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流星群になろうぜっ!  作者: まりんあくあ


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36 流星群になろうぜっ  2

EARTH HALLの穴を埋めるのは超大物ロックシンガー。そしてリュウヤにも驚きの展開が待っていました。


いよいよMeteor Shower Fes. 開幕です!

 マリア・カナリーは親日家としても知られている全米ヒットチャート常に上位をキープしている超大物ロック歌手である。時に奇抜な衣装に身を包み、世間をあっと言わせるパフォーマーとしても名を馳せていた。彼女はオフにお忍びでよく日本を訪れているというのも有名な話ではあった。


「お前、騙されてるんじゃねーのか? そんなうまい話あるわけねえだろう」


 呆れてリュウヤがそう言うと、祐介がチッチッチッともったいぶったように指を振って言う。


『ところがそうでもないんですよねー。僕、ニューヨークには商談に行ったって言いましたよね? 取引先が彼女のスポンサーでしてね、日本で彼女のオフ時のサポートをしてくれるならってエージェントの連絡先を教えてもらったんです』

「おいおい、嘘だろ」

『祐介さん、本当なんですか?』


 すると祐介がものすごく得意そうな笑顔で答える。


『そこで連絡を取ったんですよー、そしたら夏のバカンスに彼女が北海道を希望しているって言うんです。それでちょうど今度イベントやるんですって話したら、彼女すごく興味を持ってくれたみたいなんですよね。彼女RYU-SAYのことも知ってましてね、『日本のロックシンガーとコラボなんて超クール!』ってものすごく前向きなお返事いただきまして……』

「……待て。お前、今なんて言った?」


 思わずいつも通り祐介の話を聞き流していたリュウヤだが、聞き捨てならない一言に思わず聞き返した。すると祐介が非常に満面の笑顔で吐いたのは。


「ですからコラボオファーですよー、リュウさん。マリア・カナリーとフェスでコラボお願いしますねー」

『ええーーーー! リュウヤさん、すごいじゃないですか! あのマリア・カナリーとRYU-SAYのコラボなんて! 話題性抜群じゃないですか! うわー、俺、見に行けないじゃないですかー』

『大丈夫ですよ壱星くん、アーカイブ配信しますからねー』

『絶対、観ます!』

『ですよねー、どうです? 僕、すごいでしょう?』

『祐介さん天才です! うわあ、SUN HALLより盛り上がっちゃうんじゃないですか?』

『でーすーよーねー! 歌う蟲ケラコラボとかそちらも話題性豊富ですからね、EARTH HALLもこれで盛り上がること間違いなしです!』


 祐介と壱星が盛り上がりを見せる中、一人呆然とグラスを見つめながら放心するリュウヤだった。


  挿絵(By みてみん)



 ついに、Meteor Shower Fes.の当日になった。小樽のSUN HALL、札幌の小規模なMOON HALL、そして旭川のEARTH HALLでの同時開催、三会場を結んでの中継と同時配信等の流れは昨年のメテオシャワーフェスと変わらない。だがSUN HALLとEARTH HALLのパブリックビューイング設置会場と三会場の観客席では会場に納まりきれないくらいの熱気が溢れていた。


 EARTH HALLの開幕一番手は、ジストペリド。舞台袖には彼らと共に歌う蟲ケラのメンバーも揃っていた。司会は小樽のローカルFM Ottarl (オッタール)の人気DJ 原田。


「会場の皆さん、配信視聴者の皆さん、そしてパブリックビューイングでご観覧いただいている皆さーん、大変お待たせいたしました。それではこれよりMeteor Shower Fes. 開幕いたします! We are members of 」

「「Meteor Shower!」」

「みんなでー、」

「「流星群になろうぜっ!」」


 コール&レスポンスで一気に盛り上がりを見せる中、


「それでは早速トップバッターに登壇してもらいましょう。トップを取るにこれほどふさわしいユニットもないよね? 今や押しも押されぬ世界のトップアイドルの登場です……が、今回は本当にスペシャルです!

なんと、ロック界の新星『歌う蟲ケラ』とのコラボ出演ですよー。それではジストペリド、歌う蟲ケラ、ここに降臨だー!」


 会場の熱気に負けぬシャウトで原田が出迎える中、ステージに登場したのは『歌う蟲ケラ』のメンバー。メンバー全員がお揃いのジストペリドのファンTシャツを着ての登場だった。それぞれが位置に着くと、ボーカルの平澤 唯がシャウトする。


「アイドルフェスに殴り込みだー! あたしらの歌にシビレなっ!」


 その言葉を皮切りにドラムの田中 律が切り込むと、性転換で男性となった伊藤 梓のベースが心臓を鷲掴みにするようなビートを奏でる。そこに山田 美桜ことミオタニアンのギターが軽やかに踊り出たかと思うと、それに負けず唯のボーカルが響き渡った。

デビュー曲である『殺しのメロディー』と最新曲『LIFE GOES ON』をメドレーで一気に歌い上げる。


 挿絵(By みてみん)


 その様子を舞台袖で見ていたジストペリドの二人は苦笑いを浮かべていた。


「うわー、最初からぶっ込んで来たね。この中に俺ら出てくの? ホームが一気にアウェイにされちゃってるよ」

「あれ? 珍しく弱気だね陽翔ひなと。怖じ気付いた?」

「まっさかー、負けてらんねーって感じ」

「この雰囲気ひっくり返すの、楽しみじゃない?」

「いいね、みなと。それじゃあ、俺らの舞台に引き戻しますか」


 二人は拳を合わせると、舞台へと歩み出した。

今回の内容は以前紹介させていただいた

ジストペリドの作品と歌う蟲ケラの作品の内容を私なりにアレンジして使わせていただきました。

コラボらしい回になったと思います。


『歌手になろうフェス』公式様より、歌う蟲ケラのイラストをいただきました! 柚癒様作

悠月 星花様、いでっち51号様、素敵な作品とコラボさせていただきありがとうございます。


Meteor Shower Fes.は始まったばかりです。これから盛り上がって行きますので、お楽しみに。

それではまた二週間後にお会いしましょう!

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― 新着の感想 ―
あぁ、とうとうこの日がきた!! いよいよMeteor Shower Fes.の当日!!!! やっぱりコラボは盛り上がりますね(*´ω`*) みんなで流星群になろうぜっ!٩(* ゜Д゜)و
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