第二話:マーガレットの押しかけ訪問でドッタバタ
「アナタ私に隠してることあるでしょ〜っ」
そうギルマスに子供らしくいたずらっぽく声をかけたのは、先見の予言マーガレット・ネフライトであった。
彼女の能力は未来を予知する能力で救われたことは数知れず、今回も未来を見て依頼があることを知ったのだろう。
「相変わらず元気そうででなによりだ。」
もうバレてしまったかと苦笑気味に返事をするギルマス。
「そういやちょうどいい。これをルナに渡してくれないか?」
「もちろんですものっ!」
そう言った後、付け加えるように、
「ルナになにかあったら、マーガレット怒っちゃうもんねっ」
言いたいことを言いきったのかスッキリとした顔で転移魔法でルナの家にいくのであった。
可愛らしく言っているが、言葉の意味を考えると笑えなさすぎる冗談だと思ったが、マーガレットはあまり冗談を言うタイプではないため、怒るというのは本当のことなのだろう。
問題が起きないのが1番なんだがな…
〜*…〜*…〜*…
「お久しぶりねっ」
「こんにちは、マーガレット様。」
この夕日のように煌めく髪に翡翠のように綺麗な瞳。社交界で有名になるほどの美貌だ。
幼い喋り方のためか人にあまり警戒されにくく、私も喋り方を真似しているほどには喋り方にはには尊敬をしている。
「もうっ敬語はやめなさいよ〜っ」
それに加えて親しみやすい性格。人気が出るのも納得の人格だ。
「なにか用があって来たの…?」
私がそう言うと「実はそうなのっ…………」と話し始めた。
「マーガレットは意図せずに未来を見ちゃうことがあるでしょーう。だから、マーガレットにだけ特別にっ教えてもらったのっ!
そのついでにルナに説明書?を渡してって頼まれちゃったのっ」
「わざわざ持って来てくれてありがとう。」
私が言葉使いを真似している本人にやっても意味はないと思い、説明書を読み始めた。
書いてあったのは主に3つだった。1つ目はこの護衛任務はエリヌス家のご令嬢には教えてはいけないこと。2つ目はなにか問題があれば王太子殿下もお守りすること。3つ目はこの護衛任務は基本的には教えてはいけないこと。
たぶん1つ目はエリヌス家のご令嬢を心配させないようにするためなのだろう。
マーガレットを通して手紙を渡したのは頻繁に私とギルマスと会っているとあらぬことを疑われる可能性があると思ったのだろう。
「久しぶりに会ったんだし、お話に花を咲かせるのもいいんじゃないかしら…?」
「じゃあ、お茶を用意しますね」
ほんっとうに相変わらず可愛げがない子ね…
表情も動かなくて、感情がわからない子だわっ
でも、マーガレット知ってるのっルナの弱点をねっ
「わきばらくすぐりっ!」
その瞬間ルナはあひゃひゃと笑い出した。
実際は脇腹をくすぐっているのでは無く、手の動きだけで笑わせているんだ。
「ふぅー、スッキリしたわねっ。もう少し普段から笑っても良いんじゃないの?
そっちの方がぜったい可愛いのにっ……」
ルナが8歳の頃からあっていたマーガレットにとって、ルナは姪のように可愛い存在であり、同時に双子のルリと違って表情があまり動かないルナを心配していたのだ。
息切れをしているルナに「長居する予定だったけど気が変わったわっ」そう言い、転移魔法で消えていくのであった。
マーガレットと入れ替わりにルリが帰って来た。
ルリ姉に今日のことを話そう。
「ルリ姉、指名依頼はエリヌス家のご令嬢の護衛だった。」
私がそう言うと、やっぱりかという顔をしていた。ルリ姉はある程度貴族との繋がりもあるため大体は予想していたことなのだろう。
「で、ルナはその依頼を引き受けたの?」
そう聞かれるとすぐに私は答えた。
「引き受けたよ。」
「それがルナの選択なら私は応援するのみよ!」
なんでだろう。もっと聞きたいこととか、知りたいことがあるはずなのに、なのに何故私に聞かないの??
私には今のルリ姉の気持ちがわからない。言っていることは応援している言葉なのに顔は無理に作り笑顔にしているのが造作にわかる。チグハグだ。
周りの人ならこう言うだろう。『何故、今のルリちゃんの気持ちがわからない???????』毎回典型的で同じ言葉をみーんな言う。同一人物かと思ってしまうほどに。
『・・・貴方なんか産まなきゃ………』、、、嫌なことを思い出した。
もういいや、別に。もう、他人の感情を読み取る事に欠けている私が理解できるわけないのに。
考えるだけ無駄だ。部屋に戻ろう。




