一月三十一日 日付が変わりました
三十一日目です
星暦二千百十一年一月三十一日 土曜日
お早うございます。
やや眠いです。
外は良いお天気ですよ。
「おはよ…」
「お早うございます」
ルミに続いてかおりが起床
「ユリカー。なると書くぞー」
「ぅあい?悪戯はだめだよー?」
寝ぼけ眼でなんとか起床。
朝食を摂り、身だしなみを整えたら出発。
なんだかみんなの荷物がでっかい気がするけれど。
先ずは、ユリカの家へ
ユリカだけ制服なんで、着替えに寄ってからミュウのとこへ移動の予定。
ここからだと三キロ位あるそうで急いで走ろうか?と提案したら即却下。
コミューター拾って移動ですよ。
「どんな家?」
と訊ねたら、
「見たら呆れる」
ルミの答えがなんだかひどい。
「可愛い家ですよ?外観だけは、ですけれど」
かおりの答えでますます混乱。
「見れば判る」
本人の答えが一番雑。
ユリカが住んでる[なでしこ]ブロックは家族ごとの一軒家が建ち並ぶ地区。
いろいろな形の家が様々な色で建ち並ぶが、雑然とした感じはなく。安心感がある佇まい。
到着してとにかく呆れた。
「可愛いっちゃ可愛いな」
このブロックにおいて、四軒分の土地スペースに綺麗な芝生とフェンス代わりの低木。
二階建ての割と可愛らしい外観の一軒家。
クリーム色に塗られた木の板で出来た外壁に、明るい赤系の屋根は洋風瓦葺き。
屋根の中程に小窓があって、多分天井裏の小部屋なんだろう。
部屋ごとの掃き出しの大きな窓は、スライド式の淡い緑に塗装された鎧戸を模した雨戸付き。
壁と同色の窓枠にガラスが填まる。
そして窓の前、一階部はテラスになっている。
二階は一間ほど壁が引っ込んでバルコニー。
玄関は、此方も壁から一間ほど奥まって軒となっていて、ドアは鎧戸と同じ淡い緑色。
玄関脇に赤い可愛い郵便受けのポストが一つと、その下に荷物受けのロッカー。壁に埋め込まれている。
反対側に、可愛いデザインの傘立て。
木造に見えるけど鉄骨造りより丈夫な人工建材だそう。
「これで間口が三十メートル近くとか無ければな」
奥行きも二十メートル程度あるそうな。
「こんなでっかい家、必要?」
「いらないねー」
一階の建築面積が百八十坪(六百平米)って。
普通、土地の広さレベルじゃん。
家の中に家立つじゃん。
「家族で住んでるんだよね?」
当然の質問をしたんだけど。
「あたしだけだよ?」
予想はしてたがやっぱりか。
「親が立ててくれたんだよね?」
「やだなー。鹿乃子だってもう持ってるじゃん。このぐらいの家建てるお金」
自分で建てた、で確定。
「何考えて建てたの?この家」
「特にー? あ。可愛かったから?」
「疑問形じゃん。始めに特にって言ったじゃん。何にも考えなかったな?」
「えへへー」
もう、家帰って寝ようかな。
「こんな家売り払って家の二階に入れば良いと思う」
そうぼやいたら、ぽんと手を打つ音。
「名案!鹿乃子 頭良い!!」
「ユリカがおばかなんでしょ?考えなよ。じっくりと」
ユリカと大漫才大会だよ。
もうやだこの娘。誰かなんとかして。
「鹿乃子。鹿乃子。わたし達がこっちに来る。を提案」
「良いですね。お家賃払うからみんなで一緒に生活しません?」
「えー?昨夜の騒ぎが日常になるのー?やだよ騒がしい」
ルミとかおりが名案と提案してくるけどなー。
毎晩お祭り騒ぎとか、休まる気がしない。
「ユリカ、着替え急ぐ」
「はーい」
しびれを切らせたルミの言葉でユリカが走って着替えに行く。
ややあって。
「お待たせー」
ユリカのボリュームたっぷりの髪に合わせたふわふわした衣装に替えて、走って来る。
「出発」
ルミの短いかけ声で、待たせておいたコミューターに乗り込む。
ハイウエイを使って四十分ほどで目的地、到着。
さすがに今日は受付でさつきの都合を確認するらしい。
今日の受付、メグちゃんが当番。
「大丈夫。昨日、夜にはさつきちゃんも解放されたみたいだよ」
確認が取れたのでさつきの部屋に突撃です。
携帯端末を使って、カミーラとミュウ。ついでにユリアにもこれからさつきの部屋を襲撃予告。
「姫にも送っとくね」
ユリカに任せた。
「セラちゃんが休日、リディアちゃんが午後、アルファちゃんが待機だけどどうする?」
「全員招集」
「了解でーす」
かおりとルミが暴走気味?
