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1章「迷いの森」1-3「人の痕跡」
今回も短めです。
「ふぅ…結構広いな」
彼は今、この森の中心まで来ていた。
もちろん、彼自身はわかっていない。
「しかし、ほんとどこなんだまったく…」
これが夢であると思いたいが、その線は薄い。
でも、その場合なぜ俺はこんな森の中にいたいるんだ?
よくあるラノベとかだと、主人公が何らかの原因で死亡
して、それを見ていた神が転生させる。
または、異世界のどこかで召喚術的なものを使われて
召喚されたか…。
「可能性が高いのは前者だが…ん?」
彼がそんなことを考えていると、ふと何者かの視線
を感じた。
彼はそちらに目をやるが、誰もいない。
いないのだが―――
「これって足跡…?」
―――そこには人と思われる足跡があった。
お読みいただきありがとうございます。