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第1話 転生

第1章 1話 転生

朝起きて、学校に行って、学校が終わったら友達と遊んで、そんな変わらない毎日に飽きてきた。


漫画みたいな世界に行ってみたいなというのは世の男子なら1度は考えたことがあるだろう。

子猫を守ろうとトラックに引かれたら転生、ある日突然異世界に呼び出されて世界を救う。

有り得ないことだとは分かっていても夢見てしまうものである。


そんなことを考えながら、俺は毎日の習慣をこなすように駅のホームで電車が来るのを待っていた。

電車が駅に入ってくるのを見て、今日も一日の終わりを感じる。





そんな時------




体を急な浮遊感が襲った、それと同時に背後から軽い衝撃を感じる。

目の前に電車が迫って来ている

この距離、この感じ、もう助からない。そんな風に思ったら今までの色んな記憶がフラッシュバックしてきた。

これが所謂走馬灯って奴なのかもしれない

その直後、目の前が真っ暗になる。

痛みは無い、一瞬だ


ああ、死ぬってこんな感じなんだな、意外とああいう死に方だと痛くは無いんだな、なんてことを考えているとふと思う


あれ?俺今、死んだんだよな?

死んだのにこんな思考を巡らせる事って出来るもんなのか?



(………た…)


なんだ…?なんか急に騒がしくなったな…



(う…れ……!)


これ…人の声か…?


(生まれたわ!)



次の瞬間今まで真っ暗だった視界いっぱいに光が映る。


もしかして、助かったのか?

そんな希望も束の間、俺の目の前に映るのは見知らぬ金髪の女性

ヨーロッパ系か?あんまりそこらへんには詳しくないが、面識がないのには変わりない

天井も病院にしては木造で少しボロい


とりあえずは現状把握が1番だ

聞こえてくるのは英語でもないから伝わるかわからないが

一応英語は公用語だし通じるだろう


「あぅ…ああ……あぅ」


なんだ?うまく喋れない


「うあぁ!」


俺の手が小さい、まるで赤ちゃんのように

いや、もうここまでいけば皆さんもわかるだろう




そう、転生したのだ




------2年後------


俺が転生してから2年が経過した。


どうやら俺が生まれたのは少しだけ町の隅にある一般的な農家の家だ

どうやらすんばらしい王族の家とかに生まれた訳ではないらしくて残念だべさ


そしてすぐそこで洗濯をしているのが

我が母マリィ・クリフォード

そして少し遠いが…あそこで作業をしているのが

我が父アラン・クリフォード

そして転生した俺の名前が

ルーク・クリフォード


何だかフォースを感じそうな名前だがかなりイケてる名前だと思う


人物紹介もほどほどに

この2年間で俺が分かったことは主に3つほど


まず1つ目は、言語について

この世界で使われている言語は、オーソドックスな人言語

友好的な魔物、所謂魔人の人たちが使う魔族語の2つがある


そして2つ目は、魔術について

どうやらこの世界では魔術が使えるようで、魔術を使うには魔力を消費するらしい

今のとこ見ることができたのは炎魔術、水魔術、治癒魔術の3つだ


最後に3つ目は、種族について

この世界には多くの種族がいるようで、まず人族、俺が転生したのも人族だ、最も数が多くオーソドックスな種族って感じだ


次に魔族、知能を持たず、人族などを襲う獰猛な種族だ、種族と一括りにはされているが多くの種類がいる、まあ簡単に説明するとモンスターみたいな感じだ


次に魔人族、魔族と似ているが決定的な違いとして、知能がある

見た目も種類によってはかなり人族に似ている


といった具合だ


そしてこれはちょっとしたおとぎ話のようなものなのだが、かつて魔人バエルという大魔術師が居たらしい、そしてその魔術師は禁忌の魔術に手を染めてしまい、精神、肉体が2つに分離してしまった、その片割れである魔神バエルが世界を滅ぼしかけ、もう片割れの魔人バエルと人族、魔人族などが協力し、魔神バエルを倒した、というおとぎ話だ

