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鹿乃子の日常奇譚  作者: みゆki
星暦二千百十一年二月
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二月十七日 中間考査

四十八日目の前半です。

 星暦二千百十一年二月十七日 火曜日


 お早うございます。


 隣にユリカが寝てるんですがね。


 あぁ。そっか。ユリカの膝枕(ひざまくら)で寝落ちしたんだった。


 大体が、ベッドの上だしなぁ。ユリカの部屋かね?


 わたしがユリカの隣に寝てた。が正しいのね。


 いつもユリカから漂う香りが部屋に漂っててなんだか新鮮。


 何となく落ち着く香りに鼻をスンスンしてたらジトっとした視線が。


「変態さんだー」


 振り向いたらユリカから痛恨の一撃。


「……否定出来ない。ごめんなさい」


「あはははははははははははははははははははは」


 明らかに反省すべき行動。精神的ダメージがでかい。笑い飛ばしてもらえて幾分(いくぶん)罪悪感が軽くなる。


「着替えてきてねー。朝ご飯にしよー」


「判った。昨夜(ゆうべ)は有り難う」


 ベッドを降りてユリカの部屋を出る。自室へ移動して着替え。


 ダイニングに移動したら朝食の準備は完了していた。


 今朝はかおりが当番。ふつーの朝食。


 昨日の今日なのでなんだか嬉しい。


 そう言ったら、かおりに笑われた。しかも大爆笑。


 有り難う、と、(いただ)きますをして食事を始める。いつもの事ながら、食べ始める時刻が各自バラバラ。


 まだ登校時刻には余裕があるのでノンビリ戴いてるよ。


 ユリカ、メグとアルファ、ルミの順にやってきて各自、戴きます。


 粗方(あらかた)わたしが食べ終えた頃さつき、ミュウ、ユリア、(ミユラ)とサリーがやってくる。


「今日の夕飯当番で一回りなの。明日の朝は又じゃんけん決めをお願いしますね」


 全員集まった所でかおりが食事当番一回りの報告。


「明日の朝は、わたしやるよ。どうせじゃんけんしても真っ先に負けるし」


 と宣言するわたし。じゃんけん弱いんだよ。いや、ホントに。


 ユリカとメグとミュウとかおりが肩をふるわせて横を向く。へいへい。思うがままに笑うと良いんだよ。


「頑張って。いろいろと」


 アルファは優しく背中をポンポンしながら(はげ)ましてくれる。有り難う。


 いつもの調子で学園にお出かけ。もとい。登校。


「おはよー」


 とホームルームに到着してみんなといつものお喋り(しやべり)専ら(もつぱら)聞いてる方だけど。


 やがてベルが鳴ってなばちゃん先生登場。


「週末の中間考査(こうさ)ですけどー 高等部からは各教科とも教科書や資料持ち込みOKですから伝えておきますねー」


 等と爆弾発言。中間考査週末? 聞いてないよ!!?


 吃驚(びつくり)して固まってたら、なばちゃんが気付いた。


「あらら? 鹿乃子(かのこ)ちゃんどうかしましたか?…って 中間考査の予定伝えた日にお休みでしたねー そういえば お伝えするの忘れてましたー ごめんなさい」


 がっくりと机に突っ伏すわたし。大爆笑のホームルーム。ユリカたちは元々知ってるらしい。知らなかったの、わたしだけー。


 まあ、今日知れたからいいや。前日だったら爆発してたかもしれない。


 ああ。そうか。だからジーナも聡美(さとみ)も自習頑張ってるのか。気がつけよ。わたし。


 後で何教科あるのか訊いて(きいて)おかないと。


 取り合えず、ハプニングは其れ(それ)だけで放課後です。


 中間の科目は数理社会に語学。国語って区分はないそうで。この星では専ら日本語。時々、銀河共通語。


 共通語の方は本家(ほんけ)地球で、石沢さんにしっかり教えてもらった。取り合えずふつーには話しが出来る。有り難し。


「メンバーズの部屋行った方がよさげ?」


 ユリカに訊ね(たずね)る。


「んにゃ? 自習しててだいじょーぶだよー」


「了解」


 平気らしいので昨日に引き続き学習スペースへ。


 アルファとメグとジーナと聡美。麗華(リーファ)静香(しずか)が加わった。


 人数が増えたので一回り大きな部屋を借りる。


「大先生が二人もいるって凄い(すごい)好待遇(こうたいぐう)だよね!」


 と静香の(べん)


