運命の再会=結婚
《ハク視点》
どうしよう、どうしよう。王子様にまた会っちゃった!!
運命の再会=結婚だよね!
何を話したらいいんだろう。やっぱり趣味とか?子供は何人欲しいとか話せば良いのかな。
でもいきなりそんな話するのもどうなんだろう・・・。ダメだ、緊張して全然話せない。
普段は結構ずっと喋れるんだけど、初めて綺麗とか言われちゃって、顔が赤くなり言葉が出てこない・・・。
そんな事を考えてたら、注文を聞かれたので王子様と同じものを頼んでみた。
これで食べ物の好みが一緒だから、将来のお嫁さん候補にしてもらえるかな?
串焼きはいいけど、エールって何だっけな。でも、この人が頼んでるなら美味しいよね。
何故かお金を出してくれるって言ってる!!やっぱり紳士!
一応一言お断りを入れたけど、それでも奢ってくれるなんて凄いなぁ。
注文が来るまで横目でチラチラ様子を伺ってみたけど、私の注文が届くまで待ってくれてるみたい。
申し訳なくなってきたので、先に食べてもらうように言おうかな?
と、思ってたら私の分がきた。
助けた事に対してお礼の乾杯をしてくれた。偶々駆けつけただけなのに、凄い感謝してくれてるな。
やっぱり元が良い人何だろうなぁ。
折角一緒に居るのに、緊張して全然お話が出来ない。取り合えず、エール?一気に飲んじゃおう。
ん~美味しい!やっぱり格好いい人と飲んだからかな!
飲み終わった途端に、また追加を頼んでくれた。優しさもあるんだ!
しかも強いって褒められた。でも、助けた時は魔法一度撃っただけなんだけどな?
あれ・・・なんかボーっとしてきたな。これがもしかしてお酒ってものかな?初めて飲んだけど、美味しい。
もっと飲みたいけど、遠慮しない娘みたいで恥ずかしいな。
そう思ってたけど、無くなる度に追加してくれる。凄いなこの人。流石王子様!
名前を教えてもらえた!ハガネさんって言うみたい。素敵な名前だ。
また褒められた。優しいし綺麗だって。出会えて良かったって。
段々眠くなってきた・・・。
デートに誘われたみたい。明日だって。
ん~・・・嬉しいなぁ。早く明日になって欲しいからもう寝ちゃおう・・・。
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あれ・・・。
気が付くと、いつの間にか宿屋のベットにいた。なんか頭痛い・・・。
昨日とても良い事があったような気がする。何だっけな?
誰かと話をして・・・何か約束したような。
あ!!ハガネさん!
そうだそうだ、運命の再会をしたんだった!
私はこれからきっと結婚するんだろうな、って言うぐらい良い雰囲気だった気がする。
ん・・・約束は残念だけど、結婚の約束じゃなかったな。え~っと・・・。
デートの約束した!確かにした!きっとハガネさんも私に惚れてるんだ!
やったね~♪
おめかしして行かなきゃね♪
いつだっけ・・・日が昇ったら・・・今はもう、太陽が昇ってから大分時間が経ってる気がする。
大変!ずっと待たしちゃってる!急がないと!
私は取り合えず顔を洗って、髪の毛を手櫛で整え外へ出た。
早く行かなきゃ!まだ、待っててくれるかな・・・。
もう待ってくれていないんじゃないかと諦めつつも、また会いたいので私は走って向かった。
でも上手く走れない。頭が痛いし、ふらふらする。
こんな状態でデートに行っても大丈夫かな・・・。
段々歩いているのと同じ速度となり、怒られたり、嫌われたりしちゃうかもと思い、ノロノロ歩きになっていた。
恐る恐る視線を村の入り口に向けると・・・。
あ・・・ハガネさん!!待っててくれたんだ!