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5 マーガレット公爵家

王様は名残惜しそうにしていたが、宰相であるルカルドに何も言えない様に目で押さえ止められ制止された。


「陛下には急ぎの政務が残っていますよ」


「分かっているが……アンジュは可愛いなぁ……

うちの息子と……」


「オホンッ!


陛下聞いておられますか?」


「分かったからその目はやめてくれ」


「分かっていただけて光栄です。

リック、早くディアにアンジュを会わせてあげて下さい。

アンジュ、また来てくれると嬉しい」


「あーー、あーー!」


「リック、アンジュとまた来てくれ」


「あぁ、分かった。

兄上……いえ……陛下、御前失礼します」


【サン、リン私は話せないから『ありがとう』の気持ちを伝えたい】


リンとサンが陛下や皆の周りをキラキラと妖精の粉をかけて回った。


「アンジュが皆に感謝してるって言ってるぞ」


「アンジュは話せないから私達が代弁してるの」


「アンジュ、ありがとう」


「あーー、あーー!」




陛下とパパは片手を上げて王宮を後にした。


また馬車に乗るの?


今は抱っこされてるから少しの振動だけど。


一人で乗る様になったらお尻が痛くなりそう。


そんな事を考えてる間にマーガレット公爵家へと着いた。


馬車から出ると……凄い。


お花が綺麗。


噴水まである。


華やかで、ゴミなんて一つもない清潔感のあるテーマパークみたい。


凄い凄い!


綺麗な花のアーチトンネル。


お城のような建物の前に沢山勢揃いしている人達。


みんな笑顔で優しそう。


メイドカフェにいるメイドではなく、本物のメイドは初めて見たわ。


メイドさん達にあれはなんだったかな……ひつじだ!


違うな……#執事__しつじ__#よ!


綺麗な女性にイケメン兄弟と可愛い女の子だ。


もしかしなくても、この方達が家族になってくれる人達なのかな?


「ディア、みんな……ただいま。

アンジュ……今日から家族になる者達だよ」


「…………」


「アンジュ?」


【私は血縁関係は無いけど、それでも家族になってくれるのかな?

後から、出来が悪い子だから孤児院に連れて行かれたら……悲しくなるよ。

初めから疑う様な考えは良くないって分かっているけど。

でも……怖いの】


みんなを見つめた後、サンとリンを見ると。


サンとリンは頷き合い、私の代わりに不安な気持ちを話してくれた。


「自分には血縁関係が無い、それでも家族になってくれますか?」


「後から出来が悪い子だから孤児院に連れて行かれるのは悲しくなるよ」


「初めから疑うのは良くないって分かっているけど、怖い」


「アンジュがそう言ってる。

マーガレット家の皆さんはアンジュの不安な気持ちを受け止め、家族として守れますか?」


サンとリンは真剣な表情でマーガレット家のみんなを見ている。


マーガレット家をはじめ、執事からメイドまで一斉に頷きお辞儀をしていた。


サンとリンの表情は和らぎ。


「ありがとう」


「顔を上げて」


サンとリンは、一言だけ言った。



【私を家族に入れてくれますか?】



「私を家族に入れてくれますか?


アンジュが聞いてるぞ?」


「今思ったのだが、アンジュがそんな事を言っているのかい?」


「……妖精さんだよね?

魔法の映像ではない本物の妖精さんだよね?」


「本物だよな?

……スゲェ!!」


「アンジュ、血縁関係なんて関係ないよ。

俺の妹になってくれないかな?」


「リック、わたくしにアンジュを抱かせて欲しいわ。

アンジュ、貴女には自我があるのね。

わたくしを母と呼んでほしいの、駄目かしら?」


ママの人差し指を握り、声を出して了承した。


「あーー、あーー!」


「まぁ、見てアンジュが了承してくれたわ。

本当に可愛いわ」


「お母様、わたくしにもアンジュを抱かせて下さい」


「お屋敷に入ってから順番に抱っこしましょう」


リンとサンはマーガレット公爵家の周りに妖精の粉を出しながら皆の周りも飛んでいた。


サンは長男のエドウィンの肩に乗って喜んでいる。


大きな家だな。


中も……大きい、この玄関らしい所なんて転生する前の家の大きさだよ。


なんだか海外にいる様な感じだわ。


海外ではなく、異世界なんだけどね。


……お腹空いた……。


「ふぇーーんっ!」


「アンジュどうした?

母上、アンジュが……」


「あぁ、きっとお腹が空いたのね。

イレーヌ、アンジュのミルクをお願い」


「畏まりました」


「アンジュ……ゆっくり飲むのよ。

可愛いわ、貴方達も昔はこんな風に小さくて愛らしくミルクを飲んでいたのよ」


もうお腹いっぱいで眠い。


ママ、パパ、お姉ちゃん、お兄ちゃん達……家族になってくれてありがとう。


リンは私の頬をナデナデしていた。


私はベビーベッドでスヤスヤと寝ている。


その周りをパパ、ママ、お兄ちゃん達、お姉ちゃんが微笑んで見守ってくれていた。

 

「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


と思ってくれたら


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