明白、曇り空「お母さん」
今日は、なんとも言えない天気。
曇ってるけど、雨が降りそうでもない。
これで降られたらたまったもんじゃないけど。
もう洗濯干しちゃったし。
とりあえず、本でも読もうかな。
雨音は今朝、「曇り空を撮ってくる」なんて言って出てった。
ワクワクしているような、疑っているような、そんな表情をして。
雨音はよく顔にでるよなー。
分かりやすく顔に出る。
だからあの子に何かあれば、大体すぐ分かるし、嬉しいときは、本当によく伝わる。
そこが可愛いところなんだけど。
「ただいまー」
「おかえり」
(あれ?)
案外浮かない顔で帰ってきた。
今朝の様子をみるに、もう少し満足気に帰ってくると思っていたけど。
「どうだった?曇り空を撮ってくるなんて言うから気になっちゃった」
「うーん、あんまり、なんだか納得できなかった」
「みてもいい?」
「いいよ」
あれ?どれもいい感じに見えるけど…雨音は納得しなかったのか…私が素人目だから?まぁよく分かんないや
「どれもいい写真じゃん。」
「ありがとう」
「これ、坂の上から?この写真、特に好きだな。ああ、これも」
私が好きな写真を数枚選んだ。
どれもいい感じだけどなー
また、浮かない顔をした。
この子は顔には出やすいけど、何を思っているのかは、聴いてみないと分からないことがある。
「なんだか、そのままを写してる感じがして好き。」
思った感想をそのまま伝えてみる。
「なんだか晴れの日とかに比べて、物足りない感じがしない?真っ白で、ある意味、非日常みたいな」
ああ、何か足りない感じがしていたのか。それを違和感とも感じている。
「晴れの日も、綺麗で、それも日常だけど、こんな日も、日常の一つだなって私は感じるな」
何を考えているか分かったところで、それに合わせることはしない。
それだと、都合のいい人になりかねないから。
思ったことは、伝える。もちろん、言い方は考えるけど。
おっ、なんだか表情が締まってきた。普段の雨音って感じ。
「たしかに。こんな日があっても、面白いね。」
考えが固まったりしたのかな。
「まぁ、私は晴れの日が一番好きだけど。」
今日みたいな空よりも、晴れの方がハッキリしてて好きだけどなー




