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32 グリフィンとフェンリルの和解

声の(ぬし)は先程のグリフィンだった。何かやっちゃったかな~と思い、フェンの影に隠れてみたのだけど。


「……ん? ははははっ、悪いな。怖がらせてしまっただろうか?」


「俺はアンジュの従魔……いや、護衛だ!」


「そうか。さっきは脅かしてしまって申し訳ない。あなた方には頭が上がらないよ。

レッドドラゴンを倒してくれてありがとうございました。俺達の里で体を休ませてください」


「あ、ありがとうございます」


グリフィンの里は山間部の洞穴だ。一家族に一つの洞穴で暮らしているらしく、いろんな場所を案内してくれた。


今夜はレッドドラゴンが退治されたお祝いをすると張り切って、グリフィンの大人から子供まで、みんなで果物やお肉(当然『生』)を持ち寄っている。


お肉の生は……無理無理、絶対にお腹壊すから!


アイテムボックスから焚き火・フライパン・調味料・ステーキのタレを出して調理をし、グリフィンに味見してもらうと……!!


「えっ、味見なのに……無くなっちゃった……」


私がグリフィンをジトーーとした目で見ていると。


「あぁ~~あ、ノア様は里長なのに小さい子のご飯を全部食べるって、最悪ですね」


「あ、いや……これはだな。

はははは、美味くてついな!」


「いいですよ、またわたしが、やきます。

みなさんも、たべますか? フェンのもあるからね」


「おぉ、アンジュありがとな」


みんなの分を焼くのは大変だったけど、楽しかったな。里長のノアさんとライオさんの息子のルイくんの会話が面白かった。


楽しくて時間を忘れちゃうくらいだったな。


「こんばんは。先程はレッドドラゴンから助けていただきありがとうございました。卵も妻も無事でした」


「みんながぶじで、よかった。かわいいこが、うまれるように、けっかいを、はっておこうか?」


「えっ、結界はフェンリル達が……」


「俺は構わねえと思うぞ? そろそろ和解しないか?」


「いきていくには、なかまのきょうりょくが、ひつようって、わかってるんじゃないかな?

そうですよね、ノアさん?」


ノアさんはフェンの真剣な表情を察したのか。和解をし、協力しようと固く誓った。


フェンはこのことを知らせる為にフェンリルの里へ戻り、ラセンさんを連れて来た。


その間に大きな魔石を出してフェンリルの里の結界と同じようにした。




あれ、この卵は誰のかな?


水色と白の模様の卵を、みんながいるところまで運び、この卵の親はいないのかを聞いたが、レッドドラゴンに殺られていないから半年前から放置されているのだとか。


ルルとリンが卵の中から小さな声が聞こえると言うので、私がこの子の親になることを決め。今日から毎日毎日一緒に温めた。


温めるのにこんなに時間がかかるとは思ってもみなかったな。まぁ、そうだよね。ニワトリの卵ではないのだから当たり前だ。


あれから、グリフィンの里とフェンリルの里を何度も行き来し。今日で2年になるかな。フェンリルの里で過ごした時が4歳になってたから、今は6歳なの。


そうそう、卵の中の子が誕生しそうなのよ。きっと今日中に生まれるよ。凄く楽しみ。


「アンジュ、おはよう」


「あっ、リンとルル。おはよう!

今日生まれそうだよ」


「結構時間かかったけど、この子の命が助かって良かった」



卵をノアさんの前まで持って来たは良いが、私が移動すると卵がゴロゴロと転がり、私から離れない。


こんな珍しく見たこともない光景に、ノアさんをはじめ、グリフィンのみんなは苦笑したり、ド派手に爆笑している。


私は笑えない。


だって、生まれたら置いて行くのに。懐かせるのは私のエゴでしかないから。頭の中で葛藤してるとノアさんが来て、問題解決した。


グリフィンは生まれた時から強いんだって。それとね、この子は普通のグリフィンとは比べ物にならないくらい強いらしいの。



あっ、卵が……!!

「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


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