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振られて始まる恋もある  作者: 稲田すずめ
第1章
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新入生オリエンテーション

入学式翌日から、一泊二日の予定で新入生オリエンテーションが始まった。


朝早く学校に集合し、バスで郊外の宿泊施設に移動する。


バスの中で隣になったのは、太田君だった。

「内田君おはよう、俺車酔いし易いから窓側でいい?、一応酔い止めの薬は飲んでるけどさ。」


「あぁ、いいよ。」


「そう言えばさぁ、昨日福山さんの車椅子を押してた子来ていないぜ。」


「ほんと?」


「あぁマジマジ、昨日は具合悪そうには見えなかったのにどうしたんだろうな?」

「それよりもさぁ、杉山さんの話聞かせてよ。」

それから、みうの事を根掘り葉掘り聞かれた、バスが高速道路に入る頃には、車酔いしたのか静かになったけど。


高速道路を下り、観覧車や湖の近くを抜け、新緑の緑が綺麗な道を左右に抜けていくと、ようやく宿泊施設に到着した。

涼しいというより、ちょっと寒い。近くの山に目を向けるとまだ雪が積もっている。


荷物を部屋に置いてすぐに、学校の方針などについてのガイダンスが始まった。

 先生の紹介、学校の歴史、全ての生徒を平等に扱い勉学の機会を与えるといった方針についても説明があった。特に病気や怪我による不自由であったり、同性愛や性同一性障害など性的マイノリティー(LGBT)についても積極的な対応をしていて、昨年から使用している新棟は、教室やトイレの構造、エレベーターの設置など細部にまでこだわった実用的なユニバーサルデザインを取り入れ、同様に昨年から新デザインとなった制服も、男子がスカート、女子がパンツを選択することが可能だ。有名なデザイナーがデザインしたもので評判も良かった。

 1年生の男子にはスカートの子は居なかったけど、パンツを選択している女子は結構いた。


昼食の後は、セミナーだ。

 まずは、くじ引きでペアになった相手と30分間会話をし、自己紹介の要領で相手を紹介するようにと指示される。

くじの番号が書かれた場所に座り、相手を待つ。

すーーーーっと車イスで現れたのは、福山さんだった。


「ふふん、ヨロシクね、たっくん。」

それはもう、飛びっ切りの笑顔だった。








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