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ドォルト編5

「それでえーっとなんだっけ。魔法の練習だわ」

「あっ、そうだった!それで来たんだったねぇ」


健吾のウザさにもう一つの目的を忘れそうになった。危ねえ。


「では我々はこれで失礼してもよろしいでしょうか。勇者様のご帰還の件等も進めようと思いますので」

「あーしも今後のサポートを万全にする準備をしたいっす。ほら健吾行くよ」


隊長っぽい人とギャル神官が退出するようだ。


「あ、待ってギャルの人。そういや名前まだ聞いてない」

「あっ、そーいえばそーっすね!申し遅れました、ソフィア=ナルディーニって言います。ソフィアって呼んでくださいっす」

「ソフィアね。よろしく」


ハイっす!と、元気な返事をしてソフィアは残るとごねる健吾を引き摺って区画を出ていった。残る面々も感謝の言葉と共に、実に爽やかな顔をして次々退出していった。


「やっと静かになった」

「まあ今後は一緒に行動するんだけどねぇ」

「ハァ……」

「ま、まあ優秀な方ですから……」


なんにせよようやく魔法の練習だ。


「教皇さんは行かなくて良いの?」

「ええ、その、使徒様がどんな魔法を使われるのか興味がありまして」

「あーね。でもそんなすごい事ができるとは限らないし……、あ、流石にここを壊すような事はしないように気を付けるよ。多分」

「そうですね」


少しホッとしたように言ってるからやっぱりヤバい魔法を使われるのを心配していたんだろう。まあ、どっちにしろ見られて困ることも無いので一緒にいてもらう事にした。


「それで俺はどうすれば良いわけ?」

「そうだねぇ、さっき服を変えた時はイメージだけでやってもらったんだっけ。えっとぉ、あそっか、もう最適化してあるんだからここのロックを……」


ヘーネスがそんな事を呟いた途端、俺は魔力がどんなものか、どうすればどんな魔法を使えるのか一気に理解した。理解したというより、思い出した、という感覚に近い。


「えっ……何これどういう事……?」

「どうなさったんですか?」

「なんか、魔法を思い出した、みたいな感じ……」

「思い出した、ですか?レン様は元の世界でも魔法を扱ってらっしゃったので?」

「違うよぉ、レンはねぇ、私のものにした時に使徒化、つまりドォルトと同じ存在にしたからねぇ。だから魔法の権限のロック解除をしたって感じぃ〜?」

「あーうん、そゆことね。お前、後でちゃんと説明しろよな」

「忘れてくれなかったかぁ〜……」


つまり、俺の能力は使徒と同等、そして情報はヘーネスが持ってるものと同等と見るべきだろう。なのに分からないという事は、情報にアクセスできないようにロックされている訳だ。目的があるらしいが、こういうのは面倒なものと相場が決まってる。アニメで見た。


「そっ、それで、どんな魔法が使えるのか見せてもらうことは……?」

「そうねー、ヤバげなのも使えるけど、ヤバすぎてアレじゃんこれ?俺が災害になるな。……あっ、これはこれは?」


俺は魔法を発動してその場から消える。


「レン様?」


しかしロヴェーナへ返答する声は無い。


「レン様……?ヘーネス様……?もしや……」


しばらくしてレン達が現れた。


「どう?今教皇さんの執務室に行ってみた」

「もしかしてワープですか!?ポータル無しに発動するのは初めて見ました!」

「あはは、やっぱり?」

「ええ!これはどの程度移動できるのでしょうか?ポータルも距離制限があるのですが」

「うんとねー、行ったことあるとこならどこでも行けるみたいよ」

「す、凄い……!!」

「じゃあ教皇さん、ここ潜ってみて」


そう言って俺は魔法を発動させる。ゲートの魔法だ。ドアの大きさで空間が切り取られ、向こう側には執務室が見えている。


「これは、他人も移動させられるということですか!?」

「うん、ゲートだって」


興奮する教皇さんと一緒に、俺達はゲートを潜って執務室へと戻った。


「本当にこんな魔法があったのですね……!空間魔法は随分と研究されてきてました。可能性としては示唆されていましたが本当に存在していたとは……!」

「あー、それはねー」


俺はチラッとへーネスを見ると頷いた。話しても良いって事だろう。


「この世界では人間が発動するのは制限されてるみたい。あと、発動にめっちゃ魔力使うからそもそも人間は使えないっぽい」

「魔法自体の情報量が多いからねぇ、相応の処理能力が無いとダメなんだよねぇ」

「納得です。ポータルはその処理を外部でさせていますからね。それでもリンクしたポータル同士でも処理量が多くて開発に長い時間がかかりましたから」

「いやいや、開発に成功してるのがすごいよぉ!しかも安定運用してるんでしょぉ!ドォルトも鼻が高いってぇ!」

「恐縮です」


教皇さんがすごく嬉しそうにはにかんだ。まあ、自分達の神を作った存在に褒められたら嬉しさもひとしおだろうな。


「ところでぇ、レンも魔力を扱えるようになったしぃ、一旦ここの街でも観てみようかなって思ってるんだけど良いかなぁ?」

「そうですね、こちらの準備が整い次第ですのでご自由になさってよろしいでしょう」

「お、やったね!じゃあ早速街に繰り出すとするか」


俺達はようやく観光の第一歩を踏み出す。

地の文むっずい。いや嘘。書くの全部むずい。アウトプットマジ大変。皆マジすごい(語彙力2)

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