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双子の兄を助けにいきますが、世界の破滅につながっているようです。  作者: 結光
1章

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目が覚めると…どこですか?

 『なにしてるの、ちょっと』

夕暮れの道。突然、クラスメートのういなちゃんが車に()()()引かれようとしてているところを目撃してしまった。


わざと...?わざと車に引かれようとしてるの…?


頭が真っ白になった。


どうしてそんなことするの?誰も気付かないの?


彼女が道路に出る前に間に合うようにと必死に願いながら走った。とにかく走った。


間に合え、間に合え、間に合ってー!


衝突する瞬間、私は彼女を突き飛ばした。


「よかった…」

かすれる声でそれだけを告げると、全身が引き裂くような痛みが私を飲み込んだ。


私は夢を見ていた。

教室の隅に、ういなちゃんがポツンと座っている。いつもひとり。髪は少しぼさぼさで清潔感も少し欠けていた。10段階でいえばせいぜい3ぐらい。


彼女とは少し話したことがある。確か、本が好きっていう話。ミステリーが好きって言ってた。私も時々本を読むから話が合った。思ったよりも話しやすくて…中学生とかのときはクラスの中心とかにいたのかなと思った記憶がある。でも、私はほとんど仲いい子たちと話していたからういなちゃんはいつも一人だった。気づけなかった。彼女がそんなに苦しいるんなんて。

胸の奥から罪悪感がじわじわとあふれ出してくる。ういなちゃん、今大丈夫なのかな…。


ーん?

夢から覚めると、目の前には白い天井。


「奥様!リアンナ様が目覚められました。」


リアンナ?わざと?誰?どこ?

頭のなかに疑問符がいくつも浮かぶ。


「まあまあ。やっぱりかわいいねえ。」

にこにこしながら近づいてくるのは、美しくて可愛らしい女性だった。ひまわりみたいな明るい笑顔と、水のように白い肌が印象的だった。目はエレナルドグリーンの色で透き通るように美しい。そして、髪色は白に近い明るめの金色で月光のようだ。肩から腰の中間まで流れる髪が光を受けてきらめいている。


「ルインスはどうかしら?」


奥様?みたいな人が隣のベット?に手をのばした。 


「うー」となりから高い声が聞こえてくる。


「いいこねー。」「やっぱり、双子だわー!そっくりだもん」


奥様が声をあげた。隣に双子でもいるのだろうか。ルインス?双子?私の脳内には新たな登場人物が追加される。


そして、足音が近づいてくる。

「カル!あなたの弟と妹だよ。」「こっちがルインスでこっちがリアンナ」


奥様?が手のひらを向けながら言う。気配はするけど、背が低いせいかこちらからは顔が見えない。というか私、体が自由に動かせられない。んん?そして、いま奥様大事なことを言った?

()()()。』そして『()()()()()()()()()』聞き間違えではないと思う。つまり、私はリアンナで隣には双子の兄弟がいて、母上がこの美しい人で…ってことは私、転生した?(多分)ああ、やっぱり死んじゃたんだ。ごめんね、お母さん、お父さん、妹、そして友達。次々と顔と声が浮かび上がってくる。でもね、人助けしたんだよ。いいことしたんだよ。ういなちゃんを恨まないでね。心の中でつぶやいたが届いたのかはわからない。もやもやした気持ちは晴れないままだが、いまさらどうのこうのできることではない。


「ねー、ははうえ。ちちうえよんできていい?」「ええ。もちろん。」


カルの気配は部屋から消える。え?ちちうえさん呼びに行くの?カル君。ここは、異世界かヨーロッパかわかんないけど怖そうな父上さんが出てきそうで妙に緊張感が走る。ドキドキしていると、いつの間にか男の人が私の目の前に現れた。 


「ちちうえ。こちら僕の弟と妹です。」


…イメージと違った。


もっと怖くてごつくて、暴力的なタイプかと思ったらー


驚くほどイケメンだった。漆黒の髪に、空を映したかのような瞳。雪のような白い肌。前世ならセンターパートの髪型で、唇はリップを塗ったかのように艶やか。


「かわいらしいな。」そうつぶやくとカルが自慢げに言う。



「ぼくのおとうとといもうとだもん。いいこだよ。」と嬉しそうに言う。


父上がふっと笑った。


「ルネ。体調は大丈夫か?」母上に話しかけている。


そうだよね。普通出産したらたくさん体力使うもんね。しかも、双子。大変だったに違いないのに…ここにいて大丈夫なんだろうか。


「大丈夫だわ。けど、少し休ませてもらおうかしら。」


「そうしたほうがよい。カルも勉強の時間では?」


カルがギクリと肩を震わせた。もちろん、リアンナには姿が見えていないが。 


「そ、そうですねー。はははー」


あからさまに棒読みだ。がんばれ!カル!心でこっそり応援したのだった。

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