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24 結界とリミーさん

小走りでフェンリルに近付いた。


「こんにちは。わたしはアンジュ。あなたの、おなまえおしえて?」


「可愛い愛し子のアンジュ。こんにちは。私はリミーよ。里を案内しましょうか?」


「うん、おねがいします。あっ、でもいそがしくない?」


「お気遣いありがとう。大丈夫ですから気にしないでね……ひゃぁっ!」


リミーさんが悲鳴をあげた理由は、私が盛大に抱きついて、もふもふしながら撫で回していたから。


耳の周りや頭をナデナデすると、目を閉じて気持ち良さそうな顔をしているの。そのお礼なのか、私はリミーさんに舐め回されてしまった。


里を案内してもらったし、もふもふも堪能出来たし楽しい1日だったなぁ。


でも、リミーさんが時々ぼんやりしたり暗い表情をしたりしていたのが気になってる。あれは悩んでます! って顔だったもの。


明日、聞いてみようかな。



「リン、ルル。おはよう」


「「アンジュ、おはよう」」


「きょうはね、リミーさんと、おやつをたべながら、じょしかいをしようと、おもうの」


「うん、良いよ」


「美味しい食べ物があるなら行く」


「フェンはどうする?」


「俺はこの快適な家とやらで寝ている。それにしても……あぁーー、この食い物に飲み物は疲れた身体に良いな」


「…………(どこかの親父発言みたい)」


私達はリミーさんを探す為に家を出た。


あっ、ラセンさんだ! でも、何だか様子が変だな。どうしたんだろう?


私達はラセンさんに近付き聞いてみた。


「おはようございます。なにか、こまりごと、ですか?」


「おぉ、小さなレディー。いやな、リミーのやつが昨日の夕刻後から帰ってないらしくてな」


「……このまえも、おなじようなことが、ありましたよね……」


「最近はこの辺の魔物が活発化していて……死者まで出る始末だ。もっと強力な結界も欲しいが、ゆったりと暮らせる環境さえあれば……」


強力な結界にゆったりと暮らせる環境……私なら作ることが出来るかも。ううん、自分を信じよう! 必ず出来る。私のチート能力なら出来るよ!


「ラセンさん、わたしにまかせて。わたしなら、かならずできるから!」


「……小さな愛し子よ。ありがとう。アンジュ、君を信じているよ」


「では、わたしたちは、いきますね。まっててください」



この辺りで良いかな。この前レッドベアーとの戦いで黒い穢れを吸い取ったんだよね。誰も見てない?


「リン、ルル、ちかくに、だれもいないか、かくにんして?」


「……アンジュ、大丈夫。誰もいないわ」


「こっちも誰もいないから大丈夫」


「ふたりとも、ありがとう。いまから、ませきを、からだからだして、きょうりょくなけっかいを、つくろうと、おもうの……すぐに、おわるから」



私は体の奥から黒い穢れを出し、綺麗なピンク色の魔石の中に強力な結界になる魔力を流し入れると、キラキラと輝きだした。


「凄く綺麗。前に見た魔石よりキラキラしてて宝石みたい」


「アンジュ、それをどうするの?」


「んんーーとね、これは……よいしょっと……ここにうめて。ほりおこせないように、つちまほうで、かためておくだけ……このモノを、まもりかためよ! アース・セーフティーボックス!!」


うん、これでよし!


リミーさん待っててね。


「リミーさんのところへ、あんないして……ディテクション! ここからちかいね。リン、ルルいこう」


「……アンジュ、こっちだよ?」


「う、うん。もりのなかは、どこもおなじように、みえる」


「迷ったら大変だけど……着いたみたい。

アンジュ……リミーさん怪我してる。血の匂いがするから気をつけ……!」



リミーさんが危ない!


「つちのかべよ、あのモノをまもれ……アースウォール!!」


危機一髪だった。コイツはレッドベアーなんだけど、大きさが違いすぎる。


レッドベアーは二本足で立ち、興奮しているのか、大きく叫びながら突進して来たが、私は右へ素早く避け。


「みずのやりよ、あのモノをつらぬけ……ウォールランス!!」


お腹に命中し、呆気なく倒れた? 黒い穢れだ。吸収して魔石に変えないと。魔石は後にして、リミーさんの安否を……良かった、無事だ。


足と背中を裂かれているけど、傷は浅そうだけど消毒は大事よ!


アイテムボックスから動物用の消毒液と傷薬、あとはガーゼに包帯を巻いて。応急処置だけど、これで里まで帰れるかな? って思っていたけど大丈夫だった。


「リミーさん、さとに、かえろう?」


「アンジュちゃん、助けてくれてありがとう」


「面白かった!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


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