表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏色の嘘  作者: 木島別弥
3/6

第三話 大輝くんと幽霊船

「九月は大輝くんと幽霊船に遊びに行きました。そこは寂れたボロ船で、今にも沈んでしまいそうなほどがたがきていました。わたしはそれだけでも怖かったのですが、なんと夜になると船員の幽霊たちが出歩いて、わたしたちに襲いかかってくるではないですか。

 わたしは本当に怖かったのですが、大輝くんが幽霊と格闘してやっつけてしまいました。そして、幽霊海賊たちの親分になった大輝くんは、幽霊たちが目指しているという地図から失われた空白の島を求めて旅に出ることになりました。

 その島には、死んだ海賊たちの財宝が隠されているらしいです。その金額は島がいくつか買えるぐらいだそうです。大輝くんは本気でその財宝を見つけるつもりらしいです。長い旅になるからとわたしは船から降ろされたけど、大輝くんはきっと立派に空白の島を見つけてくると思います」

 栞ちゃんが日記を読み終えると、クラス中のみんながどよめいた。

 まさか大輝がそんな旅に出るなんて。しかも、幽霊たちを率いてだなんて。

 先生も突然学校に来なくなった大輝くんを叱ることはできなかった。

 頑張って空白の島を見つけてもらうしかない。

 栞ちゃんはいつものように笑顔をふりまいて帰っていった。

 だれも気づかなかった。

 嘘なのだ。

 幽霊船に幽霊はいなかった。

 大輝くんが帰ってこないのは、栞ちゃんが帰れなくしてしまったからだ。

 残暑の海に浮かぶ船に、大輝くんの死体が転がっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