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双子の兄を助けにいきますが、世界の破滅につながっているようです。  作者: 結光
1章

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やっぱり



私たちは、ふかふかの真紅の椅子に座るよう促された。触れると、さらさらとした手触り。高級な素材で作られているのがすぐにわかる。座るだけで、背筋がしゃんと伸びるような気がした。


「本当に久しぶりね。ルネさんが妊娠の報告に来てくれた時以来かしら」

皇后陛下が、にこにこ笑顔でこちらを見つめている。まるで、ずっと前から私たちを知っていたような、そんな優しい目。


部屋は会議室のような造りで、中央には大きな長方形の机が置かれている。机の右側には皇后陛下と陛下、左側には父上、母上、カル、ルイ、そして私。まるで、物語の中の王族の会議に参加しているみたい。


「無事に育ってくれて、本当に嬉しいよ」

陛下が口元をにかっとさせて言った。

「私は二カル・カタルド。三人のおじいちゃんで、ニイヤルの父だ。よろしくな」


――二カル・カタルド。やっぱり、教科書に載っていた陛下の名前だ。

でも、私たちの苗字はリストン。どうして違うんだろう?ふと、疑問が浮かぶ。何か意味があるのかもしれない。


「隣は妻のハナン・カタルド。三人のおばあちゃんで、ニイヤルの母だよ」

「よく来てくれたわ。さあ、お菓子でも食べながらお話しましょう」


いつの間にか、侍女たちが静かにお菓子を運んできていた。クッキー、マカロン、果物の砂糖漬け…見たこともないような種類が並んでいる。父上――いや、ニイヤルがそれをちらっと横目で確認し、私たちに目線を送ってきた。


三人で、こくりとうなずく。


そのとき、ふと私は思い出した。

――あれ?陛下と皇后陛下が、祖父母?

そんなこと、誰も教えてくれなかった。公爵家のはずなのに、どうして王族と血がつながっているの?

私たちの苗字はリストン。なのに、父上は“カタルド”と名乗った。どういうこと?何が本当なの?


頭の中が真っ白になった。思考が追いつかない。心臓がどくんと跳ねる。

まるで、物語の中に迷い込んだみたいだ。


「えっと、カ――」


「カルから順番に紹介できるかな?本当の属性と名前、年齢、好きなことを言える?」

陛下の声に、カルがすっと背筋を伸ばした。


「カル・リストンと申します。属性は白属性です。六歳です。好きなことは外で遊ぶことです。よろしくお願いします」


「外で遊ぶのが好きなんだね。何して遊ぶの?」

陛下が興味深そうに尋ねる。


「鬼ごっことか、日向ぼっことか、大好きです」


「そうかそうか。私のことは“おじいちゃん”って呼んでくれ。よろしくな」

陛下は左手の親指を立てて、ぐっとポーズ。なんだか、ちょっとお茶目。


次はルイ。空気を読んだのか、そっと口を開いた。


「ルインス・リストンです。属性は金属性です。二歳です。好きなことは絵本を読むことです。よろしくお願いします」


――そうそう、言い忘れてたけど、ルイの属性は“金属性”ってことにしてるの。本人はそう思ってる。でも、本当は…。


「絵本が好きなのね。『裸の王様』とか読んだかしら?ああいう人にはなっちゃダメよ」

皇后陛下が冗談交じりに話しかける。


「もちろん。そんな人にはなりたくないです」

ルイが微笑みながら答える。


――ルイ…。君、まだ二歳だよね?

私は前世の記憶があるから、ちょっと精神年齢が高いのはわかる。でも、ルイは?言葉を話し始めたばかりのはずなのに、なんでそんなにしっかりしてるの?


不思議で仕方がない。あっ、そういえば次は私の番だった。


「リアンナ・リストンです。属性は虹律属性です。ちなみに、ルイは時属性です。年齢は二歳で、好きなことはルイと一緒で本を読むことです。よろしくお願いします」


言い終わる前から、空気が変わった。

私以外の五人が、目を見開いている。いや、属性を言った瞬間から、みんな驚いていた。


「え…リア。なんで“時属性”のこと知ってるの?」


最初に声を出したのは母上だった。口元を両手で押さえ、肩をわなわなと震わせている。


――続く


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