表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

どこまでが飲み物?血は飲み物!と言う親友の質問を考える話

親友が投げかける質問。あなたはどう答える。

「きくん!あのさ、真面目な質問なんだけどさ、どこまでを飲み物と認める、極限の時?」

突然彼は僕に語りかけてきた。真面目なら頭を振りながら話さないだろう。というかどんな質問なんだ、どこまでを水と認める、って。


「例えばさ、水は当たり前に飲み物でしょ。でもカレーが飲み物っていう人もいるわけよ。僕は飲み物だと思わないけど、僕はそう思う人の気持ちは認めてるんだけどね!」

カレーの種類にもよるだろ。この場所にカレーがないから種類なんてわからない。まあどんなカレーでも肉は入ってるから、僕は飲み物だと認めていない。


「でもさ、カレーの中に肉が入っていることは多いわけ!カレーを飲み物とする人はいても肉を飲み物と認めるやつはいないんだよ!僕もそうだし!」

それはわかるってくれよ。肉の水要素がどこにあるんだ。29、なんか2って水感あるよね!なんて変な考えからどうせきているんだろう。でも正直それはわかる。2の水感。

「さすがに骨は水感ないです。」

急に真面目になって怖いな。



「だからね、僕はその境界線が知りたいの!でもさすがに条件が欲しいから極限まで追い込まれた時に、どこまでを飲み物と認識することができるか!」


勝手にしろ!としか思えない。心底どうでもいい。でも言えないんだよなあ、そんなこと。極限まで追い込まれて食べるとかじゃなく、飲み物として飲めるかなんだ。まあそこは心の問題か。


「ちょっと攻めるよ!」

何と比較して攻めるんだ。

「血は行けるよね!」



まあわからんでもない!極限状態なら行けそう。その赤っていうのがまた彩りを与えてくれそうなんだよなあ。鉄分も取れるし。


あれ血っていいんじゃ。・・・いやさすがにきついか。危うくこいつの発言を受け入れそうになったぞ。というかこいつのチョイスうまいな。


「じゃあノコギリ!」

前言撤回、はいバカ。鉄分からの連想ゲームをしていわけじゃないんだろ、飲み物と認められるかだろ!汚れ切ったモップを洗った水とかにしてくれよ!


「盛り上がってきたーーーー!!!フォー!」

1人で話しているだけだろ!また頭を振っている。だから頭を振るな!!!


「じゃあガチで行くよ!"みず"、という漢字!」

何がガチなんだ、もういいよ!アホでしかない。


漢字!!??


「いや、"みず"はウォーターじゃなくて、"ずい"とも読める方だよ!!」

そんな疑問ない!瑞、うんわからないよ聞いただけじゃ。もう何も感じないけど普通に字を食べるってなんだ?こいつ思いついたり目についたものなんでもすぐに言葉にする、ヒューマンピッチングマシーンだからそういうものと思うしかないのか。いやヒューマンピッチングマシーンはただのピッチャーか。


「じゃあさ、瑞、ってついてるものは飲み物として扱える?」


そんなわけないだろ!

「たとえばさっき言った肉!肉にみず、ってついてたら飲み物にならない?」

それを認めた瞬間肉食動物が水分補給をしまくる喉渇き動物に変わるよ?よくないでしょ!!

「骨は省きます。」

急に真面目になった。怖い。




「さすがに飲み物ならないか。最悪!



あーあ、お父さんに何kgどの部位食べたか説明しないといけないのか。飲み物換算すれば簡単に済ませれたのに!もう瑞木くんのせいだよ!間違えた、きくんか!!よーしお掃除再開!モップで拭き拭き!血は飲み飲み!頭の部分だけでも見守っててね、きくん!あ、骨は燃やさないと。さすがに骨は飲み物にはできません。」



彼の家に急に呼び出された。彼が急に血をくれと語りかけてきた。それを僕は拒否したばかりにこんなことになってしまった。僕が瑞木なんて名前じゃなければ。僕はノコギリで切断された。その時に出た血はもうモップで拭き取られている。そして使った水は彼が飲み干したみたいだ。水、あるじゃないか。それに極限でもないじゃないか。ただ、彼の好奇心はもう抑えきれなかったのかもしれない。



「あれ、待ってよ。体の3分の1、それに頭が残っている。み、ず、きの下から2個を食べたわけか。あれ、み、だけが残ってる。最初から、みず、にできないなら飲み物じゃなかったんだ!じゃあ瑞木くんの必要なかったじゃん!ごめん好奇心で理論まで展開して殺したけど意味なかったんだ!!」


痛みで流した涙はとっくに消え去っていた。代わりに彼の瞳に流れる笑い涙。

「これからは体の部位について勉強した方がいいな。お父さんもびっくりだろうな、肉を提供してくれてるのが人だなんて言ったら。まあ言わないけど。」



あーあ、もう面白いや。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
読み進めるにつれてまさかの展開に私も驚きを隠せませんでした。どこまでを飲み物と認めるかという奇妙な問いかけから始まり彼の思考がどんどんエスカレートしていく様子に私も不安と同時に奇妙な面白さを感じました…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