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流星群になろうぜっ!  作者: まりんあくあ


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37 流星群になろうぜっ! 3

EARTH HALL での演奏が続きます。

今回もコラボストーリーとなります。

 ジストペリドが舞台に登場した途端、会場は黄色い悲鳴で埋め尽くされた。如月 湊が笑顔で話しかける。


「こんにちは、ジストペリドです。みんな大丈夫だよ、一瞬EARTH HALLに間違って来ちゃった!? って思ったよね」

 

 そこに葉月 陽翔も続ける。


「ここからは僕たちの出番だからね。もう、蟲ケラの皆さん飛ばしすぎだよ。どうやって入っていこうかと思ったじゃない」


 するとミオタニアンがすかさず、


「陽翔、抱かせろ」


 と言いながら抱きつこうと前に出てきた。再び客席から悲鳴に混じってブーイングが起こる。するとそこに湊が割って入り、


「もうミオタニアンさん、今本番中なんですからそういうのは後にしてくださいね。それじゃあ早速行くよ! 僕らのためにミオタニアンさんが作ってくれた曲から聴いてください」

「「『愛されるより愛したいなんて言って貰えると思うな!』」」」


 挿絵(By みてみん)


 ジストペリドの歌に、時折美桜と唯がハモりを入れながら歌い上げる。続けてジストペリドのデビュー曲『シラユキ』をロックバージョンで。


 会場が盛り上がりを見せる中、舞台から歌う蟲ケラのメンバーと陽翔が退場し、湊だけが残る。会場内が一瞬ざわりとする中、湊が話しかける。


「ここでもう一曲、新曲を披露したいと思います。曲はつっきーこと三日月 満さんが書いてくれて、その曲に俺が歌詞を書きました」


 すると舞台に三日月 満が姿を見せる。会場内が騒然とした。


「ビックリした? つっきーがこの曲のためにSUN HALLに来てくれました」


 三日月が中央に用意された椅子に座ると、湊とアイコンタクトを取る。


「それでは聞いてください。『僕ら二人で』」


 三日月のアコースティックなギターに湊の静かな歌声が重なっていく。曲が終わる頃には会場内でも涙を流す人が。そして、舞台袖から出てきた陽翔も涙でぐしょぐしょの顔のまま湊に抱きつく。


「み、みなどー、良かったよー!」


 その姿に更にファンが色めき立つ。大声で泣き出す者も出る熱気の中、苦笑気味に三日月が言った。


「おいおい、お前らまだラストの曲が残ってるぞー」


 いつの間にか歌う蟲ケラも再びステージ上にいる。湊は陽翔の背中をぽんぽんと優しくたたくと、


「陽翔、いける? それじゃあラストの曲、行ってみよう! 」

「「『プロローグ』」」


 ジストペリドのステージは大熱狂のうちに終わった。ステージ上では次のwing guysのステージが始まっていた。その中、先ほどステージを終えたジストペリド、三日月、歌う蟲ケラは慌ただしく動いていた。


「つっきー急いで!」

「お前らもこの後移動だろう?」

「つっきーは旭川でしょ? まったくムチャするんだから」

「俺は一人だからイイんだよ。あっちのステージは遅めにしてもらってるから、余裕余裕」


 なんと三日月はこの後EARTH HALLで本ステージを控えていた。会場内のざわめきはその驚きだったのだ。


 慌ただしく三日月を見送ったジストペリドは歌う蟲ケラのところへ戻り、挨拶を交わす。きっちりと美桜のハグを受けた陽翔と、それを引き剥がす湊。おなじみのコントのような一幕を繰り広げ、ジストペリドもSUN HALLを後にした。


 歌う蟲ケラはこの後にも出番がある。皆控え室に一旦戻ると一斉にTシャツを脱ぎ、次のステージ衣装に着替える。


「えーと、次いつだっけ?」

「急ぎな。次だよ」

「え? 次ってwing guys の次また出番なの?」

「聞いてなかったの? 律。俺ら今日バックで出まくるって」

「それは聞いてたけどまさかまたすぐとは思わないでしょ」

「次はめくるちゃんとアイと美桜が歌うやつ。その前にアレも演奏うちらでやるよ」

「ふふ、ウンタンが頑張るやつだね。腕がなるよ!」


 本日歌う蟲ケラは大忙しなのだ。六組のアーティストが出場するこのフェスの、実に半分のアーティストとコラボすることになっているからだ。


「歌う蟲ケラさん、移動お願いします」


 スタッフの声に急いで舞台袖に向かうとそこには既に綺羅めくるとメガネアイが待っていた。


「初っ端からぶっ飛ばしていくよ」

「任せて。私のウンタンがめくるちゃんの後に続くよ」

「頼りにしてるわ」


 律と綺羅めくるの会話に全員が頷く。

 程なくしてDJ原田がコールした。その声に合わせてまずは歌う蟲ケラがステージに上がる。ざわつく観客に唯が話しかける。


 挿絵(By みてみん) 


「あんたたちこいつらまた来たのかと思ったでしょう。残念ー、あたしらまだまだ出番あるから! 今回コラボするのは、この人だよ。さあ、かもーん!」


 綺羅めくるはスタスタと舞台中央まで速歩きで来ると、くるりと観客席へ振り向くと共に大声量でシャウトした。


「USSAーーーY YOH ーーーー!!」


 挿絵(By みてみん)


 続けて律がハードなドラムソロをぶちかまし、そこに梓のベースがビートを刻む。軽やかな美桜のエレキの前奏がオクターブを駆使して奏でる中、綺羅めくるのセカンドブレイクを果たした『USSAYうっせぇ YOHよー!』がホール全体に響き渡った。


「SUN HALLの皆さん、パブリックビューイングの皆さん、そして配信を視聴中のみんなー、こんにちは。綺羅めくる、アイドルです!」

メテオシャワーフェス、楽しんでいただけているでしょうか。

今回の物語はジストペリド、歌う蟲ケラの物語から引用させていただき、私なりのアレンジを加えさせていただきました。ぜひ本編も読んでいただき、違いを楽しんでいただけると嬉しいです。


ジストペリドの物語

悠月 星華様

「僕のアイドル人生詰んだかもしんない ~ 転校生は僕の運命の歌い手?! 色気あるバリトンからハイトーンまで……アイドル底辺からの下剋上の歌 ~ あれから3年流れて ~」


https://ncode.syosetu.com/n0562ih/9/


歌う蟲ケラ 綺羅めくる

いでっち51号様


https://ncode.syosetu.com/n8206ic/45/


綺羅めくるがメインの物語はこちら

山﨑山様

「小さなジャンヌダルクの凱旋」


https://ncode.syosetu.com/n8181ic/


『歌手になろうフェス』公式様よりイラストいただきました! 柚癒様作です


それでは、また二週間後にお会いしましょう!


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― 新着の感想 ―
他作品からの登場人物たちが交流しているだけでなく、一緒に歌ったりコラボしたりと本当に面白い企画ですね!まさに「共演」! 作者さん同士の交流にも繋がりそう(*´ω`*) 私は元の作品は未履修ですが、…
∀・)お待たせいたしました(笑)いや僕のことなんか待ってなどないか(笑)大変にお世話になっております。いでっちです。 ∀・)いやぁ~連載開始のポップなあの感じから濃いドラマ感が展開されていまして圧…
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