「教員免除は持ってないですよ?」


 と不思議そうなアルファ。


 其の儘(そのまま)でいて下さい。


 前日から引き続き、二人はドリルの問題に解答中。わたしは教科書の確認。アルファは論文を閲覧(えつらん)でメグは相変わらずお茶してのんびり。麗華と静香はしばし考えた後教科書を開いて苦手(にがて)な所の復習かな?


 しばらくはページをめくる音とペンを走らせる音、カップの音だけが聞こえていたが、一時間ほど経過した時にジーナが声を上げた。


「出来たー。完ぺきー」


 え? 一時間で三学年分のドリル終わったの? 早くない?


「計算速かったねー。ページめくる速度、見ててびっくりだったよ」


 とは、メグの感想。


「みんな一息入れたらどうかな?」


 そう言いながら、人数分のお茶を配ってくれる。


「メグちゃん有り難う」


 麗華がお礼を言いながら受け取る。


「「「「有り難う」」」」


 他の面々もお礼を口にしつつ受け取ってしばしの休憩。


「ジーナの計算速度が異常だった件」


「間違ってるとこが判って正解できるようになったら楽しくって。時分でも吃驚な位計算速かったよ」


 アルファの言葉に応えルジーナ。思った通りに答えが出せる様になってテンション上がっちゃった模様。


「聡美はどんな具合?」


「大丈夫。今のところ全部正解出来てるよ。みんなに感謝だよ」


 此方(こちら)も順調だそうです。


「麗華と静香は何を復習中なの?」


「公式の使い方。どの問題でどれ使えば良いのか判りにくいのがあって」


「わたしもその辺がよくわかんないかな」


 メグの質問に答える二人。


「この問題なんかも、これ使えば良いのかこっち使えば良いのか悩んじゃう」


 と、問題を読みながら考え込む静香。


「こっちで良いんじゃないのかな?」


「うん。合ってる。けど、なんでこっちだと思ったの?」


 アルファが確認すると、


「何となく?」


 それは当てずっぽうと言うんじゃないか? 麗華。


判る(わかる)範囲(はんい)で計算式書いてみてよ。問題読みながら順番に」


 メグに言われて問題に沿()っていくつか方程式を書き出す二人。


「おや?」


 何となくひらめいたのか麗華が式を(まと)め出す。


「そうそう。静香も共通項を纏めてみて?」


 更にメグの説明で、しばしああでも無いこうでも無い、と悩んだ後声を上げる静香。


「あ」


「そうそう。そこまで(まと)まればどの公式が当てはまるか判るでしょ」


「問題からいきなり公式を選ぼうとしても判らない事の方が多いから、一度式に書き起こしてみればわかりやすいんじゃないかな」


「「やってみる!」」


 再び教科書片手に問題集を解き始める二人。


「とっかかりが判れば面白いんだよね。このレベルの数学って答えが一つだから」


 アルファの言葉にメグがうんうんと頷いている。


「もうちょっと先で又悩むんだろうねー」


 というめぐの言葉に、ビクッとした後、不安げな視線を向ける四人。


「今の問題がしっかり解ければ大丈夫だから。メグも脅かさないの! 又苦手意識持っちゃうだろ」


「あはははは。ごめんごめん。分かんなくなったら直ぐ訊いてくれればいいから大丈夫」


 ほぅっと溜息(ためいき)をついて脱力する四人。


「意地悪する人は嫌いだよ」


 ぽつり。と(こぼ)すアルファ。


「いやー。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさいー!」


 アルファの一言で大混乱のメグ。絶賛土下座中。


「「「「あはははははははははははははははははははは」」」」


 大爆笑の四人。


 アルファ。ナイス。グッジョブだよ。


 その後、特に混乱する事もなく、四人とも問題に解答出来たみたい。

後半に続きます。

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