僕と同じ


自分を愛する

“うぬぼれや”だ

スイセン(英名:daffodil、narcissus)

ヒガンバナ科ナルシサス属の花。別名、ナルシサス、ダフォディル、セッチュウカ(雪中花)。十二月から四月にかけて、白色や桃色や赤色などの花を咲かせる。原産地は、スペイン、ポルトガル、北アフリカ、シリア。花言葉は、自惚れ、私は美しい、我欲、自己愛。


 以上、第三十二回「水仙」の解説でした! 今回は、花言葉に乗せて、私の言いたいことも混ぜ込んでみたつもりです。あと、一応季節感も重視してみました。

 スイセンといえば、ギリシア神話のナルキッソスの話が有名ですね。水面に映った自身の顔に恋をしてしまった青年は、スイセンの花に姿を変えてしまった――うろ覚えですが、大体こんな話だったでしょうか。だからスイセンは水辺に、まるで水面に映った自分を見るように咲いているのだという結末に、妙に納得したのを憶えています。とはいえ、スイセン、あまり見たことないのですが。

 私は、自己愛や自惚れを、悪いモノやコトだとは思いません。どんなカタチであれ、自分を愛せることは素晴らしいと思うのです。そんなことを思うあたりが、私自身が自惚れていることの証だと思ってしまい、自分で自分に引いてしまうこともあるのですが、それでも、少なくとも私はこんな私が好きなのです。どれだけ、自分に嫌気が差しても、結局は自分自身が何よりもかわいいのです。……なんて、そんな思いをぶつけてみました。

 二〇一八年になって初めての投稿となります。やはり、最初って肝心だと思うので、私の中で一番自信を持てる作品として、『花詩集』の更新から始めようと決めていました。でも、これでいいのかなぁと、若干の不安はあります。

 そして、約二ヶ月ぶりの更新となりました。書きたい花はあるのにストック不足は相変わらずという状況ですが、マイペースにいきたいと思っています。

 それでは、また次回お目にかかれますように。

 葵枝燕でした。

――――――――――

改稿情報

 二〇二一年五月二十三日、参考資料を発行年順に並び替えた際、本文の文字数が投稿規定数に達していなかったため、加筆を行いました。

――――――――――

参考資料

・中山草司監修『花言葉物語 贈る花に想いをこめて』、永岡書店、[一九九〇年]

・浜田豊著『花の名前 —由来でわかる 花屋さんの花・身近な花522種—』、婦人生活社、[二〇〇〇年]

・金田初代文、金田洋一郎写真『持ち歩き! 花の事典970種 知りたい花の名前がわかる』、西東社、[二〇一五年]

・二宮孝嗣著『美しい花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ』、ナツメ社、二〇一五年

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