ここに来てから2年、人間語は話せるようになったが、まだ歩けるようになって間もないからな、まだまだ色んなことについて調べておいた方が良さそうだ




------3年後------


転生してから5年が経ち、5歳になった

この3年間で俺は外にも出たりして更に知識を深められた…と思う


まず魔術についてだ

どうやら級に分かれているようで

魔術における始発点である初級

初級の応用である中級

ここまでできたら1人前の上級

1握りの人にしか到達できない特級

扱えたら伝説にすらなる王級

存在するのかも怪しい伝説の神級


やっぱ魔術のある世界に転生してきたからには魔術を極めたいわけだ


「母さん…その…魔術を習いたいのですが…」


「まぁ!いいんじゃないかしら、でも私たちはそんな魔術を教えるたりするほどでは無いし…そうね!なら家庭教師でも雇いましょうか!」


魔術にはその人の得意とするタイプがありそれぞれ

炎、水、雷、土、風、治癒

この6種類の中からその人毎に得意属性というものがあるらしい

自分が得意な魔術は得意でない人と比べて魔力の消費が少なく、より強力なものになる

残念なことに我らが母上父上はとちらも治癒魔術のみの適正なのであまり魔術については苦手なようなのだ


それから数日経って家庭教師が尋ねてきた


どーせなら可愛い人とかがいいなぁとか思いながら会ってみる


「お主がルークというやつじゃな?わしの名前はフルカスじゃ、お主の家庭教師を担当させてもらう」


決して語尾がのじゃの可愛い女の子では無い、少し残念ではあるが、教えを乞うには最適のようなThe老年魔術師みたいなじいさんが来た


「はい!私がルークです!ご指導のほど、よろしくお願いします!」


「ほっほっほ、若者にしては礼儀がなっとるのう、それでこそ教えを乞うという態度じゃ、ここでやるのもなんじゃ、少し、移動するとするかの」


そう言うとじいさんはなんか呪文のようなものを唱え風を巻き起こし、どこからか持ってきた岩を浮かせて少し遠くの山へと移動した


「さて、早速なんじゃが、魔術を使う上で欠かせない物をさせてもらうぞ」


そう言うとじいさんは懐か1つの丸い水晶玉のようなものを取りだした

これ、知ってるぞ、よく漫画で見る魔力量を測るやつだ

「この石に手をあててみぃ、この水晶はお主の魔力量を測れる代物じゃ、魔力量によって光が変わり、低い順から、白、青、緑、黄色、赤、オレンジ、黒となっておる。まあお主程の年齢なら青色に光れば上等じゃな」


やっぱ当たってたか、そしてこれは転生後につよつよ魔術で無双してしまうアレなのではないだろうか

そんなことを考えながら手を添えてみる


「…」


あれ?なんだかおかしい、いくら待っても色が変化しないんですが…え、そんなことはありませんよね?

なかなか色が変わらず少しずつ不安になってきた時、それは一瞬だった


水晶はパリィと音をたて、割れてしまった


「ほほう、なるほど…」


じいさんが関心している、てことは凄いことなのだろう、きっと、多分、めいびー


「お主のその魔力量、どうなっておるんじゃ?」


「どうなっていると言われましても…今まで魔術を使ったこともありませんので…」


「それもそうか…普段水晶が割れるなんてことはないんじゃよ、それこそかつてこの世界を滅ぼしかけたと伝説に残る『魔神バエル』程の魔力でないと、壊れるなど有り得ん…」


魔神バエルって、あのおとぎ話のやつだよな、このじいさんの口ぶりだと、本当に存在したらしい

それと同じぐらいってことは、世界を滅ぼせるほどの強さってことになる、もしかして勇者とかになれちゃったりするのだろうか


「それってまずいことだったりするんですかね?」


「いや、とてつもなく魔術の才能がある、ということじゃよ、わしとて長年生きてきているがお主ほどの魔力は初めてじゃ」


母さんの情報によるとこのじいさんも特級をも扱うかなりの手練って事だったがやはり相当すごいのだろうか


「魔力量が多いということは、それだけで魔術の才に直結すると言っても過言では無いからのう、お主はわしを超え、伝説級の魔術師になるかもしれんのう」


これはこれは、鍛えがいがあるってもんだ


「いいじゃろう、それでは早速初級炎魔術である火球(ファイヤーボール)の練習からじゃ」


ん?ちょい待て待て、やっぱ練習するなら得意な魔術からの方がいいのではないか?


