二月二十五日 謎テクノロジー
五十六日目の三分の三です
「えっとー、青い髪の美人さんがルナ。金髪の童っ娘がルアン。どっちも軍人扱いの民間人でメンバーズ」
「童ってなんだ!? 童って!!。ユカの方がよっぽどチビじゃんか!」
金髪さん。ルアンが怒った。
そりゃ、小学生に中学生が子供って言われりゃ怒るよなぁ。
「ぶっ… 小学生と中学生…って。あはははははははははははははははははははは」
美人さんに大ウケしちゃった。
「鹿乃子!? 酷くない!??」
「中!?…小学生のユリカよりはマシかぁ…」
ユリカは憤慨。ルアンは…納得しちゃった? 想定外だ…
「鹿乃子ちゃんって事は、ユリカが拾った神様を取り込んじゃった新人メンバーさんで合ってる?」
「取り込んだんじゃなくって融合しちゃった、で、それ以外は合ってる」
「了解。よろしくね」
「此方こそ、よろしく…。口調、これで良い?」
「大丈夫ー」
と言う訳で、自己紹介も無事終了。
「わたし一人、被害甚大なんだけどー!? ねえ。鹿乃子ー! 聞いてるー?」
聞いてる聞いてる。いつものことじゃんよ。ユリカ。
「「あはははははははははははははははははははは」」
ルーちゃんコンビが大爆笑。
「「だから、一纏めにするの禁止!」」
駄目だったらしい。
「さて、さつきちゃんとこへご挨拶に行きましょうかー」
そう言って立ち上がるお二人。なんで?
「何ー? わたしがテレポートで送るー?」
ユリカも怪訝なお顔。
「スペースポート。着いてるよ」
背後になってたでっかいスクリーンを指差されて振り返って見たら、お城の横の宇宙港に着陸済み…
「「いつの間に…」」
ユリカと二人でフリーズ中。
「あはは。揺れないでしょー。二人が乗った瞬間から移動開始してたんだけど、気が付かなかったみたいだね」
等と宣うルアン。
えー? 地面に立ってるのと変わらなかったんですが?
着陸時の衝撃とか、何処へ行った?
動いてる感触皆無。微塵も揺れなかったぞ?
此の星に乗ってきた宇宙船、着陸した時に結構揺れたんですが。
最新式の重力制御装置なんだそうです。
謎テクノロジー、すげー。
二人に機内を案内されてボーディングブリッジが接続されたエアロックへ移動。
二重のドアかと思ったら、船内側はエアシールドで代用してるんだそうで、外側のハッチだけだった。
ブリッジを通って宙港へ、いろんなゲートをひたすらスルーしてあっさり通過。
わたしが此の星へきた初日のあれやこれやは、一体何だったのか…
責任者を捕まえて、小一時間ほど問い詰めたい!
主にレマちゃん!
「レマちゃん、なんか恨まれてる?」
「鹿乃子が越してきた日に必要なはずの説明放棄して放り出した…」
「「あー…」」
なんか三人でこそこそ話してる。聞こえてるよ。その通りだよ!!。
「「レマちゃんらしい…」」
通常運転なのか!? 吃驚だ!
それは置いといて、四人で歩いてて思ったんだけど…
「ルナが男だったら親子四人で家族旅行?」
「あはははははははははははははははははははは」
「「鹿乃子!!?」」
ルナが爆笑。お子様ペアが怒った。
ごめん。
でもな? 身長差がこう… ちょうど良い?
「「納得出来ちゃうから、止めて!!」」
はい。
「二人とも、百五十届いてないからねー」
さりげなくルナが追い打ち。
「「ルナ(ちゃん)!!??」」
結構、容赦なしだった。
ベルトウエイ、別名、動く歩道で移動中の現在、メッチャ注目されてますな。
はっはっは。
道中、大騒ぎしつつ、さっき集まってた部屋へと帰還。
「「たっだいまー」」
「お帰りなさい。ご苦労様」×沢山
わたし、何にもしてないけどね?
