表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/200

女性だけのお買い物

《ハク視点》 



 昨日は全員が転職出来たとても良い日だった。ハガネさんにリカさんの事を問い詰めるも、はぐらかされた気がする。

 あの人は結婚する気が無い訳じゃ無さそうだし、私の事も嫌いでは無さそうだし、私の気持ちにも気がついてそう。

 何で結婚してくれないんだろう?初めて出会った頃は2人っきりだったけど、どんどん人が増えていった。しかも綺麗な人ばかり。その度に自分は選ばれないんじゃ・・・と不安が募る。

 PTメンバーが増えるのは歓迎だけど、なんで全員綺麗な女の人ばかり何でしょうね。


 一夫多妻制だし、焼もちばかりだと嫌われるかも知れないし、他の女の人と上手に接する事が出来なかったら、妻の中の1人にはなれない。

 分かっているんだけどなぁ・・・もう気持ちが強くなってしまって、ついハガネさんに強く伝えちゃう。気をつけなきゃ!



 今日はCグレード装備を揃える日。見に行くお店が違ったりするから、ハガネさん、ワニさんとは別行動なのは残念だ。

 でも、女の人4人で買い物とか良いよね!普通のアクセサリーとかを見に行くんじゃなくて、装備品って言うのがちょっと引っかかるけど、楽しみだ。

 朝早くから出発する事になったので、朝食も4人で食べて色々話をした。

 リカさんがグイグイ質問攻めをしてきて、私はタジタジになってしまった。こんなんじゃ第一婦人になれない!頑張れ、私。



 リカさんはクルマーの塔でPTを共にし、ハガネさんを良い人だと思ったみたい。決定的なのは、PKPTの追加の人が来た時に、的確で素早い指示と実際に2人も倒す強さにキュンときたらしい。

 分かる!分かるよ、リカさん!私はそういう所を何度も見てきたし、実際命も助けられてるから、私からハガネさんに対する好感度が、天元突破してるんだよ!

 だから、リカさんがハガネさんに惚れてしまうのも分かる。やっぱりリカさんも結婚相手を探す為に冒険者になったみたいだし、皆考える事は同じだよね♪



 セラさんはどう思っているのか、未だにハッキリと聞いた事が無かったので、この機会に聞いてみる事にした。

 結果はやはりハガネさんが好きとの事。憧れてる部分が多いかも知れないけど、男として好意を持っていると真面目な雰囲気で教えてくれた。

 戦闘絡みの時と別人の様に綺麗だった。やっぱり素の部分ではとても私は勝てないな。絶対領域はハガネさんに良く見られてるから、これは装備を変えても死守しよう。



 アリアさんは確認する迄も無いけど、一応聞いてみた。ハガネさん以外と結婚する事は考えてないそうだ。別に奥さんが何人居ても構わないとの事。

 年齢はそんな変わらないのに、なんでこんなに大人っぽいんだろう。こうやって比べちゃうと、私はまだまだ子供だ。

 アリアさん曰く、ハガネさんも4人に好意は持ってくれているが、それよりも狩りと冒険を優先しているんじゃないかと。

 恋愛感情に振り回されて、PTが解散するのをアリアさんはギルドで沢山見ていた。だから、それを嫌ってハガネさんは何も言わないんじゃないかと。

 言われてみると確かにそうかも。じゃあずっと一緒に居れば、いずれはお嫁さんになれるかな!


 でも、その時お嫁さんは何人いるんだろう・・・そして、その中にちゃんと私は居るのかな・・・ちょっと気が重い。




 それから食堂を出て装備品を揃えて、夕方には宿に戻った。

 夕ご飯は全員で食べる約束だったけど、ハガネさん達が降りてこない。

 何でだろう、まだ帰って来てないのかな?私達より買い物が長いとは思えないけど。


 少し待つもやっぱり降りて来ないから、皆心配して部屋を見に行く事にした。

 声をかけノックをしても返事が無い。ドアに手をかけたら開いていた。

 許可も無いのに男の人がいる部屋のドアを開けるのは、ちょっとはしたないけど開けちゃう事にした。

 

 ゆっくり開いて中を覗き込むと・・・2人とも寝ていた。

 すぐにワニさんが起きたので、体調が悪いのか聞いてみるも寝ていただけとの事。

 ちょっと顔を洗いに・・・とワニさんが席を外しつつハガネさんを起こしてくれた。


 

 起きたハガネさんに理由を聞いたら・・・朝から2人で飲んでいたと。しかも装備品はまだ買いに行ってないそうだ。

 今までの疲れが出たんだろうな、優しくしなきゃ。と思ったものの、目は口ほどに物を言う。

 後でアリアさんから聞いたら、私は凄いジト目でハガネさんを見ていたらしい。

 気を付けよう。


 必死に謝られ、明日改めて買い物へ行かせて欲しいとの事だったので、監視の為に私達と一緒に買い物ですよと伝え、承諾してもらえた。

 監視って言うより、一緒に買い物行きたかっただけなんだけどね。恥ずかしいから伝えないけど。


 ワニさんは装備品以外にも買う物があり、そちらに付き合わせる訳に行かないから、1人でのんびり店を巡るそうだ。そっと耳打ちをされ何を言われるかと思ったら、楽しんで来て下さいね、と言われ顔が赤くなるのを感じた。

 私達の好意は、ワニさんにバレバレの様だ。


 

 折角の機会だし、いつも頑張ってくれているハガネさんに少しでも楽しんでもらおうっと!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