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振られて始まる恋もある  作者: 稲田すずめ
第1章
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お風呂の後は女子部屋で・・・

 疲れた、眠い…


 あの後、グラウンドに集められた俺たちは、男女別れて、学校独自の体操と、行進の練習をひたすらやらされた。やれ振り付けが違うだの、タイミングが合っていないなど、なんだかんだと理由を付けられて何度も何度も同じ事を繰り返す。


 くったくたになるまでやらされた後は、ちょっぴり予想より豪華だった夕食を食べる。そしてクラス毎にお風呂に入ったら、消灯まで自由時間だった。


 でも、本当に疲れた、今日は朝も早かったし、精神的にも、体力的にもヘトヘトだ。

 もう布団でゴロゴロしようとして声を掛けられた。


「たっくん〜、たっくんも女子の部屋行こうぜ〜〜。」

 太田だった。


 ふと気がつくと、お風呂は入り終わっているのに、部屋に居る人数がやけに少ない。


「こんな時間に女子の部屋行って良いのかよ」

 中学の修学旅行では禁止だったなぁと思い出しながら聞いてみる。


「オーケー、オーケー、ちゃんと、まことちゃん(担任)にも許可とってあるよ。」

「みんなも行くよな?」

 残ってた男子にも声をかける。


「おう、行く行く〜」

 って事で、ぞろぞろ廊下を歩いて行くと、前からみうと、そのクラスメイトらしい女子達が歩いて来た。

「たっくん~、いま、部屋に遊びに行こうと思ってたんだけど、、、どこいくの??」

 向こうの女子もコソコソ俺を見て話してるけど、後ろからも、「あの子がみうちゃん?」、「可愛い~」という呟きが聞こえる。

「今から、みんなで1組の女子部屋行くところ。」

「そっかー、じゃぁ私たちも一緒に行くね〜。」

 なぜかそのまま、廊下を一緒に歩いて、1組の女子部屋に行くことになる。


「こんばんは〜」

「チーッス」

声をかけながら部屋の中に入ると、めちゃくちゃ賑やかだった。


「みうちゃん、たっくん、こっちこっち〜」

俺たちに気がついた福山さんが、手を振って呼んでいるので、みんなの輪に加わった。


「すごいね!! 1組は、何でこんなに一体感があるの?」

「みうちゃん、それはね〜〜相手紹介で私とたっくんが・・・って事があって、みんなが盛り上がって仲良くなったの。」

みうの顔が真っ赤になる。


「ちょっと、真由美ちゃん、何で昨日入学式の後に話した事をみんなの前で言ってるのよ〜」

「それに、たっくんとは幼馴染だけど、付き合ってないよ〜。」

「みうちゃん、顔真っ赤ぁ〜〜、何照れてるのよ〜、かっわいいなぁ〜〜」

「ほれ、たっくん、照れてるみう可愛いよ~」

むーー、確かに可愛いかも……

「そんな事ないって、いつもと変わらないだろ。」

思っていないことが言葉に出る。

「ほら~、みうちゃん~たっくんも可愛いって言ってるよ~」

まゆみが勝手に脳内翻訳してくれた。

まゆみ面白がって煽るので、まわりも面白がってキャーキャーワーワーますます賑やかに。


「コラコラ、俺の彼女に勝手なこと言うなよ!!」

いつの間にか近くにいた奴から声がかかる。

めんどくさい奴が来た。


「こらぁ、健吾、適当なこと言うなぁ〜、彼女になった記憶ないんだけど〜」

みうが文句を言う


「そうよ、みうちゃんはうちのたっくんの奥さんになるんだから、あんたこそ勝手なこと言わないでよ。」

「えぇっと、ごめん、今のはかおりのことじゃないからね。」

 福山さんが話をややこしくした後、横に居た子に謝っている。彼女の名前は奥かおりさん、相手紹介で、外出時におくさーんって声をかけられると、あんなに若くて人妻??って驚かれるのが嫌だからかおりって呼んであげてといわれてた子だ、


「よっし、なら明日の球技大会でみうの彼氏?彼女?の座をかけて勝負だ!!」


「いいわよ~、受けて立ってあげる~。」


「俺達のチームが勝ったら、みうは俺の彼女だからな。」


「その代わり私達が勝ったら、みうちゃんは私とたっくんの、ぉ、、嫁だからね。」

かおりちゃんを思いやって言い直すまゆみ、俺の事は巻き込む気満々らしい。


「あなた達、もう、就寝の時間よ。ほら、解散解散。」

「福山さんは、こっちよ、一緒に来なさい。」

まことちゃんが来て、この日はお開きとなった。

明日は、どうなるんだろうと不安に思いながら、疲れですぐに眠りについた。







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