砂狩りラスト予定日
ユイ、ミイと別れ引き続き良い人を探すも、今日は丁度空いてそうな人が見つからない。どうしようかな。
7人PTのままでもスナイプ1PTずつ位なら狩れそうだけど、フルPTの方が安全だし効率良いよなぁ。出来れば見つけたい。もう少し粘ってみよう。
それから10分ほどうろついて、漸く解散しているPTを見つける事が出来た。
3PT合同で狩りをしていたようで、かなりの人数が集まっている。半数は帰宅するようだが、半分はホールへ残っていた。これだけ人数が居るなら、大声出して誘っちゃお。
「皆様お疲れ様でした!これからまた狩りに行かれる方がいましたら、今うちのPTで2名ほどメンバーの募集をしてます。職業問わずでこちらの平均レベルは43です。皆様、如何でしょうか!」
居酒屋時代を思い出しつつ、大きな通る声を意識して話しかけた。数名がこちらへ近寄って来てくれる。良かった。完全にシカトされたりしたら、へこんでしまう。
近くへ来てくれた何人かと話し、ついでに5日間出来る人だと嬉しい旨を伝えたところ、条件バッチリな2人が居た。やはり女性2人だったが・・・今回は狙っていませんよ。
1人はワニと同じくエルフの弓使いである、シルバーレンジャーのサラ。もう一人はエルフのヒーラーであるエルダーでソフィアと言う名前だ。
多分に漏れず、エルフの女性らしい綺麗さがある。セラ、リカ、サラ、ソフィアが並ぶと一枚の絵画の様に美しいはずだ。それを見れるだけでも勧誘した甲斐があるな。
ダークエルフの美しさは妖艶といった感じだから、系統が大分違う。どっちももちろん大好きですが。
新たに2人を加えたうちのPTは、アタッカーが基本遠距離攻撃の弓とWIZなので、接近戦をするのはセラとディムだけだな。ドライアードツールさえしっかり決まれば、被ダメージを抑えられるから俺も久々に魔法で攻撃に参加出来そうだ。
魔法で攻撃出来るのは嬉しいけど、最近全く武術を使ってない。せめて鍛錬位は、と思い朝と夜に行いたいが、ホールで行う事は難しい。広いとはいえ朝晩は皆ここで寝泊りしているから、流石に控えるしかない。
村へ往復する6日間と村へ戻った2日間は鍛錬しているが、正直足りない。最近模擬戦もしていないし、このままでは良くない。何か考えておこう。
実際鍛錬というものは、日々の積み重ねである。
筋トレとかは効率良く休みも設けてやった方が良いらしいが、教わっていた師匠からは日々必ず行う事。出来れば鍛錬だけでは無く、毎日実践を行えば尚良い。と常日頃話していた。
そうは言うが、路上で毎日実践など行えばそう遠くない内に、捕まって連れてかれてしまう。
俺が20歳の頃に師匠は70歳位だったが、60歳位までは常に実践をしていたそうだ。一体いつ何処で行っていたのやら・・・。結局最後まで教えてくれなかったな。
基本は空手・・・だと思うのだが、武器術や、何故か忍術の様なもの迄教えてくれた。
嘘か本当かは分からなかったが、先祖が忍者で代々伝わってたと言っていたな。
あの人がこの世界に来て若返ったら、無敵だったんじゃないかな・・・。
って事で、ちゃんと鍛錬する方法を考える事にした。
後、今はそんな事を考えてる場合じゃなかった。
全員で分担の確認をしながら狩場へ行き、部屋内へこもる事にした。この5日間が勝負だ!
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狩りを始めて5日目の朝になった。あれから4日間狩り続け、今日が最終日の予定だ。サラ、ソフィアもうまくこのPTのやり方に合わせてくれ、問題なく部屋狩りを続ける事が出来た。
2人供、やはり最初は1PTでの部屋狩りに戸惑っていたが、半日ですぐ慣れてくれた。お陰で2日目の午前中にはレベル44迄上げる事も出来た。
このペースなら今日の内に45迄上がるかもだが、もし上がらなかったら皆と相談して明日の午前中だけでも狩りをして、全員上げてから村へ帰ろうかな。
レベル45に全員がなったら、スキルを早く覚えたいのでその方向で話してみよう。スキルを覚えた後は・・・ここの2Fに行ってみてもいいけど、それより先の町迄行くか。悩ましい。
ま、レベルが上がってスキルを覚えたら、村で飲みながらでも決めれば良いか。まずは今日上げれるように頑張ろう。
今日は部屋が埋まるのが早く、大分奥の部屋で狩る事になった。ここはスナイプが5家族居る、長い廊下の様な部屋だ。
狩りをする為に、ちょっと移動距離が多くなり疲れる事になるが、部屋内の端っこで1家族倒せば再エンチャントや、休憩も容易にとれるのは利点かな。
とりあえず端っこから倒しつつ、端から端までを往復しながら狩り続けた。意外と良い感じで狩りをする事が出来るな。これなら長部屋も有だ。
安定して狩り続けていると・・・また来た。またなのか・・・。
今は部屋の端で狩りをしてるのだが、反対側から覗いてる弓持ちが居る。
別に通り抜ける人もいるから、覗いてるだけならおかしくはない。ただ、弓持ち1人だけでこの塔の中をウロウロするとは思えない。もちろん、後ろにPTメンバーが居て、一人で部屋が空いてるのかを確認しているだけの可能性はあるが、目つきが宜しく無い物を感じる。
ただの女好きエルフならいいが、あれはきっとそういう目ではない。
警戒するに越した事は無いので、小声で皆に通路へ出る様に言い、MP回復をしつつハクに固有以外の全てのエンチャントをかけてもらう様伝えた。
「PKですね。すぐかけます!」
まだ何も言ってはいないのだが、即ばれてしまった。一応違う可能性も伝えたが、ハガネさんが言うなら間違いない。と急いでエンチャントをかけだしてくれた。
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