想いの想い
お久しぶりです。
何とか書き上げてきました、確認はしましたが誤字脱字には注意してください。
お正月には前回書いたものの、大幅に遅れてしまいました。
待っていてくれた方、本当にすみません。
今後もこんな感じで遅れたりなんなりでgdgdになってしまうかもしれませんが、温かい目で見守っててください。
「こんなのとかどうでしょう」
きらきらと瞳を輝かせて、姫様は私に様々な衣服を勧めてくる。
正直、今までの生き方を後悔したのは今回が初めてかもしれない。
出される服が、どんなもので、私が着れるかどうかがわからない。
生まれてから、大半の時間を剣と勉学に当てていた。
衣類の類に当てた時間はその時間の中にはなかった。
今までの着てた服は、色も無く、模様も無いものが全部で、いま目の前にあるような縞々とかのものはない。
春夏秋冬似た物ばかりで、服の厚さだったり袖の長さが違うだけのものだった。
武器やらだったりなら、人に教えられるほどの知識量はあるつもりではある。
しかし服に関しては何も無い。
「女性らしく、美しく可愛らしく着飾らないといけませんよ~」
姫様はそう言う。
そういえば私は女性らしいと言われたことがなかったかもしれない。
女性の魅力の一つである美しさを磨いていなかったからだろうか。
基本的に、常に姫様のそばにいることが時間の中のほぼ全てを占めている私。
姫様と言うのは、この国で、一番美しい人だ・・・と、私は思っている。
実際の所、姫様の人気はすごく高い。
そんな人のそばにいる私も美しくならないといけないのだろうか。
少しの間、考えてみた…
そばにいる以上、私も表に出る事は多い。
そう考えた上で。
姫様に差し出された、『かわいい服』を手に取った。
・・・癖からか、どうしても動きやすさが気にかかる。
艶やかではある、色が綺麗だ。
私の単色の服よりかぜんぜん綺麗。
でも、少しゆったり、と言うかひらひらしてて少し動くたびに服がばさばさと音をたてる。
「う~ん・・・」
悩む。
「ど~かな?」
バサッと、カーテンが開かれる。
「姫様」
姫様は浮かない顔をしている。
私には姫様の見立てより似合っていなかったのだろうか?
「やっぱり、こうゆうのはダメかな?」
思いもかけない返答だった。
「浮かない顔してるしね、こんなのは騎士としてもあなたの気持ち的にもダメだろうなって」
図星である、読まれやすい性格なのかはたまた付き合いが長いからわかったのか。
「5年は一緒に暮らしてるんだからね」
「いいんですか?お店を出てしまって」
「ええ、お忍びだからあまり長い間出られないし、ばれてたけどね」
「今度は顔を仮面か何かで隠さないといけないかもしれませんね」
「そうしたらばれないでしょうけどね、万が一の時はあなたが助けてくれるのでしょう?近衛騎士さん」
「もちろんです」
「あなたは私から見たらぜんぜん弱くない、だってあなたと一緒にいたときに私が危ないって思ったことが無いんですもの」
胸に沁みる。
ありがたい言葉。
姫様の騎士でよかったと、嬉しく思う。
「自分が弱いって思うってことは目標になる強さがあるって事よね?」
「はい」
具体的な形ではない、でも、姫様の物理的な障害は私の力で取り除ける力は欲しい。
「あなたの目指す強さはきっとたどり着けますよ、騎士団長もあなたには目をかけています、まだまだ伸びるはずです、5年もたっているのにまだまだ伸びる幅があるって良く考えたらすごいことですよね」
「成長が遅いだけかもしれませんよ」
「自身を卑下しないで、あなたの近衛騎士という肩書きが泣いてしまいます、国の王の娘である私を守る二人の女性騎士のうちの一人なんです、騎士や兵士はこの国の中でも多いです、女性という条件を足してもまだ多い、その中の一人なんです」
今も騎士や兵士は平和なこの国を巡回している、私みたいに姫様を守ってあげたいと言う信念を持って騎士や兵士を目指した人もいるのだろうか。
「きっといるはずです、だってあなたに惚れこまれた私なんですもの」
目の前に悠然と建つ城の中にも騎士はいる、兵士と言うくくりなら世界中にいる。
「皆それぞれ信念があるはず、国を守る、人を守る、名を上げる、お金のため、善し悪しはともかく、常に身体を鍛えて無くならない任務と言う名の厳しい労働、無くなるかもしれない命を天秤にかけて騎士をしているはずです」
「私は・・・」
「私はあなたが大好きです、命を賭けて私を守ると言う意志とそれを実行できる強さを5年もの間近くで見続けていたら惚れてしまいました、私はあなたがいるだけでこの国の姫としての重責をこなしていけそうな気すらしてきます、あなたは私を守れるように必要なことをしてください、私なら大丈夫です、だってあなたに身も心も守ってもらっているから」
泣くのは夜にしよう、ベットに寝転がって今日のことを思い返しながら泣いておこう、だから今はないちゃだめ。
姫を送り届けたら訓練しに行こう、剣を振り回して走り回って、とにかく訓練こなしていこう。
強く強くなる、騎士団長も超えてみせる、ずっと強くなって姫様を守るこの役割に殉じよう。
姫様と過ごしてきた時は長いけど、その時間より長い時がたっても忘れないでいよう。
姫様の私への信頼を告白された、そこまで思われて嬉しいどころじゃない、幸せ。
この嬉しさを糧にして頑張っていかないとばちが当たる。
「私は・・・姫様を絶対に守れる盾になります、そのために絶対頑張ります」
「要するに最強の盾ってことですね、私は傍でずっと待っていますから」
と言うわけで、お話を進めようと気張った17話。
相変わらず展開は速い(超展開)ですがいつもの事ということで平にご勘弁を。
次回は、
がんばりすぎてるほどがんばっている彼女にひとつの任務が。
王道展開を頑張って書けたらなーと思っています。(あくまで予定です、急遽変更になる可能性もあります)