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34 ユニコーンとペガサス

ブーゲンビリア(フェンリルとグリフィンの里がある大陸)からユーリジア大陸へ出発。


「また会えることを祈っているよ」


「道中気をつけてな! 親父がいるから大丈夫だな」


「「「ありがとう!」」」


リンとルルと一緒に声を揃えて感謝の言葉を声に出して、いっぱい手を振って山間部を下って行く。


「フェン、次の大陸は綺麗な湖がいっぱいあるって本当なの?」


「あぁ、綺麗ってもんじゃないな。俺達が綺麗な湖を使うと……酷い目にあうぞ?」


「えっ、どう言うことなの?」


「それはな……見て現状を知ればいい」


「…………」


フェンの最後の言葉が脳内から離れない。『現状を知れば』ってどういうことなんだろう。


考えてても仕方ない。ユージリアに着いたら分かるなら、早く行きたいな。






「ここを抜けるとユージリアだぜ」


うわぁーー!!


凄く綺麗な湖に美味しそうな果物。


青葉が地面にいっぱいお生い茂っていて、寝転ぶと気持ち良さそう。


「ブーゲンビリアを出る前に俺が言ったことを覚えているか?」


「うん『見て現状を知ればいい』だったよね?」


「そうだ。

ここならアイツらに見られても何も言われないから、今日はここで『見る』ぞ? 見るだけだぞ! 分かったな?」


「うん」


初めは意味が分からなかった。でも、今日の夕方頃に起きたことが頭から離れない。


あれは男性の旅人が二人、湖の前に大きな看板があり【ここの水と果物はペガサスとユニコーンからの許可が必須です! 水と果物は他の場所でお願い致します!!】その注意事項を無視をし。


綺麗な湖を眺めたあと。水袋に湖の水を入れ、果物をナイフで取り食べ終わった時だった。


湖のほとりに、ユニコーンとペガサスが二人の旅人を囲い、話しかけている。


無断で水を汚し。まだ熟しきれてない果物を母体の木から切り離したことを責めたが、旅人の言葉は酷く……ユニコーンとペガサスに殺されはしていないが、それ相応の罰をくだされた。


旅人はユニコーンに角で腕を貫かれたが、ペガサスは失神している旅人に、癒しの能力を使い傷を治していた。


そのあと、旅人をユージリアとポーラスカの国境付近まで運んでくれるのだとか。


注意事項に気をつけていれば何もされないし、仲良く出来るんじゃないかなって私は思うな。


「……フェンが言ってた『見て現状を知ればいい』の言葉が良く分かったよ」


「ここのは特に礼儀には厳しい。だが、心優しい乙女が好きだと聞いたことがある」


「そうなんだ。私は子供だから無理だな」


フェンが尻尾で私を囲い、いつでも攻撃が出来る体制に入っている。


何が起きてるの?


ペガサスとユニコーン?


いつの間に来たの?


フェンは鋭い白い牙を光らせて唸った。


だが、ユニコーンとペガサスは喧嘩をしに来たのではないらしい。


私の不思議な匂いが気になり、確かめに来たのだとか。


「フェン、落ち着いて? ユニコーンとペガサスはお話をしに来てるだけだよ」


「……アンジュに危険がないのなら……。

お前達、変なことするなよ?」


ユニコーンとペガサスはパチクリと瞬きをしたあと笑っていた。


「私達は何もしていない人には優しいわよ?」


「そうよ! 失礼なフェンリルよね」


「小さなレディ、良い香りがするわ。

甘い香り……この匂い好きだわ」


もしかしてボディソープやシャンプーとリンスの匂いだ。バニラだから甘い匂いになっているのかも。


「私が使っている、髪と体を洗う物の匂いだと思います」


ユニコーンとペガサスは私を囲い上から下まで匂いを嗅ぎまくられ。


スカートを引っ張るオスペガサスとオスユニコーンまでいる。


「いやーー、お嫁に行けなくなるーー!!」


「大袈裟なアンジュだな」


「こらぁーー、アンジュのスカートを引っ張るのはオスとして礼儀に反していますよ!!」


大きな声で意見をしてくれたのはグリだった。さすがグリフィンだわ!


その言葉にオスペガサスとオスユニコーンはメスペガサスとメスユニコーンに『説教』という名の小言攻撃されている。


「女の子のスカートを引っ張るなんて最低!」


「あなた! 礼儀は大切などと言ってるのに……情けない!」


「変態」


「あぁーー、やだやだ!」


「「「「…………」」」」


うわぁーー、なんて言うか……浮気の修羅場のような絵図だよ。


オスのペガサスとユニコーンが可哀想になってきた。


「あ、あの!」


「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


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