二月二日 なばちゃん
三十三日目です
星暦二千百十一年二月二日 月曜日
お早うございます。
ユリカの家にて、共同生活を始めてから最初の登校日。
まあ、かっこ付けて言ってみた。翌日だけどね。
登校ルートが不明だったのだけど、ユリカに訊いてみたらアパートの時と似た感じ。
ちょっと遠くなってるけど、緑地帯の公園部分を横切るルート。
言われてみれば当然なのだが、学園に通学する生徒、かなりの人数になる。
当然、徒歩通学を選択する生徒も結構おりまして。
ところが、住宅街がべらぼうに広い。
一軒一軒に割り当てられた敷地がとにかく広い。
聞くところによれば、最低九百平米は有るとのこと。
当然通学距離も、学園のある区画から反対側の端に家がある人は、十キロ以上になることに。
まあ、自転車や、コミューターでの登校が一般的。
大部分はバス型のコミューターで通学してるけれど、一部の運動部員を中心に、徒歩又はジョギングで通学する者も一定数存在する。
わたし達みたいなのも居るし。
その様な奇特な学園生徒のために、緑地帯の公園が学園前に集中して設置され、歩道も学園に向かって整備してあるとのこと。
奇特な生徒呼びされていると言うのはこの際無視するとして。
これは、初等部、中等部にも当てはまるそうです。
元気な児童生徒は結構いるらしい。
結局、いつもユリカが使っている公園通過ルートで登校することに。
公園に入っていきなり吃驚した。
両手を振って出迎えてくれる[タウンスイーパー]が一人。
「え?あれ?なんで貴方が此所にいるの?」
「カノコサンガ ヒッコシサレタ トシリ、ココノタントウ[タウンスイーパー]ト バショヲ カワッテ モライマシタ」
「「「「ぇえーー??」」」」
「ワタクシハ、カノコサンヲ オミマモリサセテ イタダキタイデス」
とんでもないことを仰いましたな。この[タウンスイーパー]さん。
やはり、先日まで登下校で挨拶していた公園出入口の個体で間違いなし。
君まで引っ越して来ちゃったのかー。なんだかとってもうれしいです。
「鹿乃子はロボット誑しの称号を手に入れた」
ルミ。変な言いがかりはやめよう。
「「いやいやいや」」
かおりとユリカが首を振る。かなりの高速で。専ら横方向。
「多分、こんなことをしでかした[タウンスイーパー]この個体が記録上初めてですからね。鹿乃子ちゃん」
かなり興奮気味のかおり。
「そんな判断出来るとは思ってなかったー。本気で吃驚だー」
「ソコマデ オドロカレルノハ サスガニ シンガイデスガ? ユリカサン?」
ユリカの台詞にツッコミを入れてきたぞ?なにげに凄いぞこの子。
ユリカは[タウンスイーパー]を指さし、口をあんぐりしたまま固まった。
そこそこ珍しいことらしい。
「「「史上初です。もっと驚け?」」」
いやー、何事も始めの一回は史上初だしなあ。
「「「当たり前みたいに言うけど違うから」」」
変だな。お気に召さないらしい。
「わざわざ引っ越しに付き合ってくれた君、せっかくだから、出会いの切っ掛けの木の枝をもじって[ツイッギー]と呼ぶことにしたいんだけど。良いかな?」
「カンゲキデス!キョウカラ ワタクシ、[ツイッギー]ト ナノラセテ イタダキマス。アリガトウ ゴザイマス。カノコサマ」
[さん]が[様]に変わった。
あれぇ?
「「「ぇえー???」」」
後ろで三人が頭を抱えているっぽい?
「アノー」
「はいはい?」
「ミナサマ、シギョウジカン ニ オクレル ノデハ?」
「「「「あーっ!」」」」
そうだった!
「またね。ツイッギー」
「オキヲツケテ」
手を振って急いで走り出す。
思わぬ伏兵にしてやられたよ。
「「「鹿乃子が引っかき回したんだよ」」」
「えー?」
「「「あはははははははははははははははははははは」」」
笑いながら走る三人が遅れる。
「置いてくよー」
「「「待て」」」
じゃれ合いながら学園に向かう。
なんとか間に合った。
そして、
「「「「お早う」」」ございます」
と
ホームルームに入って唖然。
なばちゃんめー。
私とユリカの席の中間に座席が一式。
で元の私の席に[μ]。増えた席に[かのこ]と張り紙。
私の席は通路部分で、それを挟んで左右にミュウとユリカ。これはひどい手抜きだ。
私の前、誰もいないじゃん!
と言うわけで、ミュウの後ろ、廊下側の一番後ろへと移動移動。
ミュウがちょっとしゅんとしてるけど これはないと思います。
なばちゃん許すまじ。
「鹿乃子ー。私がそっち行くよー」
とユリカが言うが、
「一番ちっちゃいのが最後尾はだめだと思います」
ときっぱり言い切った。何人か吹き出したやつがいる?
「一番後ろは今だっておんなじだよ?ってゆーかちっちゃいゆーな!」
両手を振り上げてユリカが怒った。
クラスは決壊した。
ユリカは腕を回してぐるぐる攻撃。
私がユリカのおでこを押さえて防御態勢。
決壊が更に進んだ。誰だ可愛いって叫んだやつ。
超可愛いんだ。訂正しろ?
「「「「超可愛いー。ユリカ最高」」」」
真っ赤になったユリカが抱き付いて顔を上げてくれません。
背中をポンポンしながらしばし堪能。
後からやってきたクラスメイトは異様な雰囲気に圧倒されて廊下から中には入れないみたい。
ごめんね。みんな。これも全て なばちゃんがいけないんだ。
「お早う!」
「おはよ。やっぱ鹿乃子が元凶か。この騒ぎ」
さつき お早う。
ユリア。登校するなりひどい言いがかりだよ。
全ての元凶は なばちゃんだと主張する!
しばらく辺りを眺めて、わたしとミュウの机を見た後、状況を察してぽつりと。
「なばちゃんか。許すまじ」
良かった。私とおんなじ結論が出た模様。
さすが名探偵ユリア。
「小学生になっちゃうから止めて」
なにげに詳しいよね。
黙ったまま隣を指差すユリアと隣で右手を挙げて左手で自分を指差すさつき。
やっぱり犯人はお前か。何にも捻りがないな。
「あはははははははははははははははははははは」
あ、ユリカ復活。正常運転に戻った戻った。
因みにミュウは付いて来れずに目をぐるぐるしてました。すぐ慣れるよ?
「ここから時々頭なでなでして良いですか?」
ミュウに訊いてみた。
「時々なら」
真っ赤になってOKもらえました。ひゃっほい。
「なんだか、鹿乃子の人格がどんどん破綻してる件」
五月蠅いよ。ユリア。楽しいんだからいいじゃない。
始業のチャイムが鳴って先生が来る。
ホームルームに入ってくるなり、
「あらあら? 鹿乃子ちゃんかミュウちゃんか一人はみ出しちゃうのが残念だったので 先生色々考えて机を置いたんですけれど お気に召さなかったですか? 残念ですー」
と、一気に。ノーブレスで。
「なばちゃんセンセー。考えてくれたのはうれしいけど、わたしが一人っきりの列を作るのは、とっても淋しいのでだめだと思います」
そう、正直に伝えると。
「やはりだめですかー わたしもちょっとそんな気はしてたんですよねー それじゃあ 今の並びでお願いしますねー」
のんびりと宣いまして。
「これは、絶対、[何にも考えてなかった]に一票!」
「追加で一票」×二十九人。
ミュウを除く全員の賛同が得られた。
ミュウはどうして良いのか判らずオロオロと。
「ばれちゃいましたかー あはははは」
さらっと白状してる辺りは、潔い。
朝の騒動はさておき、その後の授業は平常運転。無事終了。
そんなわけで、現在帰宅するため校門に向かっている所。
クラブはミュラ姫、カミーラ、ユウジ君ともに用事で部屋の管理者不在なためお休み。
今日から同居予定のミュウを伴い、五人で歩いてます。
公園に到着、移動速度はどうするんだろう?ミュウって付いて来られるのかな? と思っていたら、ミュウがふわりと浮き上がる。
で、その状態から両手を差し出してきたので、ユリカと二人で片方づつ手を繋ぐ。
そのままいつも通り走り出せば、おお。重さを感じない。
「ミュウの能力。レビテーション」
ルミが教えてくれた。
引っ張られて移動中の本人は、風を受けて気持ちよさそう。
いつもの日課で、あちこちの[タウンスイーパー]に声を掛けつつ帰る様子を、興味深げに眺めてるみたい。
そして、今朝の一騒動の主。ツイッギーのところでミュウが固まった。
「オカエリナサイマセ。カノコサマ」
「ただ今。ツイッギー。今日も一日ご苦労様」
そう挨拶して通り抜ける予定が、ミュウがツイッギーをしげしげと眺めて動かない。
「まあ、AI開発者としては気になるでしょうね。多分ですけど、想定していた学習能力範囲から逸脱しちゃってますか?この個体」
「とっても興味深い。この子が持ってるAIユニットでここまで自由に判断出来るようになるなんて。鹿乃子マジックと名付けよう」
「止めて?そんな所でわたしの名前使わないで?なんだかとっても危険な予感がするから」
かおりとミュウの会話が物騒なので全力で止めに入る。
「それはこの現象の検証が終わったら、要検討。ツイッギー。君のデータにアクセスするよ?」
「ショウダク シマス」
なんとか保留出来た。
ツイッギーに声を掛けてお腹の一部を開いている。
その後、携帯端末でツイッギーの何かを調べているらしい。
「後で君のサーバーに接続させてもらうね」
ツイッギーに向かってそう告げて、開いたお腹を元に戻し、端末をポケットに。
「ミュウサン デシタラ、モンダイ アリマセン。ゴジユウニ、オシラベ クダサイ」
ツイッギーは、そう返す。
交渉は成立した模様。
ようやく、移動が再開する。
「やっぱり鹿乃子は興味深い存在。思いもしなかったことに遭遇出来そうでとても楽しみ」
ミュウにますます気に入られたっぽいけど、なんだか方向が違う気がする。
「ミュウ。普通にお付き合いして?」
「もちろん。でもそれとは別に研究の対象として認定したよ」
「其れは嬉しくないー」
サンプル認定は回避出来なかった。
帰宅して、玄関を入って通路の正面。突き当たりにある扉の正体が分かった。
エレベーターの扉だった。
よく見たら分かりそうな物だ。右横に上下を指した△の押しボタン。扉の上には数字が表示されている。現在は[1]
二階建てだから無意識にエレベーターの可能性を除外していた模様。
で、何故判ったかというと、ミュウの部屋に行くのに必須だったから。
エレベーターに乗って地下へ降下。
そこにあった部屋の一つがミュウ専用。
中を見せてもらったら、ユリアの部屋の何倍もの数、大型端末てんこ盛り。
お仕事もこなさないとなので、ないと困るとの本人談。
今日の朝から、業者さんが大急ぎで設置したとのことで、ミュウはこれからセットアップ作業とのこと。
あれ?此所って地下?宇宙船の中?
「そうだよー。気が付いちゃったかー。残念」
何が?何が残念なの?ユリカ。
「気が付かなかったら色々揶揄って遊べたんじゃないかと…」
ぺしっとおでこをはたく。
「しなくて良いよ」
油断出来ない奴だ。全く。
「という事は、この家が建てられたこの区画は特別な場所?」
「やっぱそこまで気付くよね?鹿乃子。普段をみてると信じられない位、時々鋭いよね」
「時々は余計じゃね?」
「いやいやいや」
で、結局何がどう特別なのかは誤魔化されちゃうと。
「誤魔化さないよ?さっきのエレベーター、宇宙船のハッチを通ってるだけだよ?宇宙船に出入り出来ちゃうハッチの上に一般の人、住んでもらう訳にいかないだけだよ」
「他の場所にもあるんでしょ?」
「ほとんどは公園か公共施設にしちゃうから。此所は、ちょっと無理にお願いした」
納得した。まあ、緊急時の為の予防線だね。
「セットアップ終わったよ」
ユリカと戯れていたらミュウの作業が終わったと。
え?そんなに話し込んでたか?今。
「五分位じゃないかな?わたし思考型デバイス使うから結構速く済むよ」
何か、また判らない言葉が出てきたけど、仕事が速く片付くツールでOK?
「OK。理解が早くて助かる」
理解は出来てませんけどね!
三人で一階に戻る。
ルミが待ち構えていた。
「ミュウ、ホームシアターがある。行く?」
「行く」
手を繋いで走り出すミュウとルミ。
「晩ご飯が出来たら戻ってくるんだよー」
お母さんみたいに声を掛けるユリカ。
「「わかったー」」
と、二人の答えが返ってくる。
まるで遊びに出かける母と子の会話。
見た目はお母さん役の小学生とおままごとに付き合う優しいお姉さん?
すっかり意気投合してるね。
痛いな、脇腹を抓るんじゃないよユリカ。
殴るのも勘弁して。
足を踏むのも不可。
「かおりは行かないの?」
ひょこっとリビングから顔を覗かせた かおりに訊いてみる。
「昨日お腹いっぱいを超越しました。当分いらないです」
うん。知ってた。わたしも以下同文。
その後、三人で課題を済ませて夕食に突入。
ミュウとルミに[課題はやった?]と問い掛けたら、
「学校で片付けてきました」
とミュウのお答え。
「其れを写した」
とルミのお答え。
仲いいな。
かおりがこっそりお餅を焼き始めたのは内緒です。
「「声に出したら内緒じゃないよ」それに、まだお餅焼いてませんよ」
かおりとユリカのナイスな突っ込み。
声に出ちゃってるんだったね。
かおり、そのうち焼く予定あったんだね。お餅。
「違いますー。鹿乃子ちゃんの意地悪さん」
ルミがかおりとミュウを交互にみながらわたわた始めちゃうし。
「あはははははははははははははははははははは」
ほら。毛玉ができあがり。
「ルミちゃん。鹿乃子ちゃんの冗談ですよ。気にしない気にしない」
かおりがルミとミュウをなでなでし始める。
カオス空間ができあがり。
「三分間でお料理番組みたいに言わないで!鹿乃子が原因じゃん」
かおりさんはご立腹。
「ミュウ、お仕事ほっぽって学校通って平気なの?」
ちょっと心配だったので、この再確認しておこうか。
[放置されましたー]という声が聞こえるけどこの際 無視。
「当分大きなプロジェクトは予定されてないから平気。ちょっとした用事ならここからでも対応出来る」
まあ、でっかい端末いっぱいあったし、いざとなったらなんとか為るのか…
「うーん。あれは端末とは違うんだけど。 まあ、本格的にお呼びが掛かった場合、あの設備じゃちょっと足らない。あの部屋は九割方わたしの趣味に使う為の装置だから」
ミュウの趣味?、気になる。
「わたしは、新しい端末型デバイスの設計とか、AIモジュールとかの開発が趣味なの。遊びで作ってたら仕事になっちゃっただけ」
ごめん。訊いといてなんだけど、意味わかんない。
「昔の端末、[パソコン]とか偉そうな呼び方してたんだけど、凄く使いにくかったの」
そう言って、説明を始めてくれる。
「いろんな種類があって互換性がなくて、余計なことばかり詰め込んで、肝心なことがおざなりで。だから自分で全部使えるのを作ったのが始まりだよ」
「あ。聞いたことが有りますよ?。社員が面白い物作ったって、姫野の社長が商品化したら、あっという間に其れまでの機械駆逐しちゃったんですよね?ミュウちゃんが作ったんですか。吃驚ですよ」
かおりも知らなかったのか。
「パソコンのメーカーに恨まれるぞって言ったんだけど当時の社長が[使いにくい物作ってるから悪いんだ]とか言って強引に販売始めちゃった。しばらく市場が大混乱したのは懐かしい思い出だよ。後、当時、日本人がトイレットペーパーを買い占めてたのが今もって謎」
了解。姫野グループは当初からお騒がせ集団だった模様。
未だにやってんのか。日本人は。
それで、ミュウの機械と端末の違いはなんでしょう?
「地下のあれは[ワークサーバ]と呼んでる。端末の百倍から一千倍の性能がある高級機」
おお。わかりやすい説明を有り難うございます。
凄い物だって言うことは理解しました。
「どのくらい凄いのかは…」
判りません。
かおりちゃん。凄いんだって事が判れば良いんですよ。
「鹿乃子。潔いというか、割り切り方が凄いというか」
「ミュウ。鹿乃子の割り算は一番大きい位だけ残して切り捨てなんだよー。千割る三は三百なんだー」
ユリカ。そこまで極端じゃないよ。三百三十三までは計算するぞ?
「「あはははははははははははははははははははは」」
かおりとユリカが決壊した。
ルミは横向いたままぷるぷるしてるし、ミュウは手を叩いて大絶賛。
和んだ所で、一つ。手を叩くミュウを見ていて、大きな疑問を一個 思い出した。
「すっごく唐突なんだけど教えて?」
「「「「はい?」」」」
「さつきちゃんてエスパーさんだよね?」
「「「「はい」」」」
「この間、指先からバンバン出してたのって、何?」
「「「「あー」」」」
「なんで突然?」
「今ミュウが手を叩いてるの見て、なぜか唐突に思い出した」
ユリカの質問に答えたらほけーっとされてしまった。
ややあって、
「まあ、鹿乃子だしなー。あれはねー、超圧縮した空気」
?
ユリカ。雑!
「えーと、鹿乃子ちゃん。断熱圧縮ってご存知ですよね?」
「えーと、熱量の出入りが無い状態で気体なんかを圧縮すると高温になっちゃうとか言う?」
「そうそう。それをサイコキネシス使って指先に作った後、発射してるんですよ。プラズマ状態になって光ってるとか言ってた様に記憶してます」
「温度が高すぎて、シールドが消えて、金属も溶けちゃうんだ?」
「その様ですね」
かおりの説明を聞いて、わたしなりに理解出来たことを確認したら合ってたらしい。
「ルミちゃん!かっこいいね!」
「かっこいい!わたしもやってみたい」
一番好きそうなルミに振ってみた。
やっぱ乗ってくるよね!
「だめですよ!以前まねして大怪我したじゃないですか!忘れちゃったんですか?」
うわ。かおりが怖い。
既にまねしてたのか。
で、失敗してたんだね。ルミ。
そりゃ心配されるわな。
「熱かった」
「熱かったじゃ有りません。指先無くなっちゃったんですからね!カミーラちゃんが居なかったら指一本減っちゃってたんですよ?」
あー。そりゃ怒りますな。
「ごめんよ。ルミ。過去の黒歴史を」
「大丈夫。ほんの一部」
「まだ有るんかい!」
黒い歴史をえぐっちゃったかと思って謝ったのに!他にもやらかしてる模様!
「「あはははははははははははははははははははは」」
ユリカと、今まで怒ってたはずのルミが決壊。
きょとんとしてるルミが可愛い。
そのルミの肩をポンポンしてるミュウももっと可愛い。
まあ、時々思い出しては悶々としていた謎の一つが解明された。
他にもあった気がするけど、すぐ忘れちゃうんだよなぁ。
「あー!」
「「「「なんですか?」」」」
思わず叫んじゃった。ごめんごめん。
「椅子買うの忘れてたよ」
クラブルームに持ってく椅子!
「「「あはははははははははははははははははははは」」」
NINJA二人とユリカを撃沈した模様。
「椅子?」
意味が分からないミュウだけきょとんと。
「メンバーズクラブのクラブルームに置く椅子。みんな自分専用を持ち込んでるんだよ。わたしも欲しいなって。かおりが良い店教えてくれるはずが、先週さつきのとこであんなだったから忘れてた」
「わたしも欲しいな。明日にでも見に行こう?」
「良いね。一緒に行こうか」
「「「「うん」」」」
うお?唐突に乗ってくるな!? 吃驚するじゃないか!
「「「あはははははははははははははははははははは」」」
相変わらず沸点が低いな。
まあ、明日の放課後、予定も決まったことだし。
「そろそろ休みません?」
「割と良い時間だね」
ミュウも賛同してくれた。
まだ転がってるな。三人とも。
「お風呂入って寝よ?ミュウ」
こくりと頷いてくれたので二人でお風呂。
さあ出ようかという所に三人追加で湯船に引き戻される。
「お前らー。のぼせちゃうから放せー」
と、抵抗むなしく、ミュウと二人、長風呂決定。
二人揃ってふらふらになって、ベッドに直行。
そこは手加減が欲しかった。
それでは、おやすみなさい。
三十四日目に続きます




