122:窮地の声
黄泉の龍から熱線が放たれる。熱線を斬り裂いて白亜の剣を銃に変えて光弾を黄泉と門に向けて撃つ。
四頭の龍が光弾を受けて頭の半分近くが消し飛ぶ。黄泉は氷と骸を重ねた盾で光弾を防ぐと骸で大剣を形成して薙ぎ払ってくる。
武具達を重ね合わせて壁を作り出し大剣を防ぐ。武具達は腕へと形を変えて大剣を掴むと引っ張って零距離から光弾を叩きつけた。
「不死を殺す竜の力か。ふたつの不死殺しを有するとは大したものだが……我には通じん」
胴に風穴が空いた黄泉が鎧から幾つもの脊髄を銃に巻きつけると再び自分を巻き込んで熱線を発射してきた。
(捨て身なんてものじゃない!)
再びふき飛ばされるも熱線を弾いて立て直す。黄泉の門から魔物達が現れてこちらに飛来するが闇の嵐で蹴散らすと頭痛が激しくなった。
「ベルクよ。これ以上続けるのは危険じゃぞ」
「大丈夫だ。このまま続けていろ!」
八雷神が警告してくるが構わず同時展開を維持する様に命じる。だが黄泉を倒す打開策が浮かばないまま再び熱線を吐こうとする龍を見上げて……。
「む?」
地上から巨大な光弾が龍の頭を弾いた。光弾は龍達の頭だけでなく黄泉にも向けて何度も地上から放たれている。
「ベルク殿、聞こえますか?」
「……アマネ?」
「今アリア様達が地上の軍達を率いて黄泉の門へと攻撃しています。共鳴でそちらの状況も理解しています」
どうやらアリア達が連合軍をまとめ上げて加勢してくれてる様だ。そのお陰でアマネの言葉に耳を傾けられる。
「ベルク殿、黄泉はあの器がある限りこちらの世界から干渉が可能です。器をなんとかしない限り黄泉の門は止められません」
「だが奴は攻撃してもすぐに復元する。手はあるのか?」
「はい、あの器ごと黄泉の門に突き落としてあちらの世界に送り返すのです」
「送り返す?」
「器がこちらの世界にあるというのが重要なのです。器をあちらの世界に返したまま門を封じれる筈です」
「つまり、奴を動けなくしてあの門に叩き飛ばせば良いんだな?」
「はい。後は私達が再度封印します」
方針が決まると同時に龍が熱線を地上に向けて放つっていたのを四本の巨大剣を龍に向けて射出する。
口に巨大剣を突っ込まれた龍が動きを止めると同時に双剣に鎖を繋げて投擲すると双剣は黄泉の周りを旋回して鎖が巻きついていった。
「これは…….」
闇と光の嵐を翼に込めて解き放つ。鎖で雁字搦めとなった黄泉に向けて一直線に飛ぶと鳩尾に脚を叩き込んで蹴りつけたまま黄泉の門へと真っ直ぐに飛ばしていった。




