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海のそこのつらきにたへて 炭ほると いそしむ人ぞ たふとかりける
昨日の歌にあった 昭和天皇が「尊い」と感じた歌をさがしてみると、ありました。
昭和24年九州地方7県へのご巡幸の際、福岡県大牟田にて
「三池炭鉱にて陛下は坑内服に着替えられ、海辺の切羽まで進まれて坑夫らを激励された」
もう一首、ありました
たふとしと 見てこそ思え 美しき
すゑものつくり いそしむ人を
昭和22年「折にふれて」と題されて発表された歌の中のひとつです。
炭鉱夫と、陶業。
ただひたむきに働く人々へ、尊いと見る陛下。
日本古来のものであり、祀りの中に取り入れられている農業でなくても、働くことは美しいのですね。
そこで返歌です。
いそしむこと ただひたすらに 生きること
見守る人のありがたきかな
ただ、働くこと。日本人にとって、生きていくうえでの普通の風景だと思います。
それを、尊い、と感じて下さる方がいること。
それがなんだか、嬉しいです。