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王女の側近騎士は実は〇〇〇だった!?  作者: 十道 鉚
見えない巨大な影
49/70

4話11 止まらぬ憎悪と止まらぬ殺意

ここ数日が今年一番忙しかったと思うほどでした。今回の話も間を縫ってどうにか書けた程度です。次の投稿はなるべく早くかつ執筆量を増やす予定です。皆さんにはご迷惑をおかけしますがどうかよろしくお願いいたします!

『フシュ~・・・。』


レイスは確かな手ごたえを感じ、やりきったと言わんばかりに息を吐くと拳を上げる。


土煙を巻き上げた拳の先には煙の合間に見える。瞬間、レイスは勝ちを・・・。


ボトッ・・・。


『キゥゥ?』


レイスは不意に自身の横に転がり落ちた自分の右腕を不思議そうに眺める。


はて、いつの間・・・。


と、レイスが思考するよりも早く俺はレイスの胸部分に掌底を放つと、その箇所が大きくへこむ。


一拍置いて追いついた衝撃がレイスの全身を駆け巡る。しかし、レイスはその力を利用して左足を俺が居る地面ごと抉り取るように蹴り上げる。


しかし、レイスの予想に反して足にはなんの手ごたえも無く、タイミングを合わせる様に俺は土煙から出ると手に持っていた剣の柄を蹴り上げられた足に合わせる様に引っ掛けると同時に一歩、前に出て手首を捻る。


足蹴りの力を利用した突きは自身の想像を超える速度でレイスの首元に向かっていくが・・・今度はレイスが胸に貰った衝撃を軸となる足へと流すと、蹴り上げた足を強引に俺の顎へ向けてほぼ水平に曲げる。


不意の反撃に俺は目でしか膝を追えず、相手の膝が直撃・・・レイスにはそう見えた。


実際には自身の瘴気で作り上げた手のひらサイズの小盾が膝蹴りを受け止めている。一撃を貰っても怯まない俺の様子に一瞬だけレイスは反応が遅れる。それを確認しつつ俺はさらに足に力を込めレイスの首元へ吸い込まれた剣先に速度を乗せる。


しかし、寸での所で剣先はくの字以上に曲がった首を掠め、一筋の線を作るだけだった。


瞬間、時間にしては0.5秒も掛からない間、互いに動きを止めるが、すぐさまレイスの腕が刃を躊躇無く握ろうと腕を動かす。一方、俺は土煙に紛れ込ませた自身の瘴気の一部を黒針に変えると目の前の獲物を狙う。


が、あくまでこれは誘導。相手を後ろに回避させるのが目的だった。案の定、レイスは黒針を確認すると同時に後ろに踏み込む。しかし、それは俺も同じだった。むしろ、早く踏み込んだ俺の行動を見て少しばかり驚きの声を声を上げる。


相手よりもほんの少し早く動き始めた剣先はレイスの胴体を斬らんとばかりに動き始める。と、同時に予めレイスの背後に待機させた黒い瘴気をいつでも物体かできるよう準備させる。


これで相手は剣を回避か黒針を回避するのどちらかを取っても最低ひとつは突き刺さる。


そして相手は俺の予想通り後ろへと跳躍した。


跳躍したレイスの全身が瘴気の中に入ったのを見計らい。


「終わりだ。」


そう告げ、宙を舞う土煙に舞う瘴気は一斉に形を成し、枝木のように拡散すると黒針はまるで生きているかのように動き周り身体を隅々まで縫い合わせ動きを止めた。そこへ、さらに追い打ちのように黒針が身体に深々と突き刺さった。


串刺しにされた相手は目の前で抜け出そうともがく宿敵を前に自分はある予感が残るせいでとどめを刺せずにいた。


このままこいつを殺していいのか・・・?そんな考えが頭を過ったのだ。


「俺はどうしてそんな事を考えるんだ・・・?」


まるで頭では考えているのに何者かに邪魔をされているような・・・。


「なんで・・・だ・・・。」


俺は止めを刺そうと目の前の怨敵に近づこうとするが足が震えて動かない。一歩踏み出した瞬間に全てが終わってしまいそうな・・・確信の無い予感が俺を踏みとどまらせる。


つい先程まであれほど殺したかった相手を殺せる絶好の機会のはずなのに、息が乱れ、呼吸が不規則になり始めた。


そしてとうとう俺はその場で一歩、後退ってしまった。黒い瘴気の範囲を忘れて・・・。

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