「おー。大勢揃ってるねー。みんな、ひっさしぶりー」
と手を振りながら、ルアンが入室。
「みんなご無沙汰ー。さつきちゃん居るー?」
とルナ。
「ルナ、こっちー!」
部屋の奥、会社の重役さん達が固まってる所でさつきが手を振っている。
色々、状況説明が為されるんだろうな。
どの重役さんも、外見は若僧なんだけど。
年輪は詰まってますよ?
ところで、わたしは帰って寝たいです。周りの緊張感にあてられて疲れたよ。
「お前、ぜんっぜん緊張してなかったよな?」
カミーラ。だから、周りの緊張感で疲れたんだよ、わたしの緊張じゃない。
「…あぁ、そうなんだ」
なんか疲れ果てたって表情になった。
あり? わたし、何かした?
黙って首を振ってらっしゃる。あれー?
ま、いっか。
「あはははははははははははははははははははは。何この娘。さっきから超面白いー」
ルアンにばかうけ。なんでだよ!
「日々、笑いに満ちてます」
ちょっと!? アルファ!?
「そこんとこ。詳しく!」
と、アルファを連れて隅っこに向かうルアン。
あー。メグとNINJAが付いてった。
まあいいや。
「「良いんだ?」」
ユリカとカミーラが驚いてる。 いつもの事じゃん。
どうせ、有ること有ること面白おかしく話すんだろうし。
「いやー、そこは[有ること無いこと]なんじゃー?」
みんな、無いことは言わないでしょ? ユリカ。
「あー。そだねー。合ってるのかー」
正確さは判んないけど。
「嘘は言わないと思うー。多分」
言うべき事でも言わないことがあるだけだよね?
「そうそうー」
「良いのか? ホントに、それで良いのかよ」
カミーラが心配してくれている。ありがたや。
てか、…真面目だよね? この人…
「カミーラだもんー」
「だよねー」
「おい!?」
「「あはははははははははははははははははははは」」
ユリカと二人で爆笑しちゃったよ。
結局、ほとんどのメンバーは此所に残って対策会議。
香歩ちゃんや学園長、薫君は既に姿がないし。
レマなんか、最初っから居ない。もしかしたら、職場で仕事中かも知れない…無いな。
現在、わたしとミュウは二人だけ手持ち無沙汰。
「ミュウ、帰ろうか?」
頷くミュウ。
「ユリカ。ミュウと帰って休む。用事があったら呼んで?」
「え!? あー、まあ良いか。気をつけて帰ってねー」
「ハイよー」
と言う訳で帰宅です。
「「ただ今」」
「オカエリナサイ マセ」
玄関で、ウイーが出迎えてくれた。
「他のみんなはお城にお泊まりだって」
とウイーに告げた。
「オヤ ソレハ テマガ ハブケテ アリガタイ」
ぶっちゃけた!?
ミュウが固まっちゃったよ?
「バンゴハン ハ フンパツ シマスネ」
と言い残して去って行く。
随分はっちゃけて来てるなー。ウイー。
ミュウは頭をぶんぶん振ってる。縦に振って横に振って縦…混乱してるのか?
「ミュウ。あれはサリーの悪戯の所為。ミュウは悪くないよ?」
ミュウの両肩に手を置いて、目を見つめてそう告げる。
「ミュウは、悪くない?」
目を見たまま頷くわたし。
「うん。ミュウのせいじゃない。ミュウは悪くない」
良かった。元に戻ったよ。
一旦着替えて時刻を見たらばもう夕飯時。
ダイニングに行ってみればウイーが万全スタンバイ。
ミュウが部屋から出てきて、夕飯開始となりました。
プチコースメニュー。
大変美味しゅうございました。
ウイー。有り難う。
明日は一日、星系単位でお休みにして安全確認だとか言ってたので、わたしは、寝る。
ミュウは、例のマシンの新しいプログラムを組んでみるとのこと。
日付が変わる辺りまでにしてね?と言ったら「えへへ」と言って誤魔化された。
明日の朝、早い時間に何かやってたら徹夜したんだと判断しよう。
大浴場は年中無休で湯が張ってあるんでそっちへ向かう。
脱衣所で衣類を脱いでたらミュウも来た。
一緒に暖まってしばしノンビリと。
出がけにもう一度「無理しないで」と声を掛け自室に戻る。
さて、明日は平穏でありますように。
それでは、おやすみなさい。
五十七日目に続きます




