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城下町は素晴らしい

 残り1週間でちゃんと城下町へ到着した。良いペースで旅が出来たようだ。

 盗賊狩りの後は新しい魔物が出る事はなく、平和に進んでこれたな。


 まだ町まで遠いのだが、こちらが小高い丘に居る事もあり、7~8mはありそうな石壁と町中が見える。ここは円形なんだな。

 門は1ヵ所か。出入りが大変そうだが、門から一番遠い所に城が見える。攻められる時を想定して作ったのか。

 城の前には所謂庭園があり、城壁があり、そこから町の外へ出るまで一直線の道が伸びている。

 道幅は馬車が余裕で4台通れる+両サイドは人が歩けるスペース迄あるな。

 町の中央辺りで十字路があり、そこから外壁迄伸び外壁をぐるっと回るように道が作られている。

 

 ふむふむ、ようやくファンタジー定番の町だな!凄い楽しみになってきた!

 早く町へ入ろう!そう思い、少し足を早め町へ向かった。




 しかし・・・物凄い長蛇の列が門には出来ていた。

 ちらほら異種族が居るのが分かるが、あまり見ると失礼だからな。町中へ入ってからじっくりと堪能しよう。

 入る前に兵士による受付があるようだ。始まりの村とは大違いだ。

 外壁の門が1ヶ所しか無いせいで、どうしても人が集中するからこの混み具合も仕方ないのか。

 ただ、見てると横の馬車が通れそうな通用口から、スッと入ってる人もいるようだ。

 貴族とか城の関係者か?こちらも騎士見習い予定のセラがいるのだから、優先的に通してくれたりしないかな・・・。


 もちろんそんな事はなく、普通に待つ事にした。有名テーマパークのアトラクションじゃないのに、既に体感2時間以上は待たされてるぞ。

 他のメンバーは意外と気にしていないようだ。こういうのが普通なのかね。セラ、アリアはここに入った事もあるようだが、ハクは島から出た事がなかったから俺と同じく少しはしゃいでいる。

 まずは宿を取って、その後ギルドに顔を出し、いよいよ待望のDグレ装備だな!


 ウェアウルフを馬鹿みたいに狩り続けたおかげで、資金にはかなり余裕がある。いくら色々高いと言っても購入する事は出来るだろう。

 セラとアリアは元々Dグレ装備だし、まずはハクの装備を購入し、残りで俺の分を買おう。何が良いかなぁ。

 新装備購入に浮かれていると、ようやく俺達の順番が回ってきた。



 門の手前には中々立派な装備、槍+重鎧の兵士が4人居て、皆受付?をしている。門の脇には待機所の様なものまであり、そこからかなりの人数の兵士が出入りしている。

 上を見上げれば、外壁上に弓を持った兵士が行ったり来たりしており、しっかり守られてるようだ。

 対人間というより、魔物が入ってきても困るからかな。これだけ兵士が居れば早々魔物に町が襲われる事はあるまい。


 

 ようやく俺達の順番になり、ギルドカードを見せると、駅の自動改札機の様にスムーズに町中へ入れてもらえた。持ってて良かった、ギルドカード!

 あ、もちろんお金は取られたぞ。御1人様1万ゴールド。容赦ないな。

 まぁそういったお金でこの兵士達が働いてる訳だ。安心をお金で買ってると思えば、致し方無い。



 町に入ると───これは凄い!!

 ヒューマンが一番多いとはいえ、エルフ、ドワーフ・・・あれはダークエルフか?それに獣人迄居るじゃないか!

 これぞファンタジー!!生まれてきて良かった!

 今まで全く見なかった種族迄こんなに見れるとは。流石城下町。



 俺とハクがキョロキョロしてると、アリアが少し笑いながら話しかけてくる。



「凄い田舎から出て来た人みたいですよ。早く宿を見つけましょ」



 いや、実際島なんて物凄い田舎だったからね。仕方が無いでしょ。セラは・・・うん、普通だな。戦い以外はどうでも良いって思ってそうなイメージがあるし、実際興味もなさそうだ。猫耳を生やしてる可愛い娘が居るのに、落ち着いてられませんよ!おっさん獣人ももちろんいるのだが、見て見ぬふりをする。



「そうだな。暫くは滞在するだろうから、良い所を探そう。風呂付とか・・・あるかな?」



「城下町の宿なら普通は大浴場がありますよ。高級な宿に行けば個室についてますし」



 おぉ!ようやく湯船に入れるのか!正直身体を拭くだけでも一応綺麗になってるのだが、やはり湯船につかりたい。

 ただアリアに聞く限りでは、個室に風呂付宿は通常の3~5倍は高いそうだ。無理だな、大浴場で良しとしよう。


 門から入り、中央通りを少し進むと飲食店らしき店や、宿が並んでいた。

 ちなみに中央通りだけは、レンガの様な物が城迄一直線に敷き詰められている。脇道とかは踏み固められた土だが。ん~、今までと全然違うな。始まりの村なんて、地面が普通に柔らかい土だもんな・・・。

 立ち並ぶ建物もレンガや、木材で作られている様でヨーロッパ等を連想させる。行った事ないけどね、テレビとかではよく見た。



「ここが良いかしらね。この辺なら、少し歩けば食べ物屋も装備品を売ってるようなお店も近いし。それに、狩りへ行く時に門迄近いと楽よ」



 ふむふむ。その辺の冒険者の常識が、あまりわからないので、アリアに言われるまま宿屋に入る。



「いらっしゃいませ。4名様でご宿泊ですか?まずはこちらの台帳にお名前記入をお願いします」



 受付がドワっ娘だ!素晴らしい!

 この世界のドワーフはとりあえず身長が低い。男女共に120~140cm位かな?男は定番のムキムキ髭長おやじだ。

 女性は・・・とても可愛い!年齢的には10代前半~中盤位の見た目で華奢な娘が多い。でも不思議と力は強いんだよな。

 別にロリ属性は無いが・・・単純にこれだけ可愛ければ惹かれてしまうのが男である。

 

 じ~っとドワっ娘を見ていると、横からもの凄く見られてる気配がした。



「・・・またですか?」



 目が笑ってないハクがニコニコしながら声をかけてくる。正直怖い。

 違うんですよ、ハクさん。本能的な何かがあり、目が離せなくなっただけなんです。



「さぁ、早く部屋に荷物を置いてギルドへ行こう」



 怖くてスルーする事にしたが、これは後でまた何か言われるな。今日のご飯は俺がだそう・・・ご機嫌を直して頂かないと、色々と大変だからね。


 この後、部屋割りで揉める事になるとは・・・思ってなかった。

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