「すいません、私の得意な魔術などは調べないのですか?」


「ほうほう、魔術の得手不得手まで知っておるのか、若い割に博識じゃのう」


伊達に今まで学んでた訳じゃないからな!


「魔術の得手不得手は確かに魔術を行使する際では大切じゃ、しかしそれは少ない魔力で如何に多く強く魔術を行使するか、という点が大切だからなのじゃよ、お主の魔力量ならばそんな些細なこと気にするまでもないわい」


なるほど、魔力量が多すぎて得手不得手とかほぼ関係なくなってるのか、さすが俺とでも褒めておくか


「それじゃあレッスン1じゃ!まずは体の魔力の流れを感じるのじゃ、精神を落ち着かせ流れを感じとるのじゃよ」


目を閉じ、集中し、魔力の流れを感じてみようとする

確かに感じる、前世には無かったような感触、体を流れるエネルギーのようなもの


「いけました」


「それが出来たらあとは簡単じゃ、エネルギーを手へと集中させ、燃え上がる様なものを想像するのじゃ、魔術において想像というものは大切な物じゃ、想像は感覚にも繋がる、想像無くして魔術は成功しないのじゃ」


手に集中させて燃え上がるものを想像…か

燃え上がるような物か…やっぱり太陽だよな!


「それができたら仕上げに詠唱をし、手からエネルギーを放出するようにすれば良い初級魔術はこれでOKじゃ、詠唱はわしのを復唱すればよいぞ『矮小なる存在が全ての障壁を焼き払わん!火球ファイヤーボール』」


いよいよこの時が来た!俺の初魔術、待ちに待った瞬間だぜ!


「矮小なる存在が全ての障壁を焼き払わん!火球(ファイヤーボール)!」


次の瞬間俺の右手を少しだけだが何かが吸われるような感覚が襲う、それと同時に右手からは赤いメラメラとた玉が放出され、目の前の的を燃やしていた


「やった!成功だ!」


「ほっほっほ、本当に一発で成功させるとはのう、やはりお主には魔術の才があるようじゃ」


普通にこのじいさん教えるの上手いな、やはり歴戦の老魔術師ってだけはあるな、敬意を込めて師匠と呼ぶことにしよう


人生初の魔術に歓喜していたそんな時、空にピキリという音を立てて一筋の亀裂が入る


「師匠、あれは何ですか?」


「師匠呼びとはなんとも感慨深いのう…どれ…」


師匠は説明はしてくれなかった、だがアレがヤバいものだということだけは分かった、何故って?

師匠の顔が青ざめ、ただその1点を見つめていたからである


俺達がそれに見入ってる間にもその亀裂はピキリピキリと音を立て大きなっていく

やがてその亀裂の中から人影が見えた


「イポス…!」


「おやおや、誰かと思えばフルカスではありませんか!こんな老いぼれてしまって、実に醜いですねぇ」


師匠がイポスと読んだそいつは明らかに人族の見た目をしていなかった、恐らく魔人族だろうが中々に禍々しい見た目をしている


「私は今日はあなたと戦いに来たのでは無いのですよ、ちょっとそこの少年に用がありましてね」


少年?この場にいる少年は俺しかいないな、って事は俺目当てか、いやん、私のために争わないで!


「少年をどうする気だ…!」


師匠はかなり緊迫している様子だな、今はふざける場では無さそうだ、とはいえ特級を扱う師匠がここまで警戒をする相手って、何者なんだこいつは


「おっと、説明がまだでしたね、良いでしょう何も知らないのは可哀想なのでそこの少年もよく聞くように」


イポスという名の魔人族がコホンと咳払いをする


「我が名はイポス!偉大なる魔神バエル様の配下が1人である!此度はバエル様復活の為、バエル様の1部であるそこの少年に宿る魔力を頂戴しに来た」


おっと、それは話が違くないか?

