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宿しているのは『離人症』

作者: 藤乃花

私がまだ園児時代をおくっていた頃、一番の楽しみは、砂場で泥の団子を作っては並べる事でした。


特に好きな瞬間は、泥団子の上に白い砂をサラサラとかけるという仕上がりの行程でした。


その日もいつも通り、泥の団子に白い砂をかけていたんです。


その様子が、その日に限って惑星が星の欠片を浴びているように私には見えました。


(あれ……?)


その理由は分からないのですが、その時私は、自身の存在についてあやふやな感じがしたんです。


脳裏に浮かんだのは、周りに何も無い空間の中、何かの形をした『真の私』が、ただ居るといった風景でした。


感じたのは、私は実は存在していない何者でもなくて、『ニンゲン』という名前の存在していないモノになっている夢をみているのではないか……そんな奇妙な思いでした。


存在していないのなら、嫌いな食べ物がある給食を食べることも、苦手な集団行動をすることもなく、自由に過ごせると、一瞬幸せを感じたのです。


けどその逆に、存在していないのなら、好きな童話やアニメや折り紙も実は存在していないという事になり、幸せよりもゾッ……とする気持ちの方が強かったのを覚えています。


私が生きている世界が存在していなければ、『ニンゲン』ではない何かの姿で夢から覚めて、これまでの事がなかった事になります。


ですが覚めないという事は、実際に存在している世界だという事になるわけです。


その症状が続いたまま社会人になり、私が感じている『ソレ』についてネットで調べてみました。


『存在しているのに、感覚がない症状』で検索しましたところ、『離人症』の文字がヒットしたわけです。


サイトには、『離人症』にみまわれている人が少なからずいると書かれておりまして、私もその中の一人なのだと認知しました。


正直、安堵しました。


世の中には苦しみ、辛さ、乗り越えられない壁が沢山在りますが、好きな漫画やアニメ、それに掴みたい夢もあるので、この世界も私も存在していて良かったのだと噛み締めた瞬間でした。


職場や街角などで嫌な事が在る度にこんな世界から逃げ出したいと思いますが、それでもやっぱり夢を実現させて自身の存在を強く感じて行きたいと思うわけです。


気持ち悪がられると思い周りの人には言えずにいましたが、不思議と『なろう』では打ち明ける気持ちになり、書かせて頂きました。


変な人だと思われるでしょうが、このサイトでこの先も物を書いていきます。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。











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自分は、幼少期に大病で入院してました。 現在は、晩期障害で苦しんでます。 大病も晩期障害も他人が持っていない 自分だけの個性だと思って、生きてます。
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