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帰り道と雑貨屋  作者: 春夏 秋冬
7/7

『帰り道と雑貨屋と』

僕らは給食の時間、沢山の話をした。


皆と、先生も入って、本音で。




授業も終わり、下校時間。


いつも一人で帰っていた、この帰り道、石畳はもう見ていない。




いつも前を歩いていた三人は僕の隣を歩いている。


名前を呼びあって、ふざけあって、笑って、ちょっと怒って。


少し先の夏休みの話とか、もうすぐ始まるプールの話とか。


嬉しい、楽しい、好きじゃなかった時間も、大好きな時間に変わる。




僕らはいつもの交差点で別れる。


いつものように家を少し通り過ぎ、小さなお店に向かう。




カランカラン


「ただいま」


「おや、おかえり。なんだか今日は楽しそうだね。」


「僕、友達出来たんだよ。クラスの皆、僕と友達になってくれたんだ」


店主は驚いたような顔で僕を見る。


「そうか、よかったね、本当に良かった。」


店主は涙を貯めながら僕に笑顔で伝えてくれた。


「ありがとう、ずっと見守ってくれて、愛してくれて、ありがとう。」


二人で泣いた、母が来るまで泣いていた。


学校での事を二人に話した。


友達がたくさん出来たこと。


一緒に休み時間遊んだこと。


給食をみんなと机を合わせて食べられたこと。


名前で呼んでほしいと言われたこと。


あの三人とも友達になって一緒に帰ったこと。


明日、一緒に学校に行く約束をしたこと。




また泣いた。


父が来るまで泣いた。


父にやさしく抱きしめられ、抱っこされて、家に帰った。




僕はやっぱり皆に愛されている。


友達もいる。


親もいる。


先生も。


雑貨屋さんも。




これから先、何があってもそのことを忘れずに生きよう。


俯いて歩く前に、自分の気持ちをちゃんと話そう。


伝わらなくても、状況が変わらなくても、伝えなきゃ何も変わらない。


だから僕は、皆に愛されている事を忘れず、愛してることを伝えて。





あとがき


この物語はここで終わります。


初めての作品なので読んでいただけた皆さんの目にどう映ったか、不安です。


ですが、応援を頂くことが出来、とても嬉しく、楽しく書くことが出来ました。


次の作品も書きたいなと思っております。


その際、また目に留まることがありましたら、読んでいただけたらと思います。


ありがとうございました。

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