せっかくの魔力を取られるなんてごめんだぞ俺は


「バエル復活だと…?何を抜かした事を言うか!この魔力は少年の物だ!どうしてもと言うのなら力づくでねじ伏せるまでじゃぞ」


「はぁ…いいでしょう…確かにあなたは強い…ですがそれははるか昔のことでしょう?年月が経ち老いぼれたその体に何ができるのですか?」


イポスがそんな軽口を叩いている間に師匠は既に戦闘態勢に入っていた


「かつての屈辱を晴らすまでよ!『強大なる存在は万物をも焼き付くす!磐石なる大地をも揺るがす大いなる力よ!隕石焼波(メテオバースト)

『母なる海に御座す強大なる存在よ!恵み多き大地の磐石なる障壁よ!水岩要塞(アースディフェンス)!』」


なにやら長い詠唱の後、空には超特大隕石が落ちてきていた、どうやらあれが特特級魔術らしい

俺がさっき放った火球(ファイヤーボール)とは何もかも桁違いだ


「かつての仮を今ここで返そうじゃないか!」


師匠が放った魔術はとてつもない光と爆発音と共にイポスへと直撃した

とんでもない範囲と威力だったが師匠の結界の中に居たおかげでなんとか無事ですんでいる


「あーまったく…こんなド派手な技使ってくれちゃって…そんな大事にはしたくなかったんだけどねぇ…」


立っていた、イポスはあの巨大隕石を受けて尚立っていた

ダメージが無かった訳では無いのは見ればわかる

全身大火傷で腕も片方無くなっている所々吹き飛んでいる所もある

ここだけ聞けば師匠の完全勝利と思う人もいるかもしれない

イポスは再生していた、隕石が落ち、今なお燃え上がる体を再生させ燃えていることによるダメージより、再生の治癒能力の方が勝っている

あと少しすれば完治してしまうだろう


「偉大なる神の裁きにて散り裂けるがよい!大いなる自然の恵みが強大なる炎をも凌駕する!電撃風牙(エレクトルファング)!」


雷を纏った無数の風の刃がとてつもない速さでイポスへと飛んでいく

イポスは四肢が切断され真っ二つに両断される事もあったが、再生し、すぐに元に戻る


「大いなる自然の---


「めんどくさいなぁ…意味ないんだからもういいよ」


イポスは詠唱中の師匠の胸をひとつき、師匠も歴戦の猛者だ、間合いを見誤るはずが無かった、しかし早すぎた、師匠も俺も、イポスが間合いを詰めるのを見ることができなかったのだ


師匠は口から血を吐き地面へと倒れ込んだ


「正直言って割と危なかったよ…まさか特級の魔術を混合させて放ってくるとはね、バエル様の力を持ってきてなかったら最初ので死んでてもなんら不思議じゃなかったね」


倒れ込み、喋らない師匠にイポスは語り続ける

逃げなくては、俺は今更そんな事を考えた

どれだけ魔力量が多くても、その使い方を知らないんじゃあ意味が無い

とにかく遠くだ!あんな化け物相手にしてられるか!


「おっとっと、流石にそれは無いんじゃない?必死に守ってくれた恩師を置いて自分は逃げるなんて、卑怯にも程があるんじゃない?」


速い、いつの間にか俺の前にいる、逃げれない


「まぁ結構あいつが暴れちゃったし、さっさと魔力貰って帰らないとね、援軍が来られても面倒だし」


俺の頭が掴まれる、必死に抵抗するけど、無駄だった

頭の先から一気に力が抜かれていくような脱力感と共に俺の意識は暗闇へと落ちていった


初めて小説を書いてみました!レビューとかしてもらったり、アドバイスなどをして貰えるとモチベに繋がります!良かったらお願いしますm(_ _)m

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