俺は普通の学生ですっ!
「こんにちは皆さん。趣味でアイドルやっているので知っている方もいるとは思いますが姫野凪と申します!この学校に転入してきたのは色々と訳あって、ですが皆さんと仲良く学校生活をおくれるように頑張って行くのでこれからよろしくお願いします!」
『キャ〜!』 『めちゃくちゃ美少女じねぇーか!』 『転入生凪ちゃんだったの?!』
教室はカオス、俺は阿鼻叫喚。
どうしよう。これって昨日の奴だよな。姫野だし・・・。ほんとに来やがった。
まだ1日し経ってないんだぞ。
どんだけ俺に守られてーんだよ。ほかのボディーガード雇えばよかったろうに。
しかも同級生かよ。普通にボディーガードだからいつも一緒に行動すると思うが男子からの妬みの視線えぐい事になるぞ。
任務より死ねるわ。
元気っ子か〜。テンション着いてけないなぁ。
「はぁ。」
そして思わずため息。
そして姫野が黒板に書いた丁寧な字を見て俺は思った。
まさかの同士か!?
あいつの名前は『凪』元気な雰囲気の姫野とは正反対だ!
いや待てよ、あいつの場合は決して悪い含みはないけれど俺の場合は違う!
ダメだ。やっぱ無理!
あ、姫野の席を決めるみたいだ。
「姫野幸いにも余っている席が多い。選んでいいぞ。」
ふっ。先生もアイドルにかっこつけたいんだな。
(ちょっと引くわー。)
まぁこれはクラス全員の気持ちだろう。
「わあ!嬉しい!じゃあですねー…。決めました。1番右の列の1番後ろです!」
やっと席が決まったか〜。
えーっと、右の後ろ・・・。
終わりました。みなさん俺はどうすれば良いのでしょうか?アイドルが俺の隣の席を指名しました。
これで依頼は確定。
そして男子からの妬みの視線よ。
「お前、一生分の運使い果たしたんじゃないか。」
すぐさま煽って来る森脇。
まぁ確かに、端の列の1番後ろってだけでもサイコーなのに隣はアイドルと来た。
普通の男子高校生にはこれ以上ないくらいの幸福だろう。
「は?なんでだよ。」
「そりゃ後ろの角でオマケに隣が今来てるアイドル美少女だぞ。運使い果たしたも同然だろ。」
「まぁ普通はそう感じるかもしれんが俺は絶対妬まれるしいい迷惑なんだけど。それに、こんなことで人生の運全部使い切ったと思いたくない 」
「ま、お前にとってはそうでもな〜。」
とかてきとうにだべっているうちに姫野への質問は終わったようだ。こっちに向かってくる。
「やぁ!君が父さんの進めるちょー強いでしょ…」
俺は慌てて姫野の言葉に重ねて挨拶をする。
「やぁ!こんにちは姫野さん!隣の席の雨宮日向だ!よろしく!」
「あっ、ああ。よろしくね。」
ちょっと驚かせたようだが構わない。
学校ではただの目立たない地味な生徒出会って戦闘員ではないのだ。そして今のこの位置も自分なりに気にいってるし無くしたくないのだ。
先生が話し始めてしまったのでメモ帳に内容を書き下ろす。
『俺は普通の学生を演じている。そっちの話は他言無用で。詳しい話はしたいから昼食時に屋上に来てくれ。』
んでこれを見せるっと。
ん、手でぐーサインしてくれてる。ちゃんと伝わったようだ。
んまこっちも昼食までに色々と考えとかないとな。