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輪廻の少年

作者: アルファン

「ねぇ、うまれたの?」

「あぁ、もう少しだ 僕たちの子供だ」

「不思議な気分だわ 自分の子供のお産に立ち会うなんて」

「やっぱり嫌かい?」

「ううん、嫌ではないわ 不思議なだけ」

「そうか・・ そろそろだな」


 「こ こ は ? 」


「おめでとう。」

「おめでとう!」


「あなたたちは?」

「僕たちは君のパパと」

「ママよ」

「えっ?」


なぜだろう 気がついたら知らない場所にいて

気がついたら 目の前の男女が”父”と”母”だと言う

不思議だけど その言葉は 信じられた。


名前も付けてもらった。 メッシ それが僕の名だ

不思議とこれも 素直に受け入れることができた

メッシ そう僕はメッシだ!


「僕は何歳くらいなんだろう?」

「うーん、そうだなぁ」

「きっと12歳よ、ねぇあなた」

「そうかな ぼくは14歳だと思うが」

「えぇ?そうかしら・・ 女の子だったら色々わかりやすかったけど」

「じゃあ間をとって13歳だな。」

「そうね それがいいわ メッシあなたは13歳の男の子よ」


僕は13歳の男の子

名前はメッシ


僕が生まれてから3年が過ぎた

今は歴とした高校生

父と母は優しいし友達もできたし

今がすごく幸せだ。


幸せすぎてなぜだか急に泣き出してしまう

そのたびにみんな心配してくれる

「メッシ そろそろ泣きやみなさい」

「うん、ごめん 僕もなんで泣いてるのかよくわからないんだ」

「男の子が泣いてばっかなんてなさけないぞ! よし少し運動でもするか!」


ある日、

僕の家にスーツをきた偉そうなおじさんがやってきた

「あれは家の子です DNA鑑定も済んでいます」

「そう言われても なら出産直後の写真などはないのですか?」

「あなたはなんなんです!?急に来たと思ったら子供を誘拐したなどと!?」

母がそう言って泣き崩れる様子は見るに堪えられなかった

しかし、僕の耳には誘拐の言葉に釘付けだった

「誘拐だって? 誘拐?誰が? 僕?」


スーツの人がふぅとため息をつき、

「どちらにしてもらちがあきませんな あなた達の証言は不十分 こちらの証拠も不十分 一旦退きましょう」

そう言うとおじさんは出て行った

母は泣いてる 父も顔をしかめてなにか考え事をしていた


「僕は、誘拐されたの?」

恐る恐るそう聞いた

「そんなことないわ” そんなごどは」

母は僕に抱きつきながらそう繰り返した

だが・・


「メッシ 少し来なさい」

「あなた!だめよまだメッシは幼いわ!」

「しかし、一番あってはならないのはメッシを連れて行かれることだ」

話が見えない

「メッシ 来なさいお前に見せたい物がある」

そういって僕は父に連れられて家の隠し扉から下に降りていった

「へ、へぇーこんなとこあったんだね」

「ああ もう長らく使ってなかったけどな」

階段が無くなり目の前の無機質な扉を開けた


「ここは 僕が生まれたところ 」


「そうだ そしてここは異世界との通信部屋だ」

異世界との通信部屋!?

耳を疑った 幸せな日常が崩れていくのが 薄々だが感じ取れた

「異世界って?」

「向こうの世界 つまり”パラレル”だな」

「パラレル!?」

「そうだ そして私たちは出会った ”自分に”」

自分?自分に会った?

「どういうことだい?さっぱりわからない」

僕はそう言うと父は機械をいじり始め

「口でいうより実際にしたほうがいいだろう でてくれるかわからんが・・」

モニターがつき、ノイズ音が走った

「こちら地球だ 応答してくれ」

父は何度もそれを繰り返す

いつのまにか母も来ていて僕の肩に手を乗せていた


「応答しろ!応答を!  くそっだめか・・」

そのときノイズが消え モニターに映ったのは

父だった ひどく痩せこけていたがそれはまぎれもない父そのものだった

「やぁ ひさしぶりだね」

「ああ また痩せたな・・」

奇妙だった実に 父が父にしゃべっている

「なにかぁったのうかね?」

「実は この子の正体が怪しまれている」

「そうか・・こちらもその子の話題がまた出始めてしまった」

「そんなに辛いのか?」

「ああ、人はもろい 悲しくなるくらいにな」


しばらくの沈黙のあと父は言った

「挨拶しなさい お父さんだ」

えっ? 僕のお父さんはこっちではないのか?

「は、初めまして メッシです」

「大きくなったな いい子にしてるか?」

いい子? 僕は困り母をみると 軽くうなずいてくれた

「そうか よかった・・母さんにも会わしてやりたかった」

「妻は 妻は死んで?」

モニターの父も、こちらの父も涙ぐんだ

母も涙ぐんでいた


「それでこの子のことですが」

「ああ わかってる やるしかないだろう」

「あなた方がしてくれたように、私たちも・・」

「私たちは出会えた これは貴重な事だ 神に感謝しよう 全知全能の神に」

なにかを決めたような顔で父はこちらを見て 話し始めた

「よく聞け、メッシお前は 転生の魂と器をもっている。だが器にはいるのは魂のみだ全てを持って行くことは出来ない そしてその方法は私たち血の繋がった者を道として印しその道を歩くのだ。」


??

「何を言ってるのかわからないよ 父さん」

「あなたは刻を超える存在なの あなたは人類を超えた存在なのよ」

母さんまで・・ 何を言ってるのか全然わからないよ

「あなたは私たちの血族の終着点」

「その世界がどうなっているのかはわからない だがお前がいれば人類 いや私たちのやってきたことは救われるだろう」


「待って!じゃあ僕の父さんと母さんって?ここにいるのは父さんじゃないのか?母さんじゃないのか?」

二人は優しく微笑む

「「私たち全ての因果を共にする者 それがあなたの父と母」」

「だから私は紛れもない父親だ!」

「そして私は紛れもない母親よ!」


「「さあ 手を取り合って! 私たちの血を道としなさい」」


光だ

父と母と手を繋いで 光の中に飛び込んで

それから・・どうなったんだろう

なにもわからない 記憶すらかけおちていく

器には魂しか入らない こういうことなのか

僕はまた 別の父と母の元に たどり着くのか


メッシ そう僕の名前はメッシ


「こ こ は ?」

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