プロローグ-take2
連続投稿ー。
ジャンル大陸北部に位置するアステル王国。
歴史が古いこの国の人口は約100万で、ジャンル大陸の中では大きな国のひとつだ。
そのアステル王国の首都エトランタ。
多種多様な種族が多く集まるこの町は、人口の60%以上が人族で占めていて、残りの約40%にエルフやドワーフ、獣人族(猫人族、犬人族など)等で占められている。
町隣りにそびえ立つ山脈より優雅な川が町を横切るように流れており、王城から一望出来る青々としたムーヴ湖へと流れこんでいく。
―――まぁ、そんな感じだ。
いやー、悪いね。俺様、神なんだけど堅っ苦しいのが嫌いでさー。
ここまで説明してみたけど、やっぱ堅い感じは無理!!ムーリー!
悪いけど、こっからはこんな感じで説明させてもらうぜ!(前は邪魔が入ったからな…しっかり説明はしておかないと、後でどやされるからな)
あー、んでこのエトランタって町、地区で分けると大きく4つになんの。
まずは、北地区にある[居住エリア]だな。
ここは民家が立ち並んでるところで、まぁ…貴族とかが住んでいる区域と一般人が住む区域とで多少の違いはあるけど、基本的には居住エリアって事になってる。
居住以外のものとしてだと、民間学校が一つあるくらいか。
俺様としてはつまらん場所よ。
んで、次は東地区にある[商業エリア]。
あらゆる業種が集まってる場所になってて、大手の商会がブイブイ言わせてたりしているとこや怪しい市場もあったりするが、そこは騎士団のやつに任せよう。
神の俺様が出る幕ではないな、ウンウン。
ん、決してめんどい訳ではねーからな!!
規模の小さい小売店とかもちゃんと経営出来てるようだし、問題はないだろ。たぶん
あ、カジノとかもあるし、この世界ではかなり大きいビジネス街としてるぜ。
ちなみに食関連で俺のおすすめはエトランタ名物、肉パン!!大衆酒屋『ロンロン』ってとこが昼限定で出してるんだけど、これが超旨い!
ベビーベアの肉を使ってるみたいなんだけど、凄いジューシーでさー!
・・・さて、ちょっと話が逸れちゃったが、次は南地区にある[冒険者エリア]。
ここは、その名の通り冒険者たちが集まる場所になってる。
銀に光る冒険者ギルド本部を中心に、宿屋に武器屋、それに鍛冶屋などもあったりして、転移もしくは転生された俗に言う異世界人たちも冒険者としてこのエリアを色々使用してる。
まぁ、しいて言うなら、冒険者崩れの奴ら(ヤクザとかギャングとか呼ばれてる)の住むラムス街は入らない方が身の為だ。強くなれば特に気にする必要もないけどな。
最後は西地区にある[聖騎士エリア]。
ここは教会や学校があるところだ。あー、もちろん学校であれば居住エリアにもあるが、あれは一般人の教養用だ。
入学には様々な条件があるが、貴族はもちろん、冒険者で優秀なランクを持った家系や子供はここに入学出来たりする。
ちなみに名前の通り、オラクル聖騎士団の本部もここにあるな。まぁ、俺はあんなカチカチな奴ら…あまり好きじゃないんだけどな。
と、まぁ町の全貌としてはこんなもんかな。
なんつーか、ザックリ言うとよくある人間がよく見る漫画とか小説に出るような王都ってやつだな!!
あ!ちなみになんだけど、異世界っつっても、この世界では地球で言うところのネットに似たようなものが普及してるぜ。
昔、地球から転生してきたやつが作り出したんだ。いやーあれは凄かったねー。
完全に地球のと一緒って訳ではないけど、この世界で出来ることでそれを再現してるって感じだったかな? その辺はよくわかんねーけど、あれが出来てかなり便利になったと思う。
ステータスウインドウに組み込まれた『SNS』。
説明は不要だと思うけど、これはこの機能を組み込む際に個人で決める事が出来るIDってやつを他人に公開する事で、遠くにいても直接話しせず文面でやり取りが出来るといったもの。
後は、念話スキルがなくても遠くにいる誰とでも念話みたいなもんが出来るような機能もあるし、特殊な方法で映像を映す事が出来るテレビというやつもある。
その他にも色々なものが流通しているけど、そこは省くぜ!!…だって、ちょっとめんどくなってきたし。
とりあえずだ。
この世界も他世界からの転生者のおかげでかなり発展したと言えるな。
―――さてと。
さっき紹介した[冒険者エリア]にある、冒険者ギルド本部。
これは各都市に設置されているもので、冒険者たちが依頼を受けて報酬を得たり、ファミリアというものを作れたりなんかする!
あ、ファミリアというのは簡単に言うなら個人ギルドってやつだ。
同じ志を持つ冒険者同士で作ったり、商業社同士が集まり商業ファミリアを作ったり、まぁそんな感じだ!
その冒険者ギルド本部から徒歩5分歩いたとこに酒場があるんだが、その横にひとつのファミリアがある。
そこは、この冒険者エリアに似合わないポップな字で『㈱らぶ&ぴーす』――通称らぶぴ――とい書いた看板を掲げている。
ほんともうそれはフザけた感じにな!
まぁ、そのふざけた看板とは裏腹に建物はしっかりしてるんだけどな…
(ここだけの話し。金さえ払えば、どんな依頼でも受けるってところだ。かなり儲けてるんだろう)
で、何でこのらぶぴの紹介をしてるかと言うと…
そこにいるチビ助がムカつくやつなんだけど、色々と面白いやつで俺を楽しませてくれるんだよねー。
だから、神であるこの俺様はよくこのらぶぴを観察してるというね!
決して暇だからではない!!
お、噂をすればさっそく依頼者か?どれどれ―――
何気に神のキャラ気に入ってます。
ちょいちょい出してこうー