さつきのお部屋到着です。
「なんでわたしの部屋?こんな人数じゃ狭いよ。シアター行こシアター」
再び移動が決定したので、まだ到着していないメンバーに再度連絡。
連絡係はNINJAコンビに任せた。
「鹿乃子、鹿乃子。これ、YESボタン押して」
移動開始したらユリカが携帯端末を此方に向けてくる。
画面には青い[YES]ボタンと、赤い[NO]ボタン。
「あいよ」
と答えて[NO]ボタンを押す。
寸前で指を掴まれインターセプト。
「なんで[NO]押そうとするのー![YES]だよ[YES]!!」
プンプンしているユリカ。
「やだよ。内容も分からず[YES]なんて押せるか」
「じゃあ、あたしが代理で押しとく」
「ヤメロ。それなら自分で押す。結果がどうあれ他人に押されるととってもまずい気がする」
「じゃあ、はい」
やっぱり[NO]を…
ちっ。読まれたか。画面を掌で隠された。
渋々[YES]ボタンを押す。
「ありがとー」
すっごく良い笑顔でお礼を言われた。なんだかとっても大変なことしちゃった気がする。
今のは一体何だったのか、考える間もなく到着したらしい。
防音の重そうな扉が自動で開く。
中は、百人ぐらい収容出来そうなミニシアター
中央付近に軽食の取れそうな大きめのテーブル席もある。
既にミュウ他、現地集合掛けたメンバーは揃っている。
なんか速くない?
「内容から、多分こっちだろって先に来てた」
即座にセラさんからお答えいただきました。
ミュウとアルファがとてとて此方に駆けてくる。
「アルファ。ひさし…ぐえ?」
二人が同時に抱き付いてきた。
「なんでそこまで懐かれちゃうかな?」
半ば笑いながらセラさん。
わたしが知りたいよ。
「「なんか安心する」」
ホッコリしながらお答え下さいます。
「龍神様の包容力に安心するじゃね?鹿乃子、天竜だから懐は広大だぞ」
なんか納得した。悔しいけど。
「なんで悔しいんだよ。褒めてんだから良いじゃねーかよ」
いやカミーラは一日十回位は弄らないとだし。
「多いよ!一回にしろよ!。むしろ弄るんじゃねぇ」
どっと笑いが広がる。
掴みは大成功だね。
「漫才やってるわけじゃねーって」
爆笑。
「それで、何を鑑賞するの?」
「新兵器開発中のコングロマリットが失敗作九体と開発者の暴走で壊滅しちゃう話」
さつきが訊ねると、ミュウがどっかで聞いたことのあるリクエスト。
「えー?…了解。やだなー…わたしの黒歴史」
さつきがブツブツ言いながら上映を始める。
数多いバージョンの中から、芦田バージョンを選んだ模様。
最前列は ルミとミュウ。
真剣に見入っているので、他のメンバーは少し列を開けて鑑賞中。
[オープニング]と[エンディング]は、最初と最後にして、五話を抜粋で約二時間。
因みにスタッフキャスト云々と騒ぐ人はいないので問題なし。
もうすぐお昼なのでいったん中断。
「さつきちゃんの必殺技。由来と四番目の意味が理解出来た」
ミュウが満足そうに、さつきはどっか向いてます。
「ミュウは優秀。では問題。六番目の必殺技は?」
「火炎放射」
「やーめーてー」
ルミとミュウの会話で さつきが切れた。
もう真っ赤。
「それじゃわたし午後から受付だからここで失礼しますね。呼んでくれて有り難う」
そう言ってリディアさんが席を立つ。
「あたい、お昼運んでくるよ。ここで見ながら食事するんだろ?」
「ありがとー。セラちゃん。お願いします」
セラさんの提案にミュラ姫がお礼を。
「「「有り難うございます」」」
わたし、かおり、ユリカがお礼を。他のみんなは手を振って感謝を伝える。
軽くお茶してまったりしていると、ワゴンを押してセラさんとメグちゃん。
「メグちゃんお仕事離れて平気?」
と訊ねると、
「リディちゃんが残り時間お接待係だよって言ってくれた」
と、良い笑顔で。
「しかも、セラちゃんが明日勤務変わってくれた」
と、一層良い笑顔。
「じゃあ、夜通し騒げるね」
ユリカ。夜は寝る時間。
「寝かせないよー」
こらこら。暴走しすぎだ。
これは明け方まで寝られないパターン。
あれ?そーじゃない。
「お泊まりするつもりなの?」
「はい。鹿乃子の着替え」
「それで荷物が妙にでかかったのか」
準備万端だった模様。
お昼は、テイクアウトのパック入りを想像していたんだけど、しっかりとランチコースでした。
大変美味しく、満腹出来ましたよ。
ありがたし。
因みに、内容を説明せよと言われても無理。諦めが堪忍だよ?
ルミとミュウが騒がしいので食休みもほどほど、午後の鑑賞会が始まる。
「せっかく開発した巨大ロボを盗まれたあげく、技術提供してくれた宇宙人もろとも壊滅させられた地下組織のお話し、希望」
なんか教えた内容より詳しくなってる。
抜粋で五話ほど見た後は、ルミが大好き。飛騨の赤い人。
その後も、ギターを抱えた未完成ロボットさんとか、二人で一人のムキムキ超人さんとか、変わったところで某有名忍者を先祖に持つ小学生の女の子忍者や、緑色のピーナッツに手足が生えた王子様とか。立て続けて五時間ほど。
目がしばしばする。
最前列で食い入るように見つめてる二人。すげーな。ホントに。
「夕食にしませんか?」
と、ミュラ姫が提案。
「同意する」
「お腹空いた」
ルミとミュウも腹ぺこになった模様。
「少し体動かした方が良さそうですし、食堂に行きませんか?」
「りょーかい」×十一人。
続く姫の提案も即座に賛同。
早速、移動開始。
「ぼく、なんだか頭がぐるぐるしてる」
アルファが若干ふらつきながら申告。
「アルファも、結構真剣に見入ってたよね」
手を差し出しながら聞いてみる。
「面白くて夢中になっちゃった」
手を繋ぎ、ちょっぴり照れながら答えるアルファが可愛い。
ルミとミュウが、何事か真剣に話しているところへ、ユリカがチャチャを入れている。
ちょっと混乱しているミュウと、ユリカを追っ払おうと一生懸命のルミが可笑しい。
ユリカのやつも なにげに詳しいんだよな。
「鹿乃子ちゃん。鹿乃子ちゃん。石沢のおじさまのところで嵌まった原因がユリカちゃんですからね」
ちょっと前を歩いてたさつきがちらっと振り向いて告発。
「あのときは丸三日貫徹でした。若かったです」
さつきの視線が、遙か彼方を泳ぐ。
騒動の中心にほぼユリカがいる件。
「ユリカが神格持ったとしたら[疫病神]一択だな」
「「鹿乃子 (ちゃん)。それ、笑えないヤツ」」
さつきとユリアがものすごく嫌そうな顔をする。
隣でアルファがクスクスしてるのが繋いだ手から伝わってくる。
「あれがそんな可愛い物の訳ないだろ?破壊神だよ。破壊神」
カミーラが割り込んできた。いや、そこまでって事は…有るかも?しれない…
「暗黒神とかの方が合ってません?壊すだけじゃないでしょ?彼女の場合」
ミュラ姫が更にひどい?
「魔王様とかでもいーかもねー」
「それは逆に可愛くなってないか?メグ」
「あー。ホントだー」
メグちゃんとセラさんも乗ってくる。
本当にあっちこっちでやらかしてるんだな。ユリカ。
一番近場の食堂に到着。
「おー。凄い。すぐにでも食べられる状態だ。お大臣様になったみたい」
案内された席にはほかほかと湯気が立ち上るできたての料理が待っていた。
まあ、冷製料理からは湯気が立ち上ることはないんですけどね。
「冷めないうちに食うぞー」
「いただきます」×十二人
カミーラの一言で食事が始まる。
美味しい出来立て料理をたっぷり頂けるって幸せなことですね。
以下省略。
で、ミニシアターで三度の上映会が始まりです。
今度は学校の制服みたいな衣装の少女戦隊ものからスタート。段々人数が増えてくあれ。
続いてシリーズ累計数十人の少女戦士が集団で一人の敵をボコるあれとか、はた迷惑なご先祖様と使い魔に振り回されて失せ物集めに奔走する小学生の女の子のあれとかも見た。
いったん休憩。
お茶とお菓子でスタミナ回復。
残念なことに、セラさんが明日の勤務(メグちゃんと変わってくれた)のため退場。
入れ替わって業務を終えたリディ嬢が参戦。の前に、
「宿泊施設のお風呂準備出来てますから暖まっていらしては?」
と仰る。
出来る受付嬢の提案で みんなで突撃。
ホッコリ温まった体をパジャマと厚手のガウンでくるんで帰還。
部屋も湯冷めしないように温度を高めにしてくれてあってみんなで感謝です。
そこで、お風呂の描写に期待したあなたはアウトです。
第四ラウンド開始。
ちょうどここで日付が変わりました。
三十二日目に続きます




