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「生きて、私のぶんまで。大丈夫よ、貴女は絶対にここでは死なない。死なせない。生きて生きて生きて、幸せになってから死ぬの。安らかに死ぬために生きて!お願い……!!」


辺りはもう火の海だった。燃え盛る室内。かつて豪華絢爛だった室内は、今やもう見る影もなく灰燼(かいじん)と化していた。


「わかったわ、姉様。私は、人生をまっとうするために生きる。姉様のぶんまで、生きてみせるわ!」

「それでこそ私の妹よ」


(泣くな、泣くな、泣くな……!!)


涙で視界が滲みそうになるのを、必死で歯を食いしばる。そして、姉が好きな、姉が望んでいるであろう笑顔を必死で顔に貼り付けた。


「さぁ、行って。マシュ族の方々によろしくね!」

「姉様、大好き。ありがとう、……さようなら!」


振り返らずに、私は真っ直ぐ進む。もうここには戻れない、戻らない。父も、母も、姉も、もう私とは一緒には生きられない。


彼らは私のためにここに残ると決めたから。


辺りはごうごうと音を立てて、火が渦巻く。視界が煙で非常に悪く、臭いと空気の薄さで物凄く苦しい。


(こんなとこで死ぬわけにはいかない……!)


マシュ族と合流するためにはこの火の海だけでなく、迫りくる追手からも逃げねばならない。


私はグッと拳を握る。


私は姉のように未来は見えない。だけど、総てを見通す千里眼を持つ姉からのお墨付きをもらったのだ。


私はここでは死なない、と。


暗闇に紛れながら身を隠しつつ、船を目指す。私はただひたすらに、目的地を目指して走り続けるのだった。

はじめまして!

鳥柄ささみと申します。

今回初めて大長編で異世界恋愛ファンタジーを書いております。

キュンキュン、ドキドキ必至の作品になっておりますので、お楽しみいただけたら嬉しいです!

もしよければ作者の執筆の励みになりますので、下部にある☆☆☆☆☆での応援をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] |ω・*)来たのよ キュンキュンドキドキなの? 出だしはシリアスなんですね!
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