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流星群になろうぜっ!  作者: まりんあくあ


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39 流星群になろうぜっ! 5

SUN HALLからEARTH HALLへと舞台が変わります。こちらではどのようなパフォーマンスが行われたのでしょうか?

 その後、放課後ロマネスク☆スターは自身がカバーしていた『歌う蟲ケラ』を、本家とコラボした。美桜と唯が彼女たちに混じって意外にもキレッキレのダンスを披露してみせ、観客席を大いに沸かせた。


 息切れしながら美桜が、


「あ、あたしたち明日は筋肉痛で動けねー、絶対」


 とMCして笑いを取り、放課後ロマネスク☆スターは美桜が提供した新曲、『EVERYBODY GET OUT!!!!』を海原みなもが、


「今回の曲は、ちゃんとお金払ってます!」


 とまたもや笑いを取り、観客を和やかにしてから全員で熱唱してステージを終えた。


 同時に歌う蟲ケラもようやくステージを降りた。


「ライブ一回分よりエネルギー使った気がする」


 唯が吹き出る汗をタオルで拭いながら言うと、


「ウンタンがいっぱい叩けてワタシは満足してるよ」

「ま、あんなもんでしょ。ステージジャックは最初しか出来んかったのがちょっと残念かもね」

「はー、楽しかったー! ……ちょっとあの子たちを抱きに……」

「「行かせねーわ!」」


律、梓、美桜が答え、飛び出そうとする美桜を三人が全力で抑え込んで楽屋へと引き上げていった。


 ステージにはRiser☆sの弟分である『スターライト イリュージョン』通称SIエスアイが登場し、黄色い悲鳴を響かせている。


 SUN HALLは残すところRiser☆sのステージのみとなっていた。




 一方、旭川のEARTH HALLでも、熱狂的なステージが次々と観客のボルテージを上げ続けていた。


 トップバッターにはいきなり大物のBenzaiが登場した。


「俺がファーストシューティングスターだ! みんなで流星群になろうぜっ! お前らついてこいやー!」


 挿絵(By みてみん)


 激を飛ばし、その勢いのまま歌いだす。派手なピンクの髪に真っ赤なスーツ、ピンクのギターをかき鳴らしながら、観客のボルテージを初っ端から最大限引き出すかのように圧倒的なステージパフォーマンスを披露する弁財 秀人。観客席からも、


「Benzai、Benzai、Benzai万歳!」


 という独特の掛け声が沸き上がる。Benzaiは最新曲と、ライブ定番の曲を数曲メドレーで披露し、最後に彼のミリオンセラー曲である「ROCKET DIVING」を持ってきた。


「来なよ SPACE AGE BABY ROCKET DIVING!

 知らない場所へロケットダイビングッ!!」

  

 秀人の軽やかなステップに合わせ、観客席で波のようにジャンプするファンたち。秀人もギターを動かしてそのウェーブを煽る。立つ代わりに両手を上下して波を起こす客席もあった。


 EARTH HALLでのフェスの幕開けは熱狂的なパフォーマンスに支配され、観客を熱くさせていく。


 続いて舞台に上がったのは、昨年から大躍進を遂げたラッパーのHUN:SOCK。昨年のメテオシャワーフェスで突然返り咲いた、華咲鮎美の『Revolution』の映像に合わせてラップをするという離れ業で観客の心を掴んだ。続いて今度画面に映し出されたのは、SUN HALLの舞台袖で待機する歌う蟲ケラ。


『え? これ、何のカメラ?』

『あれ? HUN:SOCKじゃん。何、EARTH HALLと、つながってんの?』


 唯と美緒が驚いて声を上げていると、HUN:SOCKがラップに乗せて語りかける。


「YO、YO、蟲ケラの皆さんお疲れさん、SUN HALLでのパフォーマンス見てたぜ、熱いぜ、だが俺も負けてないぜ、Whoo!」


『YO、HUN:SOCKお前今パフォーマンス中だろ? なおさら今さら中継だ? 何のつもりだ? さっさと自分のラップに集中しやがれ』


 梓が受けて立つと、


「YO、YO、蟲ケラの皆さん、あんたら今日はほぼ裏方だろ? 自分のステージねえやつがぐだぐだ言うんじゃねぇ、いいかよく聞け次の曲、あんたらとColaboしたあの曲いくからそこんとこよろしく」


 すると、慌てて美緒が割り込んできた。


『ちょっとHUN:SOCK! あの曲って、まさかあれじゃないでしょうね!? あたしらもまだステージで歌ってないよ!? ちょっと待ってよ!』


「残念無念、社長の許可は出ているぜ。そこで耳かっぽじって良く聞きな。俺のゲーップにビビんじゃねえぞ。それじゃ聞いてくれ『神様如何様』」


 蟲ケラが大声を出しそうになり、スタッフに注意されている中でHUN:SOCKによる蟲ケラの新曲『神様如何様』のパフォーマンスが始まった。


「全知全能の神よ。懺悔。裁かれし罪と罰。

 でんぐり返し。ゲップ吐く。

 メテオ攻防。ノーガドでハグ。ヤバイ奴。

 地位も名誉もGET BACK。


 ぜ、ぜ、ぜ、全知全能の神よ。懺悔。裁かれし罪と罰。

 で、で、で、でんぐり返し。ゲップ吐く。

 メテオ攻防。ノーガドでハグ。ヤバイ奴。

 地位も名誉もGET BACK。Yeah!」


 その頃、SUN HALLで怒り心頭の歌う蟲ケラに華咲から電話があった。


「あなたたちの新曲、プロモにHUN:SOCKに許可出したわよ。曲の終わりに顔出しあるから、きっちり宣伝しときなさい」


 言いたいことだけ言うと、華咲は一方的に電話を切るのだった。

今回コラボ登場は、前回に引き続き、

綺羅みなも様

放課後ロマネスク☆スター


いでっち51号様

歌う蟲ケラ、HUN:SOCK


如月 文人様

Benzai


今回のエピソードはいでっち51号様と如月文人様共作の

「再結成~afterstory~」


https://ncode.syosetu.com/n2569ih/


といでっち51号様の「歌う蟲ケラ」からエピソードをお借りしました。

神様如何様について詳しくは、こちらからどうぞ


https://ncode.syosetu.com/n8206ic/43/


ここからはEARTH HALLでのフェスの様子をお楽しみください。

それでは、また二週間後にお会いしましょう!


『歌手になろうフェス』公式様よりイラストをいただきました。柚癒様作 Superiority です。

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― 新着の感想 ―
さすがフェス! 多彩なミュージシャンたちの競演にドキドキです(*´ω`*) そしてこれだけのメンツを書きこなすまりんあくあさんも本当すごいです……! それこそ主役級のメンバーばかりの中で上手く書き分け…
∀・)まりあくさん、ホントに蟲ケラを読んでくれていたんだなぁと読みながら感じました。感動しました。感想欄では貴女をほとんど見かけた事はないけども(笑)でも、こうしてそういう事を実感する事ってあるんです